640 名前:隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM [sage 五日目・朝:オーパス配列] 投稿日: 2007/03/11(日) 04:53:19

こっちが折れないと、余計に気を遣わせてしまうかな?
無茶はさせられないし、ここは早々に受けてしまって休んでもらった方が良いだろう。
「わかった、行く事にする……ありがとう、三枝さん」
もう一度頭を下げる。
「あの、本当に気にしないで良いですから……」
「いや、そうはいっても……」
「二人とも、話が堂々巡りになりかけているぞ」
余りにも冷静な氷室の言葉で少し冷静になる。
「由紀香は私達が看護するから、安心して出掛けてくると良い」
「ああ、うん、そうだな……」
立ち上がってもう一度頭を下げる。
「えっと……それじゃあ、いってきます」
布団の近くに置いたままだった服を手に取る。
丁寧に洗濯され、干してあるのか良い香りふわりと漂うのを感じた。
「はい、いってらっしゃい」
にこりと、布団の中から三枝さんが微笑むのが見えた。

部屋を出る。
一度深呼吸する。

……まずはノインの所、居間に行って服を着せよう。
それから、イリヤを探して、それから、他に誰か来てくれそうな人……桜達が居たら誘うことにしよう。
「ノイン、居るかー?」
居間を覗くと、ノインはテレビを見ながら煎餅を囓っていた。
「どしたの? 士郎」
「服が届いたからさ、これを着てくれるか?」
「うん、わかったー」
「……いや、着替えるのは脱衣所でやってくれ、ほら、服」
ここで脱がれても、その、困る。
「細かいこと気にするんだね、士郎ってば」
そう言いながら服を受け取ってぱたぱたと走っていく。
「細かな事でも無いと思うけどな……着替え終わったら呼んでくれー、そうしたら、服を買いに行こう」
既に視界から消えたノインに声を掛ける。
わかったーという声が向こうから聞こえた。

さて、この間にイリヤを探して……
「シロウ、もう出掛けるの?」
「あ、イリヤ」
探す必要はなかった。
イリヤと桜、それにキャスター……名城が立っていた。
「居間に居なかったけど何やってたんだ?」
「ん、これの調整、凄いんだよこの二人、オーパスの組み合わせを色々とやってくれてねー」
そう言って楽しげに笑いながら、例の布状の、説明の際に見せてもらった宝具を掲げてみせる。
「へぇ、調整って、パワーを上げたりとかできるのかこの宝具?」
ちょっと興味を持って覗き込む。
昨日見たあの戦い、自分は役に立つことは出来なかったし、あのJ.B.と言う男も気になるが、あの戦いが凄かったのはよく覚えている。
「あ、違うんです、ほら、この中央の……9個の宝石あるじゃないですか、これ、中央の大宝石以外は外せるみたいなんですけど、これの組み合わせで発動する効果を変えられるらしいんです」
ついパズルみたいで楽しんじゃいましたと言いながら桜が笑ってみせる。
「そうね、幸いキャスターは代えの宝石、オーパスって言うんだっけ? 沢山持ってたから色々試せたしね」
サクラってば嗜みがたりないんだからーなんて、自信満々にイリヤが言う。
「貴方が一番ノリノリだったでしょ、イリヤ」
名城がイリヤの額を軽く突く。
「そ、そんなことないわよ、サクラがやってるの見て付き合っただけだもーん」
そう言ってそっぽを向くが、右側だけ見える頬は微妙に赤みが差している。
「そうですかー? いっちばん楽しんでましたよね? 特種な配列みっけーって万歳してましたよね?」
「ちーがーうー!」


……うん、丁度良い、一人だと不安だし、二人にもついてきて貰うことにしようか。
「あのさ……良ければ二人とも付いてきてくれないかな?」
「むしろ言われなくても付いていくつもりよ?」
あの子はコーディネートしがいありそうだったからねーと名城が笑う。
「そうですねー、色々着せ替えとか楽しめそうです」
桜も楽しげだ。
「そっか、ありがとな」


キッツビューエル:「それじゃあ、ノインが来たら行こうか」
ウェンゲン:その前に、何か不足している物がないか確認しておこう

投票結果

キッツビューエル 3
ウェンゲン 5 決定

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最終更新:2007年07月19日 19:06