212 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2006/09/27(水) 08:44:35

「―――――――衛宮君、待ってください」
俺と藤ねえが振り返ると紙袋を持ったバゼットさんと言峰神父が後ろにいた。
バゼットさんは大慌てで来たのだろう。素肌の上からスーツだけを着ていて、
片乳はみ出ている。が、ここは紳士的に黙っててあげよう。

「忘れ物です」
そう言ってバゼットさんは俺に紙袋を手渡す。そういえば言峰神父からもらった物を
全部教会に置いてきてしまっていた。

「ああ、ありがとうございます」
俺は紙袋の中を藤ねえに見られないようにして素早く掴み取った。
思ったよりも少し重い。バゼットさんか言峰神父が何か追加してくれたのだろうか。
「じゃ、俺はこれで」
再び藤ねえにドナドナされて俺は二人と別れた。

留守にしたのはたった半日だがすごくなつかしさを感じる我が衛宮邸。
夜風に当たり続けた事が良い効果となったのか、帰って来た時には藤ねえの涙は
止まり、俺の酔いも覚めていた。

そして今、俺はデビルクローから解放されて藤ねえとコタツで向かい合っている。
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
互いに何も喋らないまま気まずい雰囲気で時間が過ぎていく。
数十分後、先に口を開いたのは藤ねえの方だった。
「士郎、ゆっくりでいいから今日あった事を話してちょうだい」
【選択肢】
A:藤ねえに嘘はつけない。正直に話す。
B:今日起こった荒唐無稽な話が全部信じて貰えるとは思えない。嘘を混ぜて話す。
C:「藤ねえ、腹へってない?何か作るよ」話をそらしつつ台所へ逃げる。
D:「悪いけど今は藤ねえに何も言う事はできない。今すぐ出ていってくれ。
やらなきゃいけない事があるんだ。それが終わったら全部話す」
言峰神父から聞いた聖杯戦争の内容、そして日の出前に襲ってきたカレイドルビー
の事を思い出した俺は藤ねえが今俺の家にいる事がとても危険な事だと感じた。
今ならまだ藤ねえは無関係でいられるはず。

投票結果

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2006年09月27日 15:56