512 名前: 隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM 投稿日: 2006/11/01(水) 04:28:01
浴槽の中で少女二人がはしゃいでいる。
湯の温度で暖まるためには浴槽の中に居る必要がある。
そしてはしゃいでいるのが二人で、風呂場の中には四人。
必然的に、もう一人、三枝さんと隣り合う格好となる。
多少狭いが、それに文句を言うことは不可能だ。
不可能というか、無理だ。
何も話せない。
何か話したら大変なことになる。
藪蛇、と言う言葉があるが、多分出てくるのは蛇ではなく竜とか神秘の類だ。
その位、危険なほど接している。
視線を三枝さんの方に向ける訳にはいかないし、だからといって顔を逆に向けるというのは、体がより接することになる。
先に上がる、と言う選択も難しい。
なんというか、その、様々な事情で、下半身とか。
三枝さんも似たような状態なのか、動くことが出来ず、声を発することも出来ず。
結果、二人が遊んでいる様を眺める事になる。
微笑ましい光景ではあるのだが……正直、風呂場を覗いている気分だ。
お互いの顔にお湯を掛け合っていた二人だったが、突然顔を見合わせ、笑みを見せ。
『えいっ!』
お湯を掛けられた。
「な、なにするのー?」
「あはは、遊びましょーって事ですよー」
ある意味これも渡りに船かもしれない。
「よ、よーし」
風呂桶を手にとって湯を掬い取り、思い切り二人に掛ける。
「は、反則ですよー」
驚いたのか、顔にかかった湯を手で払う。
笑って誤魔化してもう一回。
そうなったらなのはもフェイトも認識は殆ど同じ、手でいくらやっても桶の容量には届くことはない、ならば桶を手にするのみ――!
なのはが床に転がる桶に手を伸ばし、フェイトが士郎の手にする桶を狙う。
桶の攻撃力を奪ってしまえば圧倒できるという認識と二人という人数を相手にするには桶が不可欠。
「おりゃー!」
すくい上げるように真下からフェイトの顔にお湯を掛ける。
驚いてお湯の中に倒れ込むフェイト。
戦果を確認することもなく、続いて桶を手にしたなのはに思い切りお湯を振りかけ――
顔面にお湯が炸裂した。
何事かと確認すると、三枝さんが桶を掴んで微笑んでいた。
鼻の中に入ったお湯を鼻柱を押さえて絞り出すと、何故か笑いがこみ上げてくる。
それは四人に共通する感覚だったのか、風呂場で爆笑する。
そしていろいろなことを忘れて、お湯を掛けてじゃれ合う。
笑ったままお湯を食らって咳き込むなのは。
どこに行ったかと思ったら頭の上から一気にお湯を掛けるフェイト。
お湯を浴槽に補給に行ったら前後からお湯を掛けられてふらふらする三枝さん。
ともかく、思わず笑ってしまうような、ほのぼのとした幸せな時間である。
族長!(オサ) 族長!(オサ) 族長!(オサ):脱衣所で歯を磨いていたキャスターが様子を見ようとドアを開けた
なっ 何をするだァ――――ッ!!:風呂から出ると、今、まさに風呂に入ろうと服を脱いでいるバゼットさんがいたという
おれたちにできない事を平然とやってのけるッ:風呂場から廊下に出ると……「あれ? 先輩?」桜が驚いた表情をしていた。
そこにシビれる! あこがれるゥ!:風呂場から茶の間へ向かう途中の部屋で「ぬあああ! 我ながら似合わねー!」蒔寺とルヴィアが服を交換していた
君がッ 泣くまで! 殴るのをやめないッ!:四人で連れ立って茶の間に戻ると、氷室とイリヤ、それに遠坂が驚いた表情を見せた
最終更新:2007年05月21日 01:23