448 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2007/08/19(日) 23:34:14

私達が無駄話をしている間に士郎育成計画は勝手にどんどん進んでいた。

士郎の方に目をやるとセイバー・赤いの・ランサーの三人が士郎を囲んで熱い議論を
交わしていた。どーやら士郎の育成の最終調整の権利を取り合っている模様。
うむ、これはぜひ私も参戦せねば。とゆーかまずは早くこの状況―、バゼットちゃん
との世間話モードからいち早く抜け出さねば。

「藤村さん、つづき、つづきー氷室さんのお話ー」
「はいはい」

もはや五歳児レベルまで退行したバゼットたんに早口で続きを語る。


『氷室/stay night-vol.3氷室祭りじゃワッショイワッショイ美綴祭りじゃワッショイワッショイ』

恐怖に身をすくめる氷室の前でゆらりと立ち上がる葛木総一郎。地面との摩擦でスーツは
破れ散り、全身擦り傷だらけ、越中フンドシ+メガネオンリーの姿で君臨する。

「葛木流奥義―屑葛木(くずくずき)」

白目を剥き両手を羽の様に広げ威嚇のポーズを取る。
ここは確かに校門のはずなのに氷室には葛木の立っている場所が波飛沫飛ぶ岩礁に見えた。

「ヒムロン、ゲットだぜ」

よく通る渋い声でそう呟き、両足を揃えたまま股間を突き出して、ぴょいと一歩氷室に
近づく。当然氷室はバックステップでしゅたっと一歩下がる。

「ヒムロン、ゲットだぜ」

ぴょい、しゅた。

「ヒムロン、ゲットだぜ」

ぴょい、しゅた。
「ヒムロン、ゲットだぜ」ぴょい、しゅた。「ヒムロン、ゲットだぜ」ぴょい、しゅた。
「ヒムロン、ゲットだぜ」ぴょい、しゅた。「ヒムロン、ゲットだぜ」ぴょい、しゅた。

そんなほのぼのかつ変態な攻防が静かに一時間経過。
わざわざ両足を揃えてジャンプする葛木とそれに合わせて自然体でバックステップする
氷室。だがお互いの表情を見比べると、額に汗を垂らし疲労の色が浮かんでいるのは
氷室の方。

葛木のジャンプの度、氷室の鼻先に蛇の様にのたうつイチモツがフンドシ越しに突き
つけられる。それを避けようと顔を背けてもフェイントを織り交ぜ結局は鼻先にフンドシ
が現れる。バットでカウンターに出ようとしても目の前にイチモツがあるので腰が
引けてしまい、ダメージを上手く与えられない。

449 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2007/08/19(日) 23:35:04

完全に背を向け走って逃げ出そうとしてもその途端に古武術の歩行法で回り込まれる。
二人の総移動距離はすでに百メートル以上になるはずなのに二人の立っている位置は
いまだ校門前からほとんど動いていなかった。

「ヒムロン、ゲットだぜ」ぴょい、しゅた。「ヒムロン、ゲットだぜ」ぴょい、しゅた。

一定以上の距離が取ろうとしても決して取れない。かといって動かずにいると延々と
イチモツを顔に押し付けられる。屑葛木に逃げ場なし。ホントは逃げ場はあるかも
しれなかったが少なくともこの時の氷室には活路を見出す事が出来なかった。

「氷室鐘よ、今後私の正体を暴こうせず私のことをクズキンと呼んでくれると誓うの
なら見逃してやってもいいぞ」
「くっ、なんという魅力的な提案・・・、だが恋愛探偵の名に掛けてここは退けんカネ!」
「ほう、強情だな。さてどうしたものか・・・」

依然として葛木優位のまま。しかし一向に心の折れない氷室。硬直状態を破ったのは
一人の生徒だった。

「ルンラルンララ私は帰宅中の生徒A~、今日のご飯はオムライス~ってイヤー変態!」

葛木の姿を見て悲鳴を上げる生徒A。

「むっ、見られたか。なら残念だが君も逃がすわけにはいかんな」
「キャーッ助けてー」

葛木の腕に絡みつかれあっさりと捕まる生徒A。

「さあ氷室、この子を救いたければ私の事をクズキンと呼ぶのだ」
「何故だ、葛木教諭!あなたはカレイドルビーの正体候補に挙がるほど胡散臭い人
だったがここまで腐っては無かったはずだ!なにがあなたをそうさせるカネ!!」
「決まっているだろう、私は―」

凶行の理由を語ろうとする葛木、その時だった。

「清原ー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

葛木の発言を力ある言葉が遮った。声のする方を向くと校門の上に人が立っている。

「己のキャラを弁えず生徒に対し愛称で呼び合うことを強要する・・・人それを
木村と呼ぶぞコノヤロー!」
「「「何者!」」」
「お前達に名乗る名は無い!元気ですかー!」

校門の上に立つ人物はその正体を隠すためだろうか、デパートのパーティーグッズ
コーナーで売っているアゴの長いプロレスラーのマスクを被っていた。
しかし、名探偵スキルを持つ氷室はその正体にすぐさま気付いていた。

アゴの長いプロレスラー→ナックルアロー→日本語で拳弓→腕っ節の強い弓道部員

そう、僕らのアイドル美綴綾子だー!
つづく

【選択肢】
エンタの神様:歴史が変わるというのなら変われ!世界が滅ぶというのなら滅べ!
この選択肢の結果ライダーが活躍せずにこの連載が終わるとしてもそれはそれで
最近新連載が頑張っているから問題ない!作者諸君みておけ!これがほぼ毎話カオス
選択肢を入れ続けてきたもの末路だーっ!!次回・氷室/stay night最終話!
自分でも今何を書いているのか分からなくなってきたぜ!
笑いの金メダル:「はい、今日はここまで。続きはバゼットさんがアインツベルン倒して
帰ってきてからね」
「むー、仕方ありませんね。では絶対に勝って帰ってきますからその時はお願いしますよ」
すごく嫌な予感がした私は話しを切り、士郎達の会話の輪に加わった。

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最終更新:2007年08月30日 22:26