573 名前: はじめてのさーう゛ぁんと(仮) ◆XksB4AwhxU 投稿日: 2007/07/14(土) 08:36:32


――つきが、綺麗だ。:■死、吸■姫、退魔■とかがいた世界





 直死。
 死に好かれ、死を嫌い、死を撒き散らし。
 されど、誰よりも『生』を尊んだ少年。

 吸血姫。
 同族を払い、同族に嫌われ、同族のみに生き。
 されど、誰よりも『人』を愛した真祖。

 退魔師。
 魔に憑かれ、魔を憎み、魔を滅ぼし続け。
 されど、誰よりも『聖』を体現した少女。

 そして、数え切れないほどの大切な人達。

 そんな、世界に、いた。
 楽しそうだった。色んな人と触れ合い、過ごしたことが。
 悲しそうだった。大切な人を、失ったことが。

 全部ひっくるめて、皆、幸せそうだった。

 むしろ、自分はそんな奴らに巻き込まれていなかったか――?

「あ……」

 思い……出せそうだ。もう少し、もう少しで……!

 ――ヤレヤレ、モウ良イダロウ?

「――もう少し。あとは、きっかけがあれば」

 ――デハ、最後ニ問オウ。

 ――オ前ハ、『何』ダ?





 その姿、闇に溶け:『久』『吾』『嶺』の三つの漢字が浮かんだ。
 その技、遠を穿ち:『犬』『猪』の二つの漢字が浮かんだ。

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最終更新:2007年07月16日 01:17