523 名前:隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM [sage 五日目・朝:衛宮邸ファッション談義] 投稿日: 2007/03/06(火) 05:28:13

……というわけで、年が近いであろう二人に聞いてみることにしよう。
「なのは、フェイト、ノインにはどんな服が似合うと思う?」
「えっ……うーん、そうですねー……」
思っていたよりも早く話を振られ、微妙に戸惑いつつもノインの姿を見ながら口元に手を当てて考える二人。
その隣の黒豹さんが微妙に怒った表情をしているのはこの場では敢えて無視する……とはいえ、後で謝っておこう。

じ、と見つめ、その視線が絡まる。
「そうですねー……」
なのはが呟く。
「お肌が白くてつやつやしてますから、それに合わせて白服かなあ……? もしくは逆に黒系……かも」
「髪の毛と同じ赤系も入ってた方が良いかも、胸元のリボンとかそういうところで」
二人の言葉にふむふむと頷く。
ファッションのことはさっぱりだが、言われて納得できる話だ。
「じゃあズボンはどうだろう? やっぱり上下の色は揃えた方が良いのか?」
「……ズボンよりもスカートの方が良いと思いますよ?」
「ん……そうか」
まあ確かに、なのはもフェイトもスカート姿だし、そう言う物なのだろう。

「それじゃ、白系か黒系のスカートで、赤いリボンとか付いてる服、って事だよな?」
「はい、そうですね」
腕を組み、目を伏せ、ぐるぐると漠然とした話をまとめた結果、イメージは制服に固まった。
……貧困な己のイメージに若干へこむ。
だが、なんとなくイメージが見えたのだから、このイメージを守りつつ誰かに補足してもらえば珍妙な服を買わずに済みそうだ。
「うん、助かった、ありがとな、なのは、フェイト」
「いえ、こんな事だったらいつでもいいですよー」
二人が笑顔を見せる。

大凡のイメージが固まったところで、全員に細かな装飾品なんかの話も聞くことにする。
下着買えよと言う当然の意見から、トータルコーディネートなどというよく理解できないものまで、話は色々ありすぎて覚え切れはしなかった。
そうこうしているうちに道路の方から排気音が聞こえる。
聞き覚えのあるあの音は、ライダーのバイク、少なくとも同機種の音だと分かった。
「もう戻ってきたのか?」
ライダーと三枝さんがバイクで出発してから多分一時間も経っていない。
そう考えれば、偶然別のバイクが家の近くに来たのだろう……
とはいえ、そうそう無視はできない。
違ったら違ったで、また違う話も聞くことにしよう。

などと考えていたら、先程の音の正体は家の前で停車した。
ライダー……シャリフさんと三枝さんがバイクの上に跨っている。
「おかえり、二人とも」
「ええ、ただいま戻りました」
ライダーは平然とバイクから降りる。
だが三枝さんは顔を真っ青にして――


意欲と愛は偉大な行為にみちびく両翼である(ゲーテ):それでも無理をして微笑んでくれた
世界で情熱なしで成就された偉大なものはなかったと確信する(ヘーゲル):限界だったのか倒れ込んでしまった

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最終更新:2007年05月21日 19:35