632 名前: 僕はね、名無しさんなんだ [sage] 投稿日: 2007/10/03(水) 06:28:28

暴:こんなガキは女とみなさない。よって一発くらい殴っても問題なしっ!

 よし、神様の了解もでたので殴ろう♪ これは僕に対する非人道的な行いへの制裁なのだ! だから僕は悪くない。
 完璧な論理武装をひっさげ、一号へコッソリと近づく。
 ターゲットを射程距離へと収め、ロックオン。慎ちゃんミサイル(通称拳骨)発射準備完了。
――3
――2
――1
「―――ガッ――はぅ~」
 しかしそれは正中線にある中でも最も凶悪な部位、つまり一番下の急所からの鈍痛で不発に終わった。
 ――――イ、イキガデキマセヌ……! 下腹部の感覚が無いのですが、一体どういう事ですか神様?
「今不穏な気配を感じたんだけど……あんたなんかしようとした?」
 まさかこの餓鬼、そんな理由で僕の息子を蹴り上げたの? なんて恐ろしい子!
 こうして僕と一号の間に主従関係が結ばれた。ってちょっと待て! うずくまって動けない僕をおいていくなっ! こんな所に独りにされたら泣いちゃうじゃないかっ。
 しかし今の僕に、彼女を呼び止める術は無い。だって呼吸もままならないんだぜ? 声も出せないよ。
「――――ひ……ゅ、――――はぁ」
 マズイ。一号は振り返る素振りも見せず、どんどんと遠ざかってく。まさかこんな所にdead endが落ちてるなんて……
 嗚呼、心の汗が吹き出てくる。信じられない、女の子に泣かされた。
「大丈夫?」
 痛みと孤独感から心の汗を垂れ流していると、後ろから声をかけられた。それは逃げようとした僕の邪魔をしたつるぺた二号だ。
 ――――糞、お前さえ邪魔しなければこんな目に遭わなかったのに!

暴:八つ当たり? そんなの知った事じゃない。テメーは僕を怒らせた!

学:暴れてもろくな事が無いので大人しくする。

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最終更新:2007年10月22日 19:08