638 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2007/05/16(水) 10:31:39
第六章 ライダーブラック編
こうして衛宮連合軍とチームマキリの対決は大波乱の末ついに決着となった。
まさか、あのような結末になろうとは誰も思いもしなかっただろう。
この決着より数時間後、日付が変わって衛宮士郎が教会を訪れた日から数えて三日目、
あなたは泥の大地をただひたすらに歩いていた。
あなたは今回の聖杯戦争に参加したサーヴァントの一人だった。
あなたを召喚した優秀なマスターと共に全ての敵を打ち破り聖杯を手にするはずだった。
だが、その夢はかなわなかった。
他の参加者を打ち倒す必勝の陣地を作り上げる為に乗り込んだ柳洞寺にて不覚をとった
あなたのマスターが死に、あなたもそこで戦ったサーヴァント相手に大きなダメージを
与えられたのである。
その後あなたは宝具の力で奇跡的にも数日間生き続け、体が消滅するまでの間に
他の参加者を全滅させる事で聖杯を手にしようとした。
しかし、既に存在し続ける事で精一杯だったあなたは戦闘力どころか正常な判断力すら
失っており、結局誰も倒せずにマスターと同様に敗退した。
その後、あなたは泥の大地の上に突如存在した。
あれほどあなたを襲った魔力不足による飢餓感も柳洞寺で受けた傷も完全に治って
おり、それどころかマスターが存在していた時以上の魔力が全身を駆け巡っている。
あなたは考えた、自分は確かに魔力が尽き現世に存在できなくなったはずである。
ならば今ここにいる自分はどうして存在しているのか、そしてここはどこなのか。
しばらく考えた結果、ここは聖杯の中で敗退した自分はエネルギーとして聖杯に
取り込まれたのだという仮説にたどり着いた。だが、例えそうだとしてもあなた
自身にまだ自由な意思と肉体がある理由や究極の聖遺物であるはずの聖杯の中が
こんなにもおどろおどろしい物である理由については結局は何も思いつかなかった。
そして、あなたはとりあえず歩き回る事で現状の変化を期待したのである。
空は真っ暗、何の目印も無く右も左も泥しかないこの大地を百歩歩くごとにチーズを
置いて歩き出した場所へ戻る時の目印とする行為を数十回繰り返した頃、
あなたの目の前にようやく変化が訪れた。
白い髪、白い髭、塞がれた両目、ゆったりとしたオレンジの服を着た年齢不詳の
男が右手に吹き矢左手に大きなシャレコウベを持ってハーハーと大きく呼吸しながら
こちらに向かってくる。男はあなたの目の前に立つと一気に語りだした。
「ここは大聖杯の中でヴァンダム。お前はここに閉じ込められたのでヴァンダム。
お前はここで一生父殺しの罪を被せられて偽名を使い逃亡生活を送ったり、
逃げた先の島の解放軍に助けられて剣士なのに石化呪文使いとして重宝されたり
するのでヴァンダム。そうなりたくなければ私の話を聞くのでヴァンダム」
【選択肢】
ヨガ:素直に男の話を聞いてみるのなら。
ピラティス:男を無視して先に進むなら。
ブートキャンプ:男に戦いをいどむなら(ただし、ゲームブックにおいて案内役に襲い
掛かるという事で生じる事態をよく考えてそれでもいいのなら)。
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最終更新:2007年05月18日 00:21