768 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2007/05/20(日) 23:15:33

あなたは少女に向かって突撃する。
騎馬と爆弾を攻撃用の宝具として所持するあなたは中距離戦にこそその真価を発揮する。
それにも関わらずお互いの手を伸ばせば触れ合える程の間合いをさらに縮めていくのは
少女がキャスターであるからである。

キャスターは自らの陣地を構え大魔術を行使する事で他のクラスとも互角に渡り合え
あるいは凌駕するクラス、言い換えればその条件さえ満たさなければ他のサーヴァント
には全く太刀打ちできないクラスである。その意味では自分に対して喧嘩を売ってきた
少女は勇敢ではあるが愚かであるとあなたは思った。

だが、あなたはすぐ後に本当に愚かなのは自分なのだと気づいてしまう。
キャスターのクラスで呼ばれたサーヴァントでありながらなぜ少女はこの距離で戦闘態勢
に入ったのか、なぜ少女はあなたの裏拳をチーズで受け止める事が出来たのか、なぜ
少女の持つ杖は重そうな金属製の杖なのか。もしかして少女は近接戦闘に特化した
キャスターなのだろうか、あなたがキャスター並みの道具作成のスキルを持つように!

とっさに足を止め、バックステップで杖のリーチ外に出ようとするが間に合わない。
少女の振り下ろしの一撃があなたの頭に迫っていた。

刹那―ゴシゴシゴシクァァァーン!!!!

なんとか両手で頭をかばったにも関わらず、意識が飛んでしまいそうになるほどの
衝撃がサーヴァント共通の弱点である頭を突き抜ける。
その威力は数日前柳洞寺で受けた傷には遠く及ばないが、あなたをひるませるには十分な
威力だった。そこに二撃目、今度は防御もできずに直接胸に杖が叩きつけられる。
惨めな事実であるが少女の近接戦闘能力はあなたを遥かに凌駕していた。

あなたはもう反撃に移る事も少女から逃げる事もできない。
その場に倒れこむ事もできずに体が消え去るまで上下左右から叩かれ続けるのだろう。
あなたに出来る事は両腕で急所を守り続けて少しでも敗北までの時間を長引かせて、
少女が気まぐれに攻撃の手を緩める事を期待する事のみである。

また、だめだったのか。自分はまたその存在を失ってしまうのか。そういえば、この
中で肉体を失った場合魂はどうなるか。
冬木市への復活をほとんど諦めかけ自分の死後を想像していたその時、不意に攻撃が
止んだ。少女は杖を構えたままの状態であなたではなく右上の方、遠くの空を注視
していた。少女のリーチの外に出つつ、同じ方向を見る。

空気を切り裂く音が聞こえてきた。その直後空を何か細長い物が横切る。その後やや
遅れてあなたの後方でスコーンと何かが突き刺さる音。再び、空気を切り裂く音と共に
細長い物体が空を横切り、あなたの後方でスコーンと何かが突き刺さる音。
その音は一回目より近くで聞こえたように思える。

【選択肢】それにしても11ポイント差て。期待値的には4~7ポイント差になるのに。
アクション仮面:今こそ反撃のチャンスと思うのなら。
カンタムロボ:ようやく少女から離れられると思うのなら。
ぶりぶり左衛門:今はただ泥の上で泥のように眠りたいのなら。

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最終更新:2007年05月22日 00:26