450 名前: 371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg [ある意味遭遇キャラの選択sage] 投稿日: 2006/08/25(金) 17:34:21


 三人と一緒に昼食をとりながらも、俺は齧っているパンの味などわからないほど考え込んでいた。

 氷室が嵌めていた薔薇の指輪。
 それが果して、俺が包帯で隠しているものと同じ、ミーディアムの証であるのかどうか。
 正直、氷室に尋ねてみたい。
 だが、蒔寺と三枝が一緒に居るこの状況で、薔薇乙女《ローゼンメイデン》の話を持ちかけるわけにもいかない。

「あ、予鈴だ」

「えっ、もう昼休み終わり? みじけー」

 そうこう考えているうちに昼休みの時間が終わってしまったようだ。
 ……仕方ない。
 後のことはまだ考えつかないが、とにかく氷室に問い訪ねてみることにしよう。

「氷室」

 俺は、ゴミへ捨てに行こうとしていた氷室に声をかけた。
 丁度、他の二人とは少し距離が空く形になる。

「……なんだ、衛宮?」

「放課後、少し話がある。時間、いいか?」

「つまらない話なら断るところだが……衛宮がそう切り出してくるということはそれなりの話だということか」

 流石に氷室は切れ者と言われるだけはある。
 真剣な話であることを俺の言葉から察してくれたらしい。

「ああ。……と言っても、まあ、個人的なことになるんだが」

 これは俺の興味本位からの質問事である。
 学校や部活動がらみの用事ではない、という事をあらかじめ断っておく。

「個人的なこと……?」

 俺の説明に、氷室がわずかに目を見開いた。
 俺が個人的な相談をすることが珍しかったのだろうか?
 まあ、確かに氷室相手に相談なんて持ちかけるのは初めてだが。

「それは、部活の後に二人で、ということでいいのか?」

「ああ、そうしてくれるとありがたい。
 すまないが、あんまり他の奴に聞かれても困るんだ」

 薔薇乙女《ローゼンメイデン》だのミーディアムだのという話を他の連中に聞かれても困る。
 思っていた以上に氷室は話のわかる奴だった。

「………………そ、そうか。
 なら、人目のつかない場所のほうが都合がよいだろうな。
 そのほうが、私としても、その、助かる」

 ……む?
 珍しく、氷室の返答に若干のラグが発生した。
 あと、人目につかないほうが良いというのには同意するが、何故氷室はこちらから顔を背けているのだろうか?

「そうだな、じゃあ場所は……」

 さて。
 放課後、部活動が終わった後の時間帯。
 なるべく他人がやってきそうにない場所というと、一体どこがいいだろうか?


α:屋上なんかはどうだろうか。
β:3年A組の教室でいいのでは。
γ:3年C組の教室って手もある。
δ:弓道場裏の雑木林が望ましい。
ε:今日は弓道場が空いてた気がする。
ζ:放課後と言えば実験室だろう。
η:むしろ放課後なら体育倉庫だろ。
θ:商店街の喫茶店で話をしよう。
ι:以前会話した商店街近くの公園で。
κ:帰り道で二人っきりで話す手もある。
λ:いっそ俺の家に招待する。

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最終更新:2006年09月03日 18:33