5 名前: D two×three×four  ◆cCdWxdhReU [sage] 投稿日: 2007/09/05(水) 18:53:20

ハズレにも程がある。:桜のサーヴァントに起きたハプニングから聞く。



『ふあくしょっ、っだあ!』――――へぇ、サーヴァントってくしゃみするんだ。
『誰か、あたしの話をしてやがる‥‥?』


「時にです先輩。
先輩は『暗殺者』と聞いて、何を連想しますか?」
「へ?うぅん、そうだな‥‥‥やっぱりこう、遠くから狙撃するスナイパー、とかじゃないか。」
「そうなんですよ、一般的な暗殺者は銃を使います。
ですけど、銃を使うなら。『アーチャー』、類して『ガンナー』の方が性能が高いんです。」
「まあ、餅は餅屋だもんな。」
そも『暗殺』に銃を使う時点で、出切る事は『遠距離からの狙撃』と決まる。
無音射撃なんて人間にだってできるし、戦地が『冬木』と限定されている時点で
取れる距離にはどうしても限りがある。
デメリットばかりの小技を、ハンディの多いマキリが態々やるとは思えない。
「では次に、『銃を使わない暗殺者』なら?」
「んー‥‥」
「私たちが思いついたのは、『忍者』でした。」
「‥‥‥お、おお。」

ニンジャ。
闇に潜み闇に生きる、ツチノコや人面犬とそう大差ないジャパニーズカルチャー。
見習い魔術師の俺でも凄いと思う術とか技とかなんか使う、なんか凄い人の事だ。

「お、思いついた時にはそれだ!と思ったんですッ」
「いや、うん。いいんじゃないか?実在するしないなんて別に関係ないんだし。うん。」
「ええ、そうです!
忘れられがちなんですが、サーヴァントって言うのは知名度により強さが変わるんです。
此処が日本だということを考えるなら、
ヘラクレスより佐々木小次郎、アーサー王より佐々木小次郎なんですよ!農民でさえなければ」
「途中からさっぱり意味がわからないけど、要するに忍者は強いんだな?」
「そうです、その筈です。‥‥そしてさらに。」

6 名前: D two×three×four  ◆cCdWxdhReU [sage] 投稿日: 2007/09/05(水) 18:54:59

じゃじゃん。
「ここに取り出しましたるは!」

老若男女隔てなく。誰でもその存在は知るであろう、超有名雑誌――――
週刊少年ジャ●プ。

「この中には、魔術師も魔法使いも裸足で逃げ出す激強忍者が沢山です。」
「駄目だ、駄目だ桜!オチが見えた!!」
ケチってコミックスを用意しなかった時点で、お前はもう死んでいる。
「アニメにもなった程ですから、知名度は上々。ええ、私は此れを触媒に召還しました。」
「‥‥‥」
「‥‥‥、‥‥。呼び出されたサーヴァントは、あ、洗ってない‥‥犬の臭いが‥‥!」
「みなまで言うな、桜。」
取り落とされた雑誌がぱらぱらとめくれ、開く巻末漫画。
涙を堪える桜の肩をそっと抱いてやった。

クラスアサシン、真名浜渡浩満。通称ハマー。
瀕死の重症っぽい弾痕をいくつも抱えながら『ちょ、桜殿!酷いでござるYO!』とかわめく姿がチラッと見えたけど
鬱陶しいので無視しておく。
もういっそリタイアしちゃった方がいいんじゃないですかね、桜さん?


選択されなかったので簡潔に済ませるが。
桜が生理的に受け付けない己がサーヴァントに失望した、同日同時刻に。
その桜から発せられる魔力の波に当てられたのか、召還を半端に失敗しやがったヘタレ兄貴が一人。
コントロールを失い暴れ狂う赤い獣は、間桐の家を軒並み破壊、
ついでと言わんばかりに家主である老獪をあっさり噛み殺して静まった。
今は亡き間桐のもう一人の魔術師は、間違いなく折り紙付きのアタリを引き当てたと言えるだろう。


桜は。
この聖杯戦争とやらのスタートラインで盛大に転び、家も家族も失った。
桜に残されたのはマキリの魔術とサーヴァント――――そして、俺だ。
ここで桜の力になれないようじゃ‥‥‥正義の味方だなんて言えやしない。
慎二、お前の妹は。俺が絶対に守るから。

何処かで赤い獣が、満足そうに喉をぐるると鳴らした。



マキリ・衛宮陣営 構成
マスター 衛宮士郎(魔術師見習い) 魔術師の卵。得意な魔術は強化と投影。サーヴァントはアーチャー(ガンナー)のレヴィ。
マスター 間桐桜(魔術師) マキリの最後の生き残り。戦闘魔術は得意じゃありません。サーヴァント?居たっけ?
保留 サーヴァント クラス不明 真名不明 赤く大きな口を持った獣。なんだか凄く強そうだ。


キリがいいので視点を変えるよ!どのサーヴァントのマスターにする?
ナルトとテニスとリボーンは:セイバー
読んでなくてごめん。   :キャスター
ていうか立ち読みでごめん。:ライダー

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最終更新:2007年09月11日 08:23