537 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2007/05/07(月) 11:48:40

色々あったが一応赤いのもバゼットさんや言峰神父と同様に数奇な運命に翻弄されて
いた俺の命を救ってくれた人物である。まだ使い道はあるだろうし、何より家の中が
殺人現場になるのは家主として断固反対せねば。俺は言峰神父を止める事にした。

「言峰神父そろそろ止めた方が。それ以上やると死にかねません」
「安心したまえ。今止めをさす」

俺の説得が通用したのか言峰神父は怖い笑顔でこっちにそう答えた。
うん、よかった。ちゃんと止めをさすのなら安心―なワケない!!

「しんぷー、ストップスットプー!!まずいまずい殺しはまずいです!」
「殺すのではない、この世から存在を消すだけだ」
駄目だ日本語が通用しねえ!こうなったら力づくで止めてやる!

「綺礼もう止めて!」
暴走する主人公を止めるヒロインのごとく叫びながら腰にしがみつくが、
「離せー!」
手足すら押さえつける事ができずに背筋の力だけで吹っ飛ばされてしまう。
ヤバイ、このザ・New神父マジだ。おまけに今日何人目かの俺よりずっと強い人だ。
というかここには藤ねえを含め俺より強い人しかいないのである。

ならば俺の出る幕ではない。俺に出来るのは助けてくださいとヒーローに事件を伝える
事ぐらいだ。そしてここには俺のために動いてくれるヒーローが沢山いる。
俺はその中でも一番信頼できる人に運命を託した。

「バゼットさん、アレ止めてくれませんか?赤いのは色々と人として最低だけど殺しちゃ
まずいでしょ」

だが、バゼットさんは動かない。ただ、言峰神父の連撃をじっと観察しているだけだった。
そして、言峰神父が素手での攻撃を止め十手ぐらいの長さの黒いナイフを両手に構えた
とき何かを確信したかのように語り始めた。

「止める必要はありませんよ」
「なにぃ!」
「今言峰がしている構え、あれこそは言峰が現役時代に数多の敵を倒してきた必勝の型。
間もなく決着がつくでしょう」
「いやだから相手が悪人でもこう一方的なのは―」
「アレは悪人ではありません」
「だったらなおさら!」
「アレは悪霊です」

あくりょう?子供の頃から聞きなれてはいるが現実からは余りにも遠い単語を聞き、
聖杯戦争関連の話を聞いた時とは別の意味で困惑してしまう。

「ちょ、悪霊って」
「現にそこに存在しているじゃありませんか。人外の力を持ち人々を詐術で惑わすモノ、
そしてエクソシストに悪・即・斬を受ける姿、正に悪霊です。サーヴァントや魔術師に
加え、衛宮君やそこにいる藤村氏の様なイレギュラーが存在していたので今まで分かり
ませんでしたがもっと早く気付くべきでした」

赤いのの正体が悪霊だったなんて正に予想の外だ。というか、悪霊ってこの世に実在
していたのか。まあ、英霊が実在するんだし悪霊もありかもな。

それに赤いのが悪霊だったと考えるならこれまでの彼の不可解な行動の多くが説明できる。
空からやって来たのも言ってる事が支離滅裂なのも強さや態度がアドベンチャーゲームの
選択肢を適当に選んでいるかのごとく不安定なのも悪霊だったのなら納得だ。

【選択肢】
アホーガン:悪霊ならしかたない。成仏しろよ赤いの。
ワッジマ:それでも赤いのを助ける。
キンタマオ:赤いのがいなくなってしまうのを直視するのが怖くて下を向いてしまう。

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最終更新:2007年05月07日 22:55