266 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2007/06/21(木) 01:30:31
「起きてセラ、私の一番大切な人・・・」
イリヤ様の声が聞こえた気がして目を覚ました。
時計を見ると・・・朝食を作る時間をとっくに過ぎている。 そして今朝は私の当番である。
「マズイッ!」
眠気の残る体をはね起こして台所に向かう。
それにしても、リーゼリットと二交代制でマスター役をこなしながら家事とイリヤ様の看病を
しているのにそれ程疲れが蓄積されていないのが我ながらスゴイ。
「ねーちゃん、ハリアップらよー」
「セラ早くしなさい!私もうおなかペコペコだよ!」
テーブルの方からナイフとフォークをチンチン鳴らしながら見た事のない砂漠の戦士
(間違いなくサーヴァント)とイリヤ様 (至って健康)がせかす。
「分かりました、少し待っててください。それとナイフを鳴らすのは行儀が悪いので止めてください」
「はーい」
十分後―、
冷蔵庫の中にあった昨日の残りを利用して何とか人数分の食事をテーブルに並べる。
「うんめえ~」
本来食事を必要としないはずのサーヴァントとは思えないほど、美味しそうに魚を食べる
やたら田舎訛りな砂漠の戦士。
「うっわー、これおいしっ、これもおいしっ、全部おいしぃっ」
「キャスター、少しは遠慮しろ」
感動で涙チョチョ切れながらテーブル上の食べ物全部を消していきそうな勢いでフォークを
動かすキャスターと言われた小柄な少女と、彼女に注意しながら優雅に食を進めるチンギスに
似た白髪白髭の男。
どちらも全身白黒カラーのコーディネートであり、主に服や帽子等の装飾品が黒、髪や肌等の
肉体が白となっている。
「45点」
「40てん」
ポトフを一口食べて即辛口採点をするアーチャーとリズ。 確かにそのポトフはレンジアップの時に
失敗して少々崩れましたが、急遽大人数の食事を用意する事になった点を考えるとその採点は
少し厳しすぎる気がします。
さて、食事も終わりましたしそれではそろそろツッコミますか。
「イリヤ様、おはようございます」
「うん、おはようございました」
イリヤ様の安否こそ今の私の唯一の関心事。いつどうやって意識を取り戻したのかとか、
突然増えたサーヴァント達とそれに順応しきっているリズ達との関係などはとりあえず
どうでもよいのだァーっ!!!!
第六章 ノーヘルエンド「どこかで見た光景ですか?いいえそれはトムです」
【今回は選択肢なし】
今回は選択肢はありません。第七章藤村編までしばらくお待ちください。
最終更新:2007年06月21日 14:06