337 名前: 言峰士郎-8 (eYkk4Fu6) [age] 投稿日: 2005/03/06(日) 22:16:46

「あー……悪い。今日は糞親父から、客が来るから早く帰って来いって言われてるんだ」
 本当は糞親父の命令なんざ耳に入っても聞くつもりは無いんだが、お客とやらに罪は無いんで聞いてやることにしたわけだが。
 まあ、それでも、糞親父が万が一にでも死ねば(死ななきゃ殺す)その時は遺言くらいは聞いてやろうと思っている。
 本当は山に埋めて欲しいのに、俺がアイツの命令を聞かないことを予想して『河の傍に埋めてくれ』とか頼んできたら、ソレを理解した上で『わかったよパパ。せっかくだから河の中州に埋めてあげるよ♪』と言ってやろう、笑顔で。
 河が氾濫起こしたら哀れコトミネ水の底だ。グッバイパパ。安らかに眠ってくれ。
「――シロウ?」
 と、気付いたら目の前に先輩が接近している。どうやらとか考えなくてもボーっとしてたらしい。
「ああ、いや、うん。なんでもない。
 ともかく、そういう事なんで――悪い」
 パンと手をそろえて謝罪する。
 お詫びに今日の糞親父の晩飯は思いきり甘くしておくから、許して先輩。
「うん、わかった。えーっと、それなら明日は大丈夫?美術部のストーブが天国に逝っちゃったみたいで」
「ん――……。死者の蘇生は教義に反してるし、そもそも逝っちゃってたら幾ら俺でも連れ戻せないぞ?」
「それなんだけどね。私から見たら天国に逝ってても、シロウから見たら三途の川で渡し守と団欒中かもしれないもの。
 とりあえず見てもらいたいなーって」
「ん――……」
 脳味噌内で予定を確認していく。明日は無いな、何も。親父から命令されたら鉄拳を持ってして断ろう。あんな糞親父よりもイリヤ先輩だ。
「わかった、良いよ」
「ありがとー」
 パンッと手を叩いて喜ぶ先輩と笑顔でわかれた後、俺はチャッチャッと移動する。
 数分後には、教室へと続く扉の前だ。
 教室?否だ。全く持って否だ。
 俺は――――。

1.無造作に扉を開ける
2.一歩下がって扉を開ける
3.むしろ教卓側の扉から入る

投票結果

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2006年09月24日 18:27