429 名前:隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM [sage 五日目・朝:藤ねえ激怒] 投稿日: 2007/02/21(水) 04:53:42

御飯と味噌汁を一口。
好みの味で思わず感嘆の息を漏らす。

「ん?」
不思議なことに、藤ねえは一口も手をつけていない。
「藤ねえ、食べないのか?」
幾人かは既に食べ始めている。
話への興味よりも目の前の香りへの興味が勝ったらしい。
「それはそれとして士郎、もう一つあるんだけど」
威厳たっぷりに手を組んで言う。
「この子の格好は何よ?」
藤ねえがノインを指差す。
その言葉と行動で全員の視線がノインの格好に向いた。
ノインは頭の上に疑問符を出して首を傾げている。

うん、そうだね、すっかり忘れていたね。
いや、忘れていたわけじゃない、朝寝ぼけていただけか。

「昨日の段階で服がボロボロだったからな、ボロを着せたままってわけにも行かないだろ」
出来うる限り平静に答える。
気付いてしまえば怒る理由も大体分かった。
「それでシャツ一枚?」
「そうだよ藤ねえ、考えれば分かるだろ、シャツは肩で支えられるけどズボンは腰に固定する、サイズがあわなきゃどうしようもない」
血管がひくひくしている。
うん、怒る理由も理解したよ?
つまるところぱんつはいてないって事だし。
でもそれはさっき言ったような理由があったからだし。
確かに指摘されてみれば変ではあるよね。
でも昨日遠坂は特に反対とかしなかったよ?
桜は溜息一つついてたけど……あー、あれってもしかして諦めたって事か?
「そういうわけで今日はノインの服を買いに」
言い終わるよりも遙かに早く、問答無用の拳が入った。
「しーろーうー! だったらイリヤちゃんに借りるとかコンビニに買いに行くとか色々できたでしょー! そんなことをするとは趣味? 趣味ね!?」
「しゅ、趣味ってなにさー!」
思ったより疲労がたまっていたんだろうけど、とにかくそう言ったことに全く気が回らなかっただけで趣味とかそう言うことでは断じてない。
コレは訂正させておかねば沽券に関わる。
というか既に犯罪者を見る目つきで見られてる……死刑囚を見るかのような冷たい視線だ……
『あしたの朝には絞首台の階段を踏みしめる運命なのね、同情はしないけど』ってかんじの!
それは、断じて訂正させておかねばならない。
「ええぃ、乙女にそれを、そんな恥ずかしい事を言わせるか!」
だがそんな事情はお構いなしに首が前後に思い切り振られる。
『あ、やばい』
と思うのとそう変わらないタイミングで気が遠くなっていくのを感じる。
前後に振って意識を飛ばすと同時に首、締めてないか?
う、目の前が暗くなってきた。


ブラックアウト:そのまま意識が落ちた
レジスト:「藤ねえ、お、ち、つ、け……」話を聞いて貰うために腕を掴んでなんとか抵抗する
フォロー:「あの……そ、それは私がしたんですけど」桜がフォローに回ってくれた

投票結果

ブラックアウト 1
レジスト 5 決定
フォロー 1

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最終更新:2007年06月23日 03:14