723 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2006/10/09(月) 17:13:34
「おぎゃぁぁぁぁ!」
迫りくるテニスボールを舞い落ちる葉ごと根こそぎ打ち払いながら円盤がアーチャーの
すぐ前の木に突き刺さる。
「おぎゃぁぁぁぁ!」
ボールの間をすり抜けながら槍が天高く上昇し急角度でアーチャーの帽子を切り裂く。
「おぎゃ、ぁぁぁぁ!?」
再度砲丸に持ち替えての投擲。枯葉で足を滑らせ大きく狙いを外す。
しかし、砲丸は空中で不自然に向きを変え一投目と同様にアーチャーの足元に落ちる。
ここまでの戦い、一見互角に見えるがすでに主導権はアーチャーが握っていた。
アーチャーは多彩なスキルの持ち主であるがその中に「ゾーン」或いは最初にその技を
開発した人物の苗字から「手塚ゾーン」と呼ばれる物がある。
本来はテニスボールに特殊な回転をかける事により相手の打ち返しが全て自分の正面に
来るという技術であるが、アーチャーがサーヴァントとして呼ばれる際にテニス用から
戦闘用に内容が変化し、特殊な回転を掛けたボールを命中させ続ける事によって相手の
攻撃を操作し自分に対する正面からのもの限定にするスキルとなっている。
そう、ここまでのランサーの正確な投擲は全てアーチャーの操作によるものだったのである。
そのランサー、さっきの明らかに失敗した投擲の方向の変化でさすがに異変に気付く。
(俺の四投目は明らかに失敗らったよ。でも何でかわかんねっけど敵のいる方にちゃんと
飛んだ。って事は・・・)
槍を構えながら頭を捻り仮説を練る。そして槍を投げ飛ばすと同時に一つの答えを得た。
「おぎゃぁぁぁぁ!」(大ラッキー!テキトーに力一杯投げてもちゃんと当たるじゃん。この勝負もらったー!)
違う。過去ゾーンの脅威に怯えて自滅していった戦士達とは明らかに考え方が違う。
真っ直ぐ飛んだとしても威力さえ微妙にコントロールされていて結局アーチャーに
ダメージを与えるに至らない結果を繰り返しながら体力を消耗していくという未来にまで
頭が回らない。ランサーは素晴らしき馬鹿であった。
でたらめなフォームから繰り出された槍はブーメランの様に回転しながらアーチャーの方
へと向きを修正していく。
(うれシェー!!予想どーりらよ~!!)
それを見て自分の予想が当たっていた事を知り、笑い顔を相手に見られない様に顔を
下に向けてから小さくガッツポーズをするランサー。
もちろんこの間もアーチャーの攻撃はボコボコ当たっていてランサーの槍は結局
ラケットでギリギリで防がれているいるのだがもはや全く気にしていない。
しかし、楽観思考で敗れる程アーチャーのゾーンは甘くはない。
頬を引き締めなおしアーチャーの方に向き直したランサーの目の前にありえない光景が
広がっていた。これこそがゾーンの第二の効果―!
「な、なんじゃこりゃぁぁ!」
【選択肢】ランサーの目に最初に入ったのは?
ランサーを知らない人が多いのでここで説明しよう:迫るティラノ。
外見は中山きんに君、脳みそはマキバオー:落ちてきている隕石。
動きは少林サッカー、そんな陸上十種選手:活火山がどーん。
出身地は新潟、実家は牛乳屋:プテラノどーんの口がランサーをパクッと。
本名風見万吉、真名はマンチキ(ドイツ読み):酒瓶を振り下ろすバゼット。
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最終更新:2006年10月09日 21:03