345 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2007/04/16(月) 14:32:35
俺の目の前で着ぐるみから頭を出して目を回して倒れている人物、それは間違いなく
藤ねえだった。
「衛宮君、この人はたしか」
「ああ、バゼットさんも昨日教会で会っていたな。うん、この人は昨日教会に来た俺の
保護者の藤ねえだ。でも藤ねえが何で今ここにいてこんな事しているんだ?」
「私達もそれを知りたいのです。彼女も聖杯戦争に参加していたのでしょうか?」
「いや、それは無いだろう。なんたって藤ねえだし」
「そうね、藤村先生だし」
「は?なんですか、その説明は」
しまった。正体が冬木市在住女子学生と噂されるカレイドルビーには今の説明で藤ねえ
が無害である事が伝わった様だが、冬木市住民でないバゼットさんには藤ねえだしでは
通用しないのか。
ならばしかたない。俺はその場にいる皆に俺の知りうる藤ねえのスペックを説明する事で
バゼットさんにも藤ねえが敵ではない事を知ってもらう事にした。
「本名は藤村大河。年は今年で25歳。俺の通っている穂群原学園の英語教師で俺が以前
活動していた弓道部の顧問もやっている。ついでに俺が今バイトしている居酒屋の
看板娘の同級生だったりもする。165センチの身長に計測不能の筋肉と骨格を搭載
しており、片手の握力だけで俺一人を持ち上げぶん回す事が可能。しかも力だけでなく
戦闘技術も卓越しており史上最速のペースで剣道の段位を獲得し続けている。
俺の育ての親である切嗣と仲が良く、俺の次に長く一緒にいたと思う。
祖父の雷河さんはこの辺では最大勢力の極道の組長をやっていて俺に会うたびに藤ねえ
をもらってくれとか冗談を言いながらミカンをくれたり柿をくれたりするいい人だ。
そして魔術の知識についてだが、藤ねえは少なくとも昨日までは魔術知識など全く
持ち合わせていなかったと思う。俺が魔術を使えることも今まで藤ねえに隠して
いたし、気付かれていなかったはず。と、まあそんな感じの一般人」
「・・・そうですか」
あ、あれ?何か部屋の空気がおかしい。俺の説明で間違いなく藤ねえの身の潔白が証明
されたはずなのにバゼットさんの俺と藤ねえを見る目がさっきよりずっと険しい。
いや、バゼットさんだけじゃない。ルビー二人は不安げな顔で俺と藤ねえを見ているし、
ランサーと赤いのは顔面の血管をビキビキと浮かべて構えをとっている。
「な、なあ皆これで藤ねえが部外者だと分かってもらえただろうか?」
「そうですねー、藤村大河はどこからどう見ても一般人ですねー」
「きっと変装してここに来たのも士郎君が心配だったからよねー」
「エミヤ君がこんな事言うからにはなーんも心配はいらねーよなー」
「この人の前で魔術の話とかしてしまったけど、その記憶さえ消せば大丈夫見たいね」
「そうだな、ハハハハハハ」
全員からナイスな返事、でも皆目が笑っていない。なんでだ?
俺が語った藤ねえのスペックは客観的にみてもこないだ深夜アニメで見たアーカムシティの
シスターに匹敵するかそれをちょい超えるぐらいの空気キャラのそれを示しているはず。
なのになんだ、このこれから始まる戦いのカギが突然現れた時の様な顔をした面々は。
よく分からないが少なくとも俺の説明はなんかしら失敗した模様。全員がブチ切れる前に
この空気をなんとかしたほうがいいか。
【選択肢】
カエロッカナ:そうだ、言峰神父に電話しよう。
バババイン:そうだ、藤ねえ本人に話しを聞こう。
ゼニテイク:そうだ、そーいやそこのストーカーは何で藤ねえを追っていたんだろうか。
コチコッチン:そうだ、京都行こう。
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最終更新:2007年04月17日 05:10