507 名前: もしハサ ◆KAE8wjakBY [sage] 投稿日: 2007/09/26(水) 10:01:44

この二人の実力も気になるが―、
「間桐君、今の内に行くわよ」
「衛宮の所へかい?」
「もちろん」

凛はこの二人が戦っている内に自分も行動する事にした。扉を適当に一つ選び開ける。
「――何コレ」

扉の向こうには長い長い廊下が続いていた。終着点にある唯一の扉まで目算で5~600mほど。
おまけに廊下は龍の背のように左右に曲がりくねり、小さな起伏がいくつもある。
これでは向こうに到着するまでに、自分だけが全力で走っても一分、慎二のペースに合わせるなら二分はかかってしまうだろう。

「ここパスね」
扉を閉じ見なかった事にして隣の扉を開ける。やはり似たような長い廊下が現れる。
「パス」
次の扉、やはり凄く長い廊下。
「パス」
次の扉、やはり凄く長い廊下。
「パス」

その後全部の扉を試してみたが、慎二がやって来た扉を含め全部が長い廊下だった。
「もー、なんなのよこの屋敷!てゆーか間桐君も知っていたなら先に言ってよ!!」
「あ、ごめん。言葉では形容しがたいものだったからさ、実際に見てもらった方が早いと思って」

歩きづらいのはもちろんだが何より部屋同士が遠すぎる。これでは向こうの扉の前に行かなければ
魔力感知する事も聞き耳を立てる事もできない。
つまり、他のマスターに会わずに衛宮士郎を見つけるのに必要な時間は、
二分+間違った扉を選んだ数×四分となる。
もちろんこれは慎二に全力で走らせた場合の推定時間であり、体力を温存するのならもっと時間が掛かってしまうだろう。
ちなみに慎二が一発で凛の部屋にたどり着いたのはまさに運である。こういった幸運が二回続くとは思えない。

「さて、どうしたものかしらね」
動くにはリスクが大きすぎる。かといってここに留まり続けていたらいずれモニター内で絶賛戦闘中の二人に決着が付き、
その勝者によって士郎や自分達が倒されてしまうかもしれない。
部屋全体をもう一度じっとみる。扉は全部で七つ存在した。慎二の部屋に通じるものを除くと六つ。

[選択肢]
イ.ギャンブラー凛は六分の一の賭けに乗る女である。
ロ.名探偵慎二は何かに気付いた。

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最終更新:2007年10月22日 18:50