502 名前: もしハサ ◆yfIvtTVRmA [sage] 投稿日: 2007/08/21(火) 09:34:41
第一章「もしもハサンのくせに生意気だったら」
ここは、つい今しがたサーヴァント召還の儀式が行われた間桐の地下室。ラインから吸われる魔力に立ちくらみをおこしている慎二、
その様子を見守る臓硯と百を超える蟲達。
だが、この場には存在しなければならないもっとも重要な物が欠けていた。肝心のサーヴァントが影も形も見当たらないのだ。
「慎二よ、失敗したのか?」
「わかりません。魔力を吸い取られている感じはするのですが・・・」
「ふん、なるほどなあ」
二百年間の経験を総動員して臓硯はサーヴァントが姿を見せない理由を推理する。
透明人間のサーヴァントか、慎二から供給される魔力不足で実体化できないのか、恥ずかしがりやのアサシンなのか、
考えても答えは出なかった。情報が少なすぎる。
「取りあえず、出てくるように命令してみい。それでダメじゃったらその時はその時じゃ」
「は、はい。それでは―」
慎二は背をぴんと伸ばし、令呪のある手を胸の上に置き反対の手で虚空を指差し己のサーヴァントに最初の命令を与える。
「我が従者アサシンよ、マキリのマスター間桐慎二が命ず。我が前に姿を現しその能力と真名を教えよ!」
しばらく待ってみたが何も出てこないし、声も聞こえない。鏡の前で毎日練習していたポーズがバッチリ決まっていた事が
よけいに気まずさを増大させる。
「なあ、たのむからでてこいよ!いや、お願いですから出てきてください!」
尊大な振る舞いが悪かったのだと思い今度は一転して下手に出てみた。それでもアサシンは現れない。
だが、声は聞こえた。慎二の頭の中だけに。
(はじめましてマスター。いやー、挨拶が遅れて申し訳ありません)
[選択肢]
イ.(ア、アサシンか!?)
ロ.「ア、アサシンか!?」
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最終更新:2007年08月21日 12:08