688 名前:隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM [sage 五日目・朝:忘れ物探し] 投稿日: 2007/03/13(火) 04:47:19

……そうだな、せっかく出掛けるのだから、何か不足している物があれば買ってきた方が効率的か。
「桜、朝食用意の時とか、何か足りない物とかなかったかな?」
「はい? ええと……あ、小瓶に移したときにお醤油の大瓶が終わっちゃいましたね、あとは……何かあったかな……」
うーんと、口元に指を当てて考え込む。
「何か思い出したら言ってくれ、ちょっと裏口に行ってくるから」
灯油やら石油の備蓄は結構忘れやすく、尽きた際には非常に困ることになる。
ついでなのでその辺りも色々と調べておこう。

ドラム缶から5個のポリタンクに灯油を移す。
うむ、切れかけているのに気付いて良かった。
軽く汗を拭う。
こういう事は面倒だがやっておかねばならないからな。
幾ら面倒だからと言って、自動供給式のホームタンクなんて贅沢品は導入できないし。
おっと、念のためボイラーの残量も確認しておかなければ……大丈夫か。

……ジャガイモが切れていたのは計算外だったなー。
あと5個しか残ってないんじゃ料理のメインには使えないから買っておかないとならない。
タマネギは十分に残っていたし、芽も出ていなかったから全然問題はなかったけど。
「……何してんだ? 衛宮」
呆れ声に振り返ると、箒を手にした蒔寺が立っていた。
「ポリタンクの灯油が切れてたから補給してたんだよ、足りない物があったら帰りに買ってこようかと思って……それよりもどうしたんだ?」
こんな裏口に人が来る用事などはないはずなのだが。
「んー、由紀っちの看病でそんなに一杯居ても仕方ないしな、礼も兼ねて庭掃除でもしてやろうと思ったんだよ」
「へー」
「それはそれとして、さっさとあの少女を連れて行ったれ、こんなのあたしがやっといてやっから」
手でしっしとアクションしながら満タンに入れられたポリタンクを片手で持ち上げようとして……両手で持ち直す。
「……結構重いんだなコレ」
「確かに重いよな、でも使うから運ぶしかないしなー」
「そう言いつつ衛宮は片手で持ってるじゃねーか」
むっとしながら言う。
「ま、こういうことは慣れてるから」
裏口近くのポリタンク置き場に2つのポリタンクを置く。
「それ置いたらさっさと行ってやれー、どうせ足りない物の確認は終わったんだろ?」
「終わったけどさ、でもそう言うことをさせるのはどうにも」
貧乏性のような物かも知れないが、どうにも人に働いて貰うというのは性に合わない。
「昨日も言ったろー、人に頼れーって」
言われたのは覚えている。
だがすぐには実践できそうもない。
「やってくれって言われたらやってやれ、でもやってやるって言ってるんだから頼りなって」
置いたポリタンクの隣に蒔寺の持ってきたポリタンクが置かれる。
たっぷりと入っているので中でたぷたぷという音が聞こえている。
「……分かった」
好意を無にするってのも悪いしな。
「あと手は洗えよ? 灯油は結構しつこいぞ、臭いとか」
そんな言葉と、笑顔に見送られた。

「あ、先輩、何かありました?」
居間にはノインも戻ってきていた。
「うん、ジャガイモが終わってた、桜の方は何かあったか?」
「いえ、特に思いつきませんでした」
「そっか、それじゃあ、行こう」
その言葉に二人が頷き歩き出す。
それを見ながら玄関に向かおうとすると、袖を引かれているのに気付いて振り返る。
見れば、イリヤとノインがそれぞれ期待に満ちた目で見つめている。


パラグライダー:「それじゃ行こう」軽く頭を撫でて歩き出す
クロスカントリー:「二人とも、行こうか」手を取って歩き出す
エアボーン:二人を片腕でそれぞれ抱きかかえて玄関に向かう

投票結果

パラグライダー 2
クロスカントリー 3
エアボーン 5 決定

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最終更新:2007年05月21日 19:55