139 :もしハサ ◆yfIvtTVRmA :2007/10/25(木) 12:22:43
「エターナルフォース!」
銃を二丁ともホルスターに戻し、詠唱の体制へと移る。
「ブリザード!」
「くっ!アンサラー・・・」
相手も対抗するかの様に謎の球体を取り出し今までにない動きを見せる。
だが、二手遅い。彼女が己の武器の力を解放するよりも早く私の術が完成した。
散りばめられた弾丸を基点に床と壁から何百本という氷柱が伸び私と彼女の間に壁が
できる。と、同時に部屋内の熱が一気に奪われて空気中の水分までもを凍りつかせ部屋
全体が白く染められていく。
エターナルフォース・ブリザード、効率こそ悪いが一度発動すれば避ける事も突破する
事も防ぐ事も決してできぬ私の最大奥義。今までにこれを喰らって生きていた敵は存在しない。
むしろ、これに耐えられたら私の方が打つ手なしだ。
頼む、終わっていてくれ。
普段の十倍以上、悪魔憑きと呼ばれるものが相手でも過剰と言えるほどの弾丸を費やした
にも関わらず、術の効果が切れ視界が晴れるまでの間、私の全身を不安が満たしていた。
やがて氷柱が崩れ、彼女が最後に立っていた場所が再び姿を現す。そこには———、
「消えただと!?」
そのままの意味である。彼女は冷凍肉になる事もなく、こちらに突撃してくる事もなく、
ただその場から姿を消していた。そしてちょうど真後ろにあるドアがわずかに開いていた。
逃げられた、この部屋内に隠れる場所が存在しない以上そう考えるのが妥当だろう。
しかし、彼女はどうやって生き延びたのだろうか。
冷気耐性を付属させた服に身を包み、術の中心点から離れていた私でさえ一瞬五感を失う
程だったのだ。生身の人間が耐え抜き、ましてや脱出などできるはずがない。
(マスター)
(ハサンか。こんな時に何だ?)
(いやね、マスターが困ってるみたいなので使い魔としては今こそ手を差し伸べるべき
かなーって。いいニュースと悪いニュースと普通のニュースがありますけどどれから聞きます?)
[選択肢]
イ.いいニュースから聞く。
ロ.悪いニュースから聞く。
ハ.普通のニュースから聞く。
ニ.こいつの戯言に付き合っている暇はない、聞かない。
最終更新:2007年11月17日 13:00