555 名前: Fate/■■■■■  ◆JtheEeHibM [sage 一日目・ばいに~☆] 投稿日: 2007/07/13(金) 11:08:42


  ―――そうだな。
  夜の鍛錬に備えて小休止をとっておこう。

 「風呂も沸いてるし。桜を送るのは藤ねえに頼めばいっか」

  そうと決まれば効率良く済まそう。
  まずは居間で寝転んでいる藤ねえを起こして、桜に夕食のお礼を言って、
 帰路につく二人を見送って、風呂に入って一休みだ――――



 「……ん、何だこれ?」

  二人を見送り、玄関の戸締りを済ませた後。
  居間の隅には、今朝までは無かったはずの丸めたポスターがあった。

 「十中八九犯人は藤ねえだな」

  藤ねえにはどうしようもないモノを家に置いていく、という度し難い悪癖がある。
  ひとんちを倉庫か何かと思っているんじゃなかろうか。

 「今度ガツンといってやらないとな」

  中身を確認するべく手に取る。
  おおかた売れない演歌歌手のポスターあたりだろう。

 「どれどれ」

  ほら見ろ、安っぽい星を散らすエフェクトをつけて、あざとくカメラ目線でウインクをする少女。
  書かれた見出しはズバリ、

     『スーパーアイドル小○あきらの
       “○っきー☆ちゃん○る” 絶賛放送中!』

  ――――って、これ何かの番宣ポスターか……!

 「どうすんだよ、こんなの」

  正直部屋に置く気はしないし、土蔵に持っていくのも遠慮したい。
  かといって、捨てるのは何故か躊躇われた。

 「……まあ、あとでいっか」

  そう急ぐこともないし。
  最悪、もう一度藤ねえに引き取ってもらおう。



  ……一日が終わる。
  風呂に入った後は、日課となっている土蔵での鍛錬。
  それもいつも通りに済ませて眠りにつく。
  午前一時。
  一日は何事もなく、穏やかに終わりを告げた。

556 名前: Fate/■■■■■  ◆JtheEeHibM [sage 二日目・朝・今日の方針] 投稿日: 2007/07/13(金) 11:09:49


  ……目覚めは暗い。
  夢は見ない性質なのか、よほどの事がない限り、見るユメはいつも同じだった。
  ……イメージするのは常に剣。
  何の因果か知らないが、脳裏に浮かぶものはこれだけだ。
  ならばそれが、衛宮士郎を構成する因子なのかもしれなかった。


 「………、ん」

  窓から差し込む光で目が覚めた。
  時刻は五時半。
  どんなに夜更かししても、大概はこの時間に起きるのは自分の長所だ。
  たまに昨日のように寝坊してしまう事もあるのだが……
  最近だと、桜はその隙をついてさっさと朝食を一人で準備してしまう。

 「それじゃ、朝飯は準備するとして」

  今日は―――

 【Quicken】:早めに登校するか。
 【Deley】:ゆっくり登校しよう。

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最終更新:2007年08月24日 19:34