893 名前: D two×three×four  ◆cCdWxdhReU [sage] 投稿日: 2007/09/02(日) 08:44:13

まさかのワカメ争奪戦争(腕のみ。):誰からも命令を受けぬまま、獣は桜に飛び掛った。



何時かの如く空中から出でる獣。
宙に溶けたその体を桜の魔力が編み上げ、
「兄さんのサーヴァントっ、お願い、先輩を――――きゃあっ?!」
「ッ?!」

桜にも俺にも令呪はない。獣は己の意思で、桜に踊りかかる。

「桜ァっ!!」




「‥‥がうっ!」
はふはふ。すんすん。ぱたぱた。ぺろぺろ。きゅう~ん。
「ちょ、こら!お願いですってば、戦って‥‥尻尾を振るなあー!」
でっかいケダモノはその巨体の下に桜を押したおし、嬉しそうに頬を舐める。
「がうがう!」
う、羨ましくなんか無いんだぜ?全然。

「なあ、桜。そいつ、戦いたがってるようには見えないんだけどさ。」
「っ!」
「一旦。やめにするか。お茶でも淹れるよ。」
「だ、駄目です!先輩からサーヴァントを取り上げなきゃ・・・」
すい、と桜の眼前にレヴィが姿を現す。
こめかみの辺りに切り傷があるものの、全くの軽傷。
片手で獣の頭を撫で、もう片手をカトラスにそっとやり。
「何を取り上げるって?」
「っ!!」
「チェックメイトって奴だ、お嬢ちゃん。
シロが甘ちゃんなのに感謝するんだな。」
つい、と慎二の腕を取り上げた。

894 名前: D two×three×four  ◆cCdWxdhReU [sage] 投稿日: 2007/09/02(日) 08:45:02

桜の体から離されると、獣はまた空中に溶ける。
「ほらよ。」
「うぅ‥‥」
いや、令呪が大切ってのは判ってるんだけどさ。生腕っていうの?
普通に放って寄越さないでくれよ‥‥


とん。
テーブルに置かれた、熱々の緑茶がほっこり湯気をあげる。
「飲んだら少し話そう。俺に荒事は向いてない。」
レヴィが嫌ーな目でこっちを見たが、その手に湯飲みを渡してやると、黙って口に含む。
「ン。悪くねェな。」

「なあ桜。お前となら、話はできると思うんだ。」
「話すことなんてありません!‥‥先輩がマスターなら、マキリの敵です。」
「マキリがどうかは知らないけど、さ。俺が桜や慎二の敵だったことが、今まであったか?」
「――――ありません。」


さて、桜を懐柔ついでに、そろそろ何か聞いておかないとな。
たっぷり遅れててごめん。:聖杯戦争やマスターについて。
とっくに書き込んだものと:マスターやマキリについて。
勘違いしてたみたいっす。:マキリやサーヴァントについて。

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最終更新:2007年09月03日 23:09