266 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2006/09/28(木) 10:47:19
「悪いけど今は藤ねえに何も言う事はできない。今すぐ出ていってくれ。
やらなきゃいけない事があるんだ。それが終わったら全部話す」
言峰神父から聞いた聖杯戦争の内容、そして日の出前に襲ってきたカレイドルビー
の事を思い出した俺は藤ねえが今俺の家にいる事がとても危険な事だと感じた。
今ならまだ藤ねえは無関係でいられるはず。
しかし、言ってからしまったと思った。普通の良識ある教師や保護者は自分の教え子や
息子が突然不登校になり理由は聞かないで欲しいと言ったら素直に引き下がるだろうか。
引き下がるわけはない。絶対に力づくや粘り強い説得で事情を聞こうとするものだ。
俺のこんな言葉で教師兼保護者である藤ねえが納得するはずはない。
「そっか、それじゃあその何かを解決したらすぐに教えてね。待ってるから」
「ああ、ありがとう藤ねえ・・・ってええー!?」
ラッキーアーンドショック!!藤ねえは俺の教師としても保護者としても間違った
返事をあっさりとしてしまったのである。いや、この場合は嬉しいけどさ、
もしかして藤ねえ俺の事全然大切に思ってなかったりするのか?一つの不安要素が
解決したと同時に新たな不安に襲われた。
「あ、あのさー藤ねえ」
俺はその辺どうなのかを恐る恐る聞くことにした。
「ん?どしたの」
「何で一発でOKしたんだよ?」
「だってここは私が引いてあげなきゃまた延々と睨み合いで無駄な時間が流れる
じゃない。士郎的には私と距離を置きたいんでしょ?ならそれでいいじゃない。
それとも士郎くんにはまだおねーさんが必要なのかな?」
「いらない、藤ねえの存在は望めない。だけど、教師としての藤ねえはそれで
いいのかよとか思ってさ」
「ほほう、すると士郎は私がそこいらの教師A的なモノとしか捕らえていない
のですか?心外だねぇ、士郎なら私の懐の深さを分かってくれると思ったんだけどねー」
そうだった、目の前にいる藤村大河という女性は教師であり保護者である以前に
藤ねえという存在だった。この『ごくせんにしてタイガー戦車』に一般的教師(例:倫理の葛木先生)
の様な受け答えを予想してしまった俺が間違っていたのか。
納得できたけど何か腑に落ちねえ。
267 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2006/09/28(木) 10:48:33
「それにさー、今の士郎の目を見てると止めたり聞いたりしたらダメなんだなって思えてね」
「俺の目?それっていつのさ?朝カレイドルビーと一緒にいて涙流していた時?
それとも教会でベロンベロンに酔っ払っていた時の目か?」
「どっちでもないわよ。今の士郎の目って言ってるでしょ。今の士郎はさ、
切嗣さんに似ている気がした」
「え、俺さっきじーさんに似てた?それって藤ねえの好感度アップイベント?」
「コラ調子に乗るな」
いつの間にか場の空気はこんな冗談を言い合える程に和らいでいた。
「昔切嗣さんはね、突然ふら~っといなくなったと思ったらしばらく
したらまたふら~っと戻ってくるという事がよくあったの」
「そういえばそんなイメージがあったような気がする。ダメな大人だったんだな切嗣は」
「うん、だから最初の頃は私も心配したわけよ。でも何度もそういう事があってその内
私もそんな事に慣れてきちゃってねー、だから切嗣さんと同じ様に士郎もきっと大丈夫
なんだなって思えちゃったのよ。大丈夫よね?」
「ああ――、心配しないでくれ。俺は絶対に戻ってくるから。ありがとう藤ねえ」
それからしばらくして藤ねえは自分の荷物を持って帰っていった。
多分、よっぽどの事がないかぎりこれで藤ねえは大丈夫なはずだ。
さて、サーヴァントの召喚に桜への連絡に戦略立てに教会でもらった物の確認とやる事
は山積みだがまずは―、
「寝るか、うん、それがいい」
いずれを行うにしろ体力が限界だ。俺はコタツの中で横になり朝まで眠り続けた。
プロローグセイバー編
まずまず END
【選択肢】二日目に移ります。ルートを選んでください。
シャナ:衛宮士郎ルート「ウホッ、いい女完結編」
アカギ:モハメド百世ルート「魔法少女達と踊ろう」
ガンパレ:間桐桜ルート「チームマキリ代表者決定戦(1)」
ローゼン:バゼットさんルート「アインツベルン攻略」
ハルヒ:リズルート「二人の王子様」
まぶしっ:カレイドルビールート「エミヤをえぐり込むようにうつべし!うつべし!」
だっぽん:ライダールート「血を求めて」
投票結果
- シャナ 1
- アカギ 2
- ガンパレ 5 決定
- ローゼン 2
- ハルヒ 3
- まぶしっ 2
- だっぽん 1
最終更新:2006年09月28日 17:49