141 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2006/10/22(日) 15:51:30
はるか昔ニュートンはリンゴが落ちるのから万有引力を発見した。
ではなぜ全てのものには引力が働いているのか?誰がそのようなルールを決めたのか?
それを決めたのは世界だ。世界が引力という俺ルールを考え全ての存在がその俺ルールに
知らない内に従っているのだ。
固有結界とは逆に自分の中にある俺ルールを世界に通用させる裏ワザである。
そしてランサーの固有結界における俺ルールとは、
『今のランサーの行動はむっちゃ速い。そして目標に対して突き進む時に相手がいたなら
相手の速度や数に関係なく相手より先にたどり着く』というものだった。
今やランサーの動体視力はクーフーリン並みとなっており、バゼットに迫るアーチャーの
攻撃もはっきりとスローで見えていた。
「セルゲイ・ブブカ(折れず曲がらぬ鳥人の杖)」
ランサーが出したのは彼が最後に参加したデカスロン世界選手権で偶然出会った英雄から
受け取った棒高跳び用の棒。
己の最強の武器を正眼に構えテニスボールへと振り下ろす。
確かな手ごたえ、物質の運動方向は与えられたエネルギーの量と方向で決まる。
ならばバゼットを狙った必殺の一撃もこれで地へと落とされるのが道理である。
だがそれを覆すのがアーチャーのサーヴァント・・・!!
アーチャーの放ったテニスボールは地に落ちる事なく棒にぴったりと張り付いていた。
そして、そのまま棒の上を回転してランサー方へ伝って行きランサーの手元で急に上昇
して横をすり抜けていった。
アーチャーのいた世界にはこんな言葉が伝わっている。
「最強の忍法の原理は回転だってばよ」―by江戸時代に生まれた大忍者
「回転には無限の力があるニョホ」―byアメリカ横断レースに波乱を起こした男
「THE ENDよっしゃぁぁぁぁぁ」―by螺旋の力で異世界を救った少年と少女
そしてアーチャーの切り札COOLドライブの秘密もまた回転の力である。
限界までボールに与えられた回転の力、それがターゲットまでにある全ての障壁を
すり抜ける原動力なのだ。
この距離、もはやCOOLドライブがバゼットを守るものは何も無い。例えあったとしても
それは意味を成さない。そしてバゼットが人間としていくら丈夫であっても防御を無視
するサーヴァントの一撃を食らったらおそらく命に関わるだろう。
だがそれを覆すのがフラガラック・・・!!
142 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2006/10/22(日) 15:56:29
バゼットの持つ銀色の鉄球、これこそがバゼットの切り札である。
この期に及んで己のパートナーを信用していなかった彼女はランサーに全て任せるふり
をしながらもこの様な事態のために発射の準備が万端だった。
フラガラック。それは相手の切り札の発動に反応して攻撃の順序を入れ替える武器。
例えCOOLドライブであろうともそれがバゼットに達するよりも前にアーチャーへと
致命の一撃が与えられ決着するだろう。
「アンサラー(後より出でて先に断つもの)」
真名を解放して自らの勝利パターンを手繰り寄せる。
だがそれを覆しちゃうのがランサーのサーヴァント・・・!!
「バゼットさぁぁぁぁん!」
「フラガラック―っておおーい!(斬りえぐる戦神の剣―ってマンチキ何でお前がそこに!?)」
今のランサーは固有結界の力によって相手より先にゴールに辿り着く事に関しては多少の
無茶ができる。ボールが自分の横を通り過ぎてからバゼットの元にダイビングしても、
普通にボールより先にバゼットの前に立ち再び迎撃が可能となったのだ。
だが、それによってバゼットの迎撃対象も入れ替わる。
COOLドライブ以上のスピードで迫ってくるセルゲイ・ブブカはフラガラックの中の人が
間違えて反応するのもしかたがない迫力だった。
これによってフラガラックはランサーの心臓を突き破りその効果を終わらせ、
その後一瞬遅れてCOOLドライブがバゼットの顔面に直撃。
意識を失いながら倒れていくバゼットにリズの追い討ちが入る。
胴体をなぎ払われ臓物が飛び散る感触を最後にバゼットの肉体は全ての活動を停止した。
「まだまだだね」
崩れ去るランサーの固有結界内の建築物を見ながらアーチャーがつぶやく。
しかし、それを聞くものはもういない。
アインツベルン編BEST END「悪い侵入者をノーダメで撃退したぞ。わーい」
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二日目夜:桜、キャスター、士郎子、臓硯ほか
二日目昼:士郎っち、士郎子っち、ルビーっち、抑止っち、百世っちほか
-五日目:ゼロロ軍曹、クズズ曹長、ホモモ二等兵、ネココ兵長、トララ伍長ほか
七十年と百四十三日目:全てを語るダイジェストじーさんほか
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最終更新:2006年10月22日 18:20