925 名前: Fateサスペンス劇場 ◆7hlrIIlK1U [sage] 投稿日: 2006/08/17(木) 20:13:40
二、いいえ
―――そうして、戦いの火蓋が切って落とされた。
ベッドの上に咲き乱れる小豆色のエプロンドレス。
―――メイド服の遠坂。
―――メイド服の桜。
―――メイド服のイリヤ。
―――メイド服のルヴィア。
潤んだ瞳で見つめるメイドは誰なのか。甘く名を呼ぶメイドは誰なのか。舌を、唾液をむさぼるメイドは誰なのか。肢体をからめてくるメイドは誰なのか。まずは誰から押し倒そうか。誰の肌を味わおうか。
「ダメよ、シロウ。さっき言ったでしょ? わたしたちがご奉仕してあげるって」
だから横になってて、とイリヤにそっと促されて、ごろんと仰向けに横たわる。見上げればそこに四人の微笑み。朝の陽射しが窓から溢れて、波の囁きが遠くに聞こえて、今、世界はこんなにも輝いている。
「そうね。せっかくこんな格好してるんだから、士郎にご奉仕してあげないとね。みんな、何してあげたい?」
「あっ、じゃあ、わたしっ……」
「桜?」
急に声をあげた桜に、皆の視線が集中する。
「あっ、いえ何でもないんです。ごめんなさい」
「桜、こんなときまで遠慮はやめなさい」
「は、はい。それじゃあ、せんぱい……。わたし、あの……」
一体どんな凄い事をする気なのか。桜はためらい、耳まで赤く染めている。
「まずは膝枕……、したいかなって……」
なんだ。たったそれだけだった。だけど桜には恥ずかしかったのか。今にも消え入りそうに肩をすくめて、エプロンをぎゅっと握って震えていた。まるで、断られて当然だと考えているように。
「桜」
「……はい。ごめんなさい。わたしなんかじゃ、駄目、ですよね」
「いや、凄く嬉しいよ。お願いしてもいいかな」
「あ……。はっ、はい! よっ、よろしくお願いしますっ!」
大げさすぎる気合いを入れる桜に苦笑をしながら、差し出された太ももに頭をのせた。ふわふわだ。まるで子供の頃に戻ったような、暖かく柔らかで懐かしい感触。桜の幸せそうな顔が、そして頬を撫でてくれるのが、気恥ずかしくも嬉しかった。
「幸せそうねぇ、士郎。……よかったじゃない。桜」
いつのまにか遠坂が桜の隣まですり寄っていた。いつものようにからかわれるのかと警戒したが、なぜかそういう雰囲気ではなさそうだ。
「ね……、遠坂先輩。はい、思わぬところで夢が一つ叶っちゃいました」
「……そっか。うん、よかったわね。―――だってさ、士郎。あんた幸せ者じゃない」
「ああ、そうだな」
俺の髪や額を撫でながら、桜に対して仲のよい姉妹のように接する遠坂。同じデザインのメイド服なんて着ていたからだろうか。そんな二人がよく似て見えて、本当に血のつながった姉妹かもしれない、なんて馬鹿な事を考えてしまう。
「あーあ。わたしたち除け者にされちゃったね」
「ですわね。シェロったら鼻の下がのびっぱなしでみっともない」
と、そのとき、足の方から少し拗ねた二人の声がした。イリヤとルヴィア。お嬢様だらけの四人の中でも取り分け生っ粋のお嬢様方は、そろってはしたなく頬を膨らませている。
「いや、決して二人の事を忘れてたわけではなくてだな……」
「かまいませんわ。私たち、ちっとも気にしてませんもの」
「そうそう。もっといい事しちゃうんだから」
「いい事?」
そうそう、なんて頷きながら俺の股間の辺りを摩るイリヤ。その辺りはもう痛いほど充血していて、ズボンの上からでも十分に分かるほどだった。
「凄い……。今、楽にして差し上げますから……」
ベルトを外し、ファスナーを下げようとするルヴィアの手。女の子にそんな事をしてもらうなんて恥ずかしくて仕方がなかったけど、熱に浮かされたようなルヴィアは、そんな事おかまいなしらしい。
「違うわ。そこは手じゃなくて、口で開けてあげると喜ぶらしいのよ」
「口で、ですか?」
どこからそんな知識を得たのだろうか。イリヤのアドバイスは色々と的確にヤバすぎる。
「やだったらわたしが代わるけど」
「いえ……、そんなはずがありません」
ちらっとこちらを流し見て、ルヴィアはむしろやる気を見せた。ゆっくり傅くように頭を下げる様子はメイドの姿に似合わず洗練されすぎていて、かえってギャップが欲望をさそう。
「それでは、ご奉仕いたしますわ」
凶悪すぎる宣言と同時にスライダーの引手をかじられた。その事実だけでも快楽。しかもその上、ヘッドドレスをつけた頭が拙く動く度、ふっくらした唇や滑らかな頬、形のいい鼻先がズボン越しでもリアルにあたってくる。ルヴィアはファスナーを下ろそうとしているだけなのに、いつ暴発してもおかしくないほど限界だった。うまくいかないようで繰り返し挑戦してるから、余計に耐えるのが辛くなる。
「難しい? じゃあ、わたしも手伝ってあげる」
その責め苦が、倍になるというのか。イリヤはルヴィアの唾液にまみれた引手も気にする事なく、むしろこちらに見せつけるように舌を絡めて歯をかける。拙さはルヴィアと変わらなかったから、彼女たちが協力して脱がせようと手こずるほど余計な刺激に苛まれていく。
「先輩? ああいうの好きなんですか?」
「あ、いや……、その……」
「ふーん、そうなんだ?」
今度はこっちのメイド達が拗ねてしまったのか。遠坂と桜は少しの間視線で会話し、少し怖い瞳でニヤリと笑った。
「キスしちゃいましょうか」
「そうね。キス、しちゃいましょ」
ふふふっと笑みをこぼして二人はいう。あたかもイリヤとルヴィアに聞かせるかのように。体勢まで彼女たちに見やすいようにかえてから、おもむろに口付けを開始した。奥深くまで押し入り絡み付く二人の舌。ねっとりと三人分の唾液が混ざり合い、複雑に溶け合って蕩けていく。どうやら、対抗心に火をつけてしまったらしい。今だファスナーを下ろしきれてないイリヤ達に対し、こちらは存分に味わっているとアピールしている。
「……はあっ。んっ、先輩ったらっ、上手……」
「ぁんっ、っ、わたし、桜ともキスしてる……」
過熱し加速しだす二人に焦りだす二人。上と下の快楽が共に激しくなってきて、相乗効果は最早自乗。
「むこうっ。ずるい……、ですわ……」
「ぁっ……でも、もうすぐ……」
もうすぐ、何だというのだろう。四人ものメイドに弄ばれて胡乱になった頭では考える事もできず、もとよりそんな時間もなく、決定的な瞬間はすぐにやってきた。
「―――っ、やったぁ」
下半身に唐突な開放感。ついに全開になったファスナーからは、卑しくも興奮して下着を押し上げる男根が見えた。その下着さえ無情にもずり下ろされてしまい、ガチガチに固まった欲望が皆の目にさらされる。
「うわー……。おっきいね」
「こ、これが、殿方のものですか……」
グロテスクなそれにまじまじと見入るお嬢様達。まさか初めて見たのだろうか。ごくっと唾を飲んで、周りの視線も忘れて食い入るように観察する。恥ずかしいなんてもんじゃない。この場で舌を噛み切ってないのが不思議なほどの羞恥地獄だ。というか、レディならもう少し違った反応があるべきだと思うんだが。二人には後で絶対仕返ししてやるからなと密かに誓ってもどうにもならず、心の中でザメザメと泣くしかなかった。
「ちょっと桜、凄いわよ」
「先輩……。立派ですね」
遠坂っ、桜っ、おまえらもか。日本の女性なら謹みとか恥じらいとかを少しは、そう、ほんの少しでもいいから持ってほしいな、なんて願うのは無駄なんだろうか。いや、一応恥じらってはいるようだけど、それでも指をくわえそうな勢いでじろじろ見るのはどうなんだろう。
「えっと、舌で舐めてあげると気持ちいいんだよね?」
「なっ、なめっ!? これを舐めるというのですか?」
「うん。他にも確か、こう、手で扱いてあげたり、口の中に吸い込んであげたりするらしいよ?」
ちょんちょんと触りながら金髪メイドにとんでもない知識を授けてくれやがるお子さまメイド。ついでに少しつついたり、撫でてみたり。無邪気な分余計にたちが悪い。ルヴィアもルヴィアで、イリヤの言葉を片っ端から信じてやる気になっている。
「シロウ、興奮してるのね。わたしたちに見られるのって、そんなに嬉しい? それとも苛められるのが嬉しいの?」
なんとも楽しそうにイリヤが笑う。ちょん、と指で先端を触られて、そのまま亀頭をいじくられた。赤い舌先が妖艶に動いて、ぺろんと辺りをなめられる。
「ピクピク、してますわね。慣れるとかわいいかもしれません」
もう一人分、ルヴィアの唇が幹を這い回っている。味わうように、ゆっくり丁寧に。彼女も興奮しているのか、唇はとても熱かった。
「……やっぱり、ちょっと羨ましいですね」
「そうね……。ねえ士郎、向こうに混ざるからお土産頂戴?」
「遠坂先輩?」
遠坂は俺の唾液を吸い込んで、ルヴィアの後ろに回り込む。肩を叩いて振り向かせ、笑顔で唇を押し付けた。
「ぅんん―――っっ!」
いきなり始まった女同士のディープキス。突然のことにルヴィアは戸惑い、混乱して何かを嚥下してしまう。見開かれる目、震える身体。ルヴィアがやっとの事で遠坂を引き離したとき、既に受け渡しは終わっていた。
「っ! ミス・トオサカ、何を!?」
「美味しかった? 士郎のよ。いまの」
「え……? あ……」
一瞬前の剣幕はどこえやら。とたんににやけるルヴィアの顔。ちらっと視線をやってきたので、一応肯定の意を返しておいた。
「そう。シェロのでしたのね」
「ええ。ところで、ルヴィア。わたしもこっちに混ざりたいんだけど」
「かまいませんわ。ですがその前に……」
さっきの残り香を下さいませ、なんて自分から遠坂にキスをねだるルヴィア。嬉しそうに応える遠坂。麗しいメイド服の少女が二人、ベッドの上でそんなふうにじゃれ合われると、こっちまでいけない気分になる。つい身を乗り出しそうになった時、―――くいくいとそでを引っ張られた。
「お兄ちゃん……」
「先輩……」
キラキラと期待に満ちて目を輝かせて、遠坂達と同じ事をしてほしいと請われてしまった。もちろん、と頷く。かわいいかわいい妹分達にそんな仕種をされて、応えない奴は男じゃない。
「桜、おいで」
彼女の細い肩を抱き寄せて、深くたっぷりと口付けた。
全裸にヘッドドレスだけで仲睦まじく絡み合う遠坂と桜。メイド服を着たままベッドに倒れ、エクスタシーと疲労の海に漂うルヴィア。そして―――。
「シロウッ! 痛いっ! もっとっ、優しくっ……。あっ、もうっっ、ふぁっ……、シロウッ!!!」
ソプラノの悲鳴が部屋に響いて、幼い肢体が激しく痙攣した。白い肌が陽光に揺れる。エプロンもドレスも下着すらもとうに脱がせた。身に纏うのは汗と粘液、そしてヘッドドレスだけだった。
姿見の前に椅子を置き、後ろから抱き上げて犯している。両足を大きく広げた様子が、鏡に全て映っている。両腕は後ろで縛ったから、抵抗どころか隠す事さえできていない。散々苛められた未発達の乳房も、男根で無惨に割り広げられた秘裂も、だんだんと快楽に上気しだしたその頬さえも。突き上げる度に愛液は溢れて滴り落ち、彼女の心を羞恥の色に染め上げる。赤い瞳が涙をたたえて潤んでいた。
「ほら、鏡見てごらん、イリヤ。あんなに感じてる」
「やだっ、そんなこといっちゃぁ。やだっ、わたしっ……、わたしぃい!!」
乳首をいじくり、小さな耳たぶを甘噛みし、クリトリスを苛めながら突き上げるスピードもあげていく。イリヤの絶頂は近い。上気し桜色に染まった肌に、キスマークを点々と残しておいた。
「あっ、あっぁ、あっ、あ、あああああぁあぁぁぁ!」
ガクガクと震えてのけぞる身体。飛び散る愛液。流れ落ちる涙。ただでさえ狭い中は痛いぐらいに締め付け、引きちぎられないかと思うほどだった。たまらず熱いマグマを最奥に叩き付けてしまう。
「はぁ、はぁ……。シロウ……、優しくって、言ったのに……」
息を切らし、疲れきった身体でどうにかそう呟くイリヤ。ぐったりと身を預け恨めしげに見上げる様子に、ちくりと胸が痛んだ。こんな小さな身体で奥の奥まで受け入れてくれたのに、俺ときたら……。
「……ごめん。悪かった。乱暴だったな」
「だったら……、キス、して……」
頬をつたう涙を舐めとってから、小さなメイドの唇にキスする。舌をそっと侵入させたら、イリヤの中に入れたままの肉棒がきゅっと締め付けられた。
「あんっ……。シロウの、まだおっきいね……」
うっとりと、でも少し困ったように呟くイリヤ。なぜだろうか。今日は不思議と全く萎えなかった。―――いや、ちっとも不思議なんかじゃない。わかるのだ。胸の奥に、彼女たちから流れ込んでくる暖かい力が。
「辛かったら、抜こうか」
「ん……。まだもう少し……。それより、もう一度」
ねだられて再度口付けを味わう。この唇を甘く感じるのは心がみせた錯覚なんだろう。だけど、今はその錯覚に浸っていたかった。
「シロウ……。ごめん、もう限界かも……」
とろんと、イリヤの瞼が閉じていく。流石に体力が残ってないらしい。俺の腕の中で意識を手放すかわいい妹。いや、優しく全てを受け入れてくれた姉だろうか。彼女の手の自由を奪っていた戒めをほどき、ベッドまでそっと運んで寝かせた。最後に、おやすみのキスを忘れずに。
「―――せんぱい? イリヤさん、寝ちゃいました?」
「ああ。ちょっとやりすぎちまったかもな」
全裸で、同じく全裸の遠坂を愛撫する桜。その指は妖しく蠢いて、遠坂のスレンダーな肉体を翻弄している。クチョクチョと秘裂からこぼれる音がいやらしい。
「ほら、姉さん……。姉さん、イリヤさんったら、ずるいんですよ。あんなに先輩にかわいがってもらっちゃって……」
「ぁあんっ……、んっぁ。……え、イリヤ……?」
遠坂はすっかり蕩けていて、桜のなすがままにされていた。一方の桜もその痴態に酔いしれて、理性などほとんど残っていない。上気した二人の美少女が絡み合うさまは、もはや一つの芸術に近かった。
「っぁん……。さくらぁ、お願い……。そんなとこ、いじっちゃぁ……」
「もうっ、かわいいなぁ……。姉さん、そんなによがっちゃって、先輩が見てますよ?」
先ほどから桜は遠坂を姉さんと呼んでいる。何か理由があるのだろうか。俺なんかが立ち入っちゃいけない、複雑な事情でもあったのか。この二人がこうしているのがあまりにも自然だから、かえってそれが気になった。
「先輩、見て下さい。凄いんですよ。姉さんの中をかき混ぜると」
桜の細い指が、遠坂の狭い穴の中に沈んでいく。一本だけでなく、二本も、深く。
「ほら……、さっき先輩が出したのが、まだ奥からでてくるんです。濃くって、おいしい……」
俺と遠坂の汁にまみれた指を、うっとりと舐める桜。味わいつつ嚥下して身を震わせ、その度に豊かな乳房がプルンと揺れる。目の前で見せつけるようにそんな事をされると、俺も我慢なんてしてられなくて……。
「あ……、だめですよ。貸してあげません。わたし、まだまだ姉さんを味わい足りないんですから。先輩は、ルヴィアゼリッタさんでも相手してあげて下さい……」
いや、今は遠坂じゃなくて桜の事を押し倒したかったんだが。……そうだな、桜もいいけどルヴィアって選択も凄くいいかもしれない。
「ルヴィア、大丈夫か?」
ベッドに沈んでいたルヴィアを抱き起こし、少し強めに呼び掛ける。
「しぇろ……?」
初めてなのに無理をさせすぎただろうか。まだぼんやりしているようで、童女のように首をかしげた。瞳も少し虚ろなまま。メイド服を着たままでそんな可愛い仕種をするものだから、ぎゅっと抱き締めてキスしてみた。
「あ……、シェロ。もう、次ですか?」
「無理するな。さっき調子に乗って苛めすぎた」
「いいえ、大丈夫ですわ。ただ、一つだけ……」
ルヴィアは恥ずかしそうに赤くなって俯いてから、
「今度は優しく、かわいがって下さるのなら」
なんて、ひどく凶悪な台詞を呟いた。
「ほら、ルヴィア」
ベッドの上に膝立ちになり、傅かせたルヴィアの前に肉棒をやる。俺やイリヤの分泌した液体でドロドロになったそれ。ルヴィアはその有り様に躊躇するが、気にせず唇に押し付けた。高貴な彼女をメイドとして従属させる背徳感と嗜虐心。
やがてルヴィアはおずおずと口を開け、俺はその中にそっと肉棒を差し込んでいく。暖かく蕩けそうな口の中。くわえて前後させるだけの技術は拙いなんてものじゃないけれど、それでも行為の価値自体が極上のスパイスだった。
金色の髪を優しくすいて、気持ちいいよと褒めてあげると、ルヴィアも嬉しそうに微笑んでくれる。ゆっくりと腰を動かしつつ、すべすべで柔らかい頬を愛撫した。
「シェロ、気持ちよくなって下さいませ。はぁっ……、ぁん……、もっと……、気持ちよく……」
自分から強く吸い付いてそんな健気な事をいうルヴィア。苦しいだろうに、時にはのどの奥までくわえ込んでくれたりもした。まるでもっと舐めたいとでもいうかのように。そんな事をされたら、俺だけが快楽を貪るわけにもいかないじゃないか。
「ルヴィア。口はもういいから、膝立ちになって、スカートをめくりあげて」
「え……」
突然の要求に戸惑って、瞳を不安で揺らすルヴィア。
「ルヴィア、早く」
「は、はい……。でも、シェロ……、優しくって……」
「大丈夫。気持ちよくさせてあげるから」
耳元で優しく囁くと、顔を赤くしながらも従ってくれた。長い小豆色のスカートの端を、ためらいながらもあげていく。だんだんと露になっていく素足。その先に隠れる女の園は、下着に覆われずにいるはずだった。さっきショーツだけは脱がしたから。
「どこまで……、ですか?」
「もっと上までだ。ルヴィア」
どれほどの羞恥を感じてるのか。耳までといわず首までといず、体中真っ赤になってしまったかのようなルヴィアの表情。手は緊張に細かく震え、膝は今にも砕けそう。ようやく見えてきた太ももには、幾筋もの液体が光ってみてた。
「凄く……、濡れてるな」
「やっ、ちがっ……」
そう否定しても、事実だった。花園は確かに潤っていて、男を待ちきれずに蜜を垂らしてひくついている。
「ほら、こんなに」
「ひゃっっ! くぅうぅぅぅ!!」
軽く秘芯を抓っただけ。たったそれだけで仰け反るルヴィア。すかさず背中を支えなければ、崩れ落ちてしまってもおかしくなかった。
「うそつき。優しくって……。いじわるですわ……」
「嘘じゃないって。ルヴィアだってこんなに感じてるじゃないか」
服の上から乳房に顔を埋め、噛み付き、秘所の入り口を掻き回しつつ反論する。そう、嘘つきなんかじゃない。俺の右手をびちゃびちゃに濡らしている愛液は、どこの誰が出しているというのだろうか。
「そんなこと、いうのが……、いじわるなんです……」
まだそんな事言うか。そんな強情なメイドはお仕置きだとばかり、豆を潰すようにいじくって乳首の辺りを強く噛んだ。
「きゃ、だめですっ! いやぁああぁぁぁ!」
見事なアーチを描く背中を撫でながら、追撃するべく秘裂を虐める。激しく、深く、吸い付いてくるヒダを楽しみながら。
「ふあぁぁぁ! だめっぁぁぁ、もうっ、やだっぁぁぁ……! ぁあああぁぁぁぁぁっ!!」
俺の腕の中で繰り広げられる、淑女の慎みなど捨て去った悶えっぷり。痙攣し泣きじゃくり絶頂に叫ぶその姿は、いつもの高貴な魔術師のそれではなかった。そう、まるで、どこにでもいるただの女の子そのもののような。
「はぁ……、はぁ……、はぁ……」
「どうだった? 気持ちよかっただろ?」
「……憶えてなさい。いつか泣かせてやりますから」
あれだけ感じていたというに、まだそんな事をおっしゃりますか。どうしたら素直になってくれるものだろうかと思案していると、そばで遠坂と絡んでいた桜と目が合った。
「ひゃんっ。そうです。姉さん、舌で転がすように、強く。……え、せんぱい?」
「桜、ちょっと遠坂を貸してくれないか?」
一言で意図を察したのか、花が咲くような笑顔で頷く桜。彼女に抱かれた遠坂も負けず劣らず大洪水で、意識もいい感じに飛んでいる。
「じゃ、ルヴィア。四つん這いになって」
身体を支えながら誘導し、遠坂に頭をむけさせた。スカートをめくりなおし、白いお尻を露出させる。前の穴も後ろの穴も全部見える体勢だった。ルヴィアもそれを知ってか知らずか、男を誘うようにひくついている。時計塔の健全な男なら誰でも憧れた、エーデルフェルトのお嬢様。それを今、俺は自由にしているのだ。
「ルヴィア。遠坂のを舐めてあげてくれ」
「ですって。ルヴィアゼリッタさんが慰めてくれるそうですよ。ほら姉さん、足を広げて」
「ミ、ミス・トオサカのを……?」
「そんなっ、できるわけっ……!」
流石にこれは二人とも、ためらい二の足を踏んでいる。だけどやってもらわないと先に進めない。遠坂の乳首を強く抓る桜を横目に、羞恥と戸惑いに揺れるルヴィアの尻を、子供を叱るようにビシャンと叩いた。
「きゃぅっ! は、はい……。でも、あの私、でも……」
それでもまごつくルヴィアの尻に、ピシャリピシャリと雨を降らせる。その度に脂肪が衝撃で揺れ、悲鳴と涙が溢れてきた。真っ白だったヒップには真紅の紅葉が咲き乱れ、痛々しくも美しい。
強烈な痛みに耐えかねたのだろう。ルヴィアは恐る恐るといったように舌をのばし、同じく桜の責めに耐えきれず真っ赤になって足を広げる遠坂の秘所に、チョンと触れるように口付けた。身を震わせるのは羞恥と屈辱か。それでも、もっとと急かすようにお尻を摩ると、従順にも舐め上げ吸い付いてくれる。
「それじゃ、いくよ?」
微かだがコクンと頷くのを確認して、ルヴィアの秘裂にあてがった。濡れに濡れた花びらに押し当てると、くわえ込もうと絡み付く。おかげでぬるりと、あまり抵抗なく入れる事ができた。
「くっ、うぅうぅぅ……!」
「ルヴィア、まだ入れるのは辛い?」
「はうぅ……、いえ、やっ……、大丈夫ですわ。……シェロッ、ですから」
なんて健気なんだろう。それなら俺も優しくしてあげなきゃいけない。できるだけ優しく、ゆっくり動く事に専念する。しかしルヴィアにはまだバック自体強烈すぎるようで、奥の方をピストンすれば、たちまち襲い掛かる刺激にわなないていて―――。
「ルヴィア……っ、そんな、だめっ、いやぁ……。わ、わたし……! ふぁぁ、あぁあぁああ!」
―――それが、遠坂の悲鳴につながっている。ルヴィアが耐えようとする度に、遠坂の秘所を舐め上げ、吸い付き、あるいは甘く噛み付くからだった。ルヴィアにとっては無意識のような気休めの行動。もしくは道連れにしてやるという思いなのか。俺の腰の動きが遠坂まで連動する状況は、男としてこれ以上ないものだった。
「気持ちいいですか? 姉さん。先輩。わたし、姉さんのおっぱいをいただきますね」
遠坂を後ろから支えながら、その乳房を揉みしだき口に含む桜。そういえば、桜だけが直接の快楽を得ていない。それは少しかわいそうだろう。せめて、口付けだけでもしてあげられないだろうか。
「桜、キスをしよう」
「せんぱい? 突然なんですか?」
「だから、キス。俺さ、今、凄く桜とキスしたい気分なんだ」
「わたし、と……?」
たったそれだけ。それだけで桜は泣きそうなほど破顔した。なぜ俺はもっと早くそうしなかったのか。思わずそう悔やんでしまうほど素敵な笑顔。差し出された唇は甘く瑞々しく、そして何より暖かい。それは、ほのかに涙の味がするキスだった。
「寝ちゃいました?」
「ああ、二人とも」
イリヤの両脇に寄り添うように、遠坂とルヴィアが眠っている。さっきの行為で疲れきってしまったのか。肌を隠しもせず、汁を拭いもせず、眠りの世界へ旅立ってしまった。
「先輩、本当に凄かったですね」
「いや、まあ、その……」
いつもはここまで異常性欲者じゃないんだが、なんて言い訳しても、我ながら説得力にかける事甚だしい。四人から流れ込んできた暖かい魔力。あれがあったとしても、ここまではなぁ。
「メイド服のおかげじゃないですか?」
「メイド服? なんでさ」
「先輩って結構、こういうの好きそうな人に見えますから」
先輩ってむっつりスケベさんですしね、なんてくすくす笑いながらおっしゃる桜さん。それはちょっと聞き捨てならない。聞き捨てならないのだが、あそこまでやってしまった以上、否定したくても難しい。
「ごめんな。みんなに無理させちまった」
「いいえ。そんな事ありませんよ。知ってますか? 先輩、女の子って、大好きな男の人の為なら、凄く強くなれるときもあるんですよ?」
いやしかし、桜にそんな事をいわせてしまった時点で、俺は……。
「それに、暖かい温もりもいただきましたしね」
「……暖かい、温もり?」
なんだか桜がにやりと、そう、遠坂のごとく不吉な笑みを浮かべた、……ような気がする。
「十月十日でパパなんですから」
「あっ! それはちょっと! ごめん、悪かった! 避妊しなくて済まなかったから!」
「あ、先輩ったら今さらそんなこといって。ねえ赤ちゃん、パパったら認知したくないっていってまちゅよー」
「いや、そうじゃないから。違うから自分のお腹に話し掛けるのはやめてくれっ」
「もうっ。なら先輩のお腹に話し掛けてあげます。ねえせんぱ―――、きゃ!」
「どうした、桜? うおっ!」
桜の視線の先。そこにはいまだ怒髪天を衝く如く、そりゃあもうお怒りなすってる我が剛棒様がおられまして……。
「せ、先輩。まだ……、なんですか?」
「ああ……。気付いたらなんだかムラムラしてきた」
仕方がない。ここは一発トイレにでもいって自分で……。桜?
「せ、先輩さえよければ、わたし、その、わたしが……」
ああもう、なんでそうどいつもこいつも男の獣欲を刺激するような事をっ。
「お、おう。……おねがいしても、いいかな?」
「それでは、ここでは皆さんを起こしちゃいますので、わたしの、部屋に……」
あれだけやらかしたというのに嫌に初々しいやり取りの後、俺と桜は寝室のドアをそっと開けた。
最終更新:2006年09月04日 16:55