414 名前: 371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg [sage] 投稿日: 2007/04/24(火) 23:16:18


 いやまて、アーチャーはどこ行った?
 あいつも真紅のミーディアムなら、近くにいるんじゃないのか?
 そう思って見回してみたが、薔薇の庭のどこにもアーチャーの姿は無かった。

「居ない……?」

 アーチャーが居ない……ということの意味は、実際のところかなり大きい。
 水銀燈が、あの真紅というドールと戦うつもりでいる以上、そのミーディアムであるアーチャーとも戦わなくてはならない。
 だが、はっきり言って、まともにやりあったらアーチャーに勝てるわけが無い。
 認めたくはないが、なにしろ相手は英霊、世界に認められた超人だ。
 俺とアーチャーがやりあえば、アーチャーが勝つ。
 そして、ミーディアムを失ったドールは力を使う事が出来ないのだ。

「ふぅん……真紅ったら、なんだかとぉっても隙だらけ。
 こっちに背中を見せてるし、今なら呆気なく壊せちゃいそう」

 水銀燈の言葉は、ある意味正しい。
 アーチャーが傍に居たならば、ここから奇襲を仕掛けたとしても確実に阻止されてしまうだろう。
 それほど、人間と英霊の能力差は圧倒的なのだ。
 だが、そのアーチャーが、今は居ない。 
 そう、つまり今のような状況は、まさに千載一遇の機会。
 奇襲を仕掛けるのなら、今しかない、と言ってもいい。
 強いて不安要素を挙げるとするならば……。

「あのドール、か……」

 俺の目は、真紅と同時に、もう一人の姿も捉えていた。
 紫のドレスを纏った、未だに一言も発しない謎のドール。
 なによりも特徴的なのが、その左目を覆う眼帯。
 薔薇をあしらったそれは、謎のドールの持つ異様な雰囲気を、より一層際立たせていた。

 この場にアーチャーがいない、ということは、真紅だけがあの眼帯のドールに誘き出されたのか?
 とすると、今、アーチャーは……?

「さて、それじゃあ……」

 ゆらり、と身体を浮かび上がらせる水銀燈。
 二人のドールは、恐らく俺と水銀燈には気付いていない。
 奇襲するには絶好の機会、そして水銀燈は……。


α:「隙だらけなのよ、お馬鹿さぁん!」真紅に攻撃を仕掛けた!
β:「邪魔者から片付けちゃおうかしらぁ!」謎のドールに攻撃を仕掛けた!
γ:「まとめてジャンクにしてあげるぅ!」両者に広域攻撃を仕掛けた!
δ:「……まぁ、しばらくはお手並み拝見ね」二人の戦いを愉快そうに見守った。

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最終更新:2007年04月25日 18:55