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ライル・エルレイン

名前 ライル・エルレイン
性別
年齢 19(74)
クラス 魔術師



+ キャラクターシート
名前=ライル・エルレイン 性別=男 年齢=19
能力値:肉体3 技術4 知能5
ボーナス設定:しぶとさ1 医学の才能1
クラス=魔術師 レベル=7
経験値=12530

HP=33
戦闘修正=7
ST値:頑健10 直感11 意思14

装備制限:近接=冒険 射撃=単純 鎧=軽装
クラス技能:読み書き 学問/神秘学 学問/錬金 魔術言語
追加技能(合計56/56):学問/医学1+2+3 伝承知識1+2+3+4+5 動植物知識1+2+3+4 物品鑑定1+2
応急手当1 捜索1 生存術1+2 職能/貴族1 職能/料理人1+2 早耳1 隠密行動1 危険感知1
航海術1 学問/神学1+2 学問/史学1+2 学問/工学1+2
フィート(合計52/56)
焦点具作成1 記憶領域拡大1
巻物作成2
魔力強化3+6 追加言語3 カバーリング5 軽業2
軽戦闘訓練2 魔具作製6 魔法戦闘5 冒険武器装備・近接2
天才の見学6 魔法耐性3 中戦闘訓練5
限界重量/軽荷重=100/50
ゴールド=6894

<近接武器>
☆素手:命中判定=10(戦闘修正+肉体) ダメージ=1d+3(1d+肉体)叩(疲労) 重量=0
☆ヴェンデッタ(ロングソード) ダメージ=3d+2斬 1H 重量3 肉体2
☆スタッフ(焦点具+1):命中判定=10(戦闘修正+肉体) ダメージ=2d+4 打 肉体=1 w=1
<射撃武器>
☆ロック:命中判定=11(戦闘修正+技術) ダメージ=1d+4(1d+技術)叩 重量=0 射程=25m(近/10+肉体×5m)
<鎧と回避力>
☆鎧なし:近接回避=10 射撃回避=11 防御力=斬0 叩0 刺0 w=0
☆上質なキルトアーマー:近接回避=10 射撃回避=11 防護点=斬3 叩4 刺5 w=11
★理力の盾(スモール):近接回避=10 射撃回避=11 防御力=斬6 叩7 刺8
☆アイオニトスの首飾り(焦点具+2) w=1
☆鈴のついたチョーカー(加速を1日1度発動できる魔具)(キーワード「永遠の時を友に捧ぐ」)

<装備品>(装備総重量=20)
背負い袋 w=1
大袋 w=2
小袋(2個) w=0
火起こしセット w=0
毛布 w=1
水袋 w=0
ウエストポーチ w=0
サハギンの背びれ*2
オルトロスの大牙*2
シャドウストーカーの断片*2
3割引券
(【メイキルクの魔術師ローブ】 w=1)
(【ルーメンの腕輪】 w=1)
【エイピスの傷だらけの指輪】 w=1
羊皮紙*9
烈火の輝石 w=1

<特殊能力(魔術・奇跡・異種族能力>習得値 140/140
魔弾1(3) 組成感知1(1) 物質生成1(2) 疲労回復1(3) 使い魔召喚1(2) 念動1(1) 幻影*(1)
物質消滅2(3) 浮遊2(4) 力術防護2(2) 小転移2(5) 武装強化2(2) 肉体弱化2(4) 死霊召喚2(3)
生命回帰3(4) 瞬きの身体3(4) 防御強化3(4) 蜘蛛の糸3(3) 肉体強化3(4) 念錠3(2)
爆炎球4(6) 理力の盾4(6) 簡易傀儡4(5+n)
光源1(1) 閃光2(4) 雷鎖撃5(9) 飛行5(4) 反発装甲2(4) 斥力の盾4(6)
自己変身5(6) 加速6(7) 短距離転移(8) 歪曲の盾6(6) 理力武装5(8) 精神加速・減速(4) 生命賦活4(6)
転移防御7(7) 凍結3(4) 凍結領域6(10) 肉体超強化6(8) 生命大回帰6(8) 他者転移7(9)
石弾の雨*(9) 吸命結界*(15) 蜘蛛の巣*(6) 生命破壊*(8)
スロット…112

<言語>
神代語
南方語
北方語


+ プロフィール
名前ライル・エルレイン
身長181cm
体重68kg
誕生日:AD874年の春の終わり
容姿:相当な長身だが筋肉は見た目には薄く、やや中性気味の体型をしている。
髪は黒に近い茶色の長髪で、癖の無い真っ直ぐなものを自身で気に入っており、妹同様切られると機嫌を悪くする。
肩・胸部と脇腹に抉り取られたような大きな傷跡があり、割と気にしているので裸体を人前に晒すのを好まない。
武器(特徴):杖というより上から下まで太さの均一な棒を好む。またそれとは別に刃物を二本持ち歩く。(一本は武器も兼ねた諸用途用、もう一本は料理用。)
好きな食べ物:新鮮な動物性食品あるいはそれを加工した食品、キノコ、甘い物。
嫌いな食べ物:苦い(かつ旨味など他の味が無い)物。グリーンピースが宿敵。
好きなもの(動物とか):雀のような小鳥類やハムスターのような小動物。猫。好意(LOVE/LIKEどちらでも)を見せてくれる人。
嫌いなもの(動物とか):虫。人に害を与える者。特に己の利益、悦楽の為にそれを為す者。
得意なこと:異常事態への察知、対応。起こりうる未来の予測。
苦手なこと:歌唱
特技:文章の読み書き。また発展して巻物などの書物の執筆。
趣味:料理。本の蒐集。人が奏でる音楽を聴くこと。
家族関係:
癖:敬意を払った人間の遺品を集める。根本として蒐集癖がある。
行動原理:死に対して強い嫌悪感を抱いており、自身の力の及ぶ範囲の人間からそれを遠ざけようとする。
トラウマ:人に恐れられること。
服装:その時の気分によって様々だが、あまり体の露出は好まない。特に首元を隠したがるのが普通の人と違った特徴。
一般的な旅の服から如何にも魔術師と言ったとんがり帽子とローブまで実は色々持っており拠点に保管している。


+ 経歴
74歳の吸血人であり、生まれてすぐに母を、20に満たない時期に父を亡くしている。
その後の養育を担当した執事バトラーと、幼馴染のアイーシャが家族代わりであった。
暗黒卿ファウストの遺した世継ぎで、彼が亡くなった為二代目当主となり、直後にゴルト王国と結託した辺境伯たちの反乱が発生する。
ライルはこれまで単独行動が主であった吸血人による集団戦闘法を確立することでこれを粉砕、内乱の関係者のほぼ全てを始末し、領内の再平定を成し遂げる。
ただしその際ある辺境伯の姪のみ助命しており、後に彼女を反乱のあった地域の領主に復権させた。
最終的に彼女と結婚し、その関係は彼女の死まで途切れることはなかった。
その後は対外的な野心を持たず、最低限の外交の他は専ら領内の発展に注力していた。
しかし数年前、当主の座をアイーシャに任せ高等神官を多数輩出する名家エルレインの養子となる。(後にルドルフ・エルレインへの偵察と判明)
また魔術に興味を示したのはその頃で、少しずつ修練を始めている。(ステラと暮らしていた時期)
そんな中、北方大災害が発生。ライルは急遽自領に戻り、事態の把握と生存者の救出を行う為吸血人を引き連れ探索を敢行する。
ルミナディア西部は既に魔物の類で溢れかえり、命懸けで向かった先には既に消滅した村々ばかりという陰惨たる様であったが、奇跡的に生存者(リリィ)を発見する。
しかし人の生きられぬ地を平然と進軍してくる彼らを見て恐慌状態となった彼女は逃走、その先で悪魔と遭遇する。
結果としてリリィの保護には成功するものの、敵から彼女を庇ったライルは重傷を負い、部隊は撤退する。(後に彼らが確保した退路からオレガノ一行が生還している。)
この事件を切っ掛けに肉体以上の能力を発揮できる魔術の必要を強く認識した彼はフェルスデン南部のレオガルドで本格的に魔術の修行を開始、後に南方に見聞を広める旅に出ており、ここでパーティと接触する。

+ 人となり
社会に於いて弱者側に見える人(特に少年少女)を見ると世話を焼き保護したくなる。
そういった人々の拠り所となり、幸せそうに過ごしているのを見るのが好きという一種の性癖。
また、「本気」を悟られまいとする政治家的な態度から飄々とした印象を受け取られる事がままあるが、実際は自身の身体や精神に強烈な誇りを抱いており、恵まれた者の責任として弱者を守る事を責務とも考えている。
逆に他者を「保護すべき弱き者」と認識して憚らないので、大いに反感を抱く者も居る。
ただし一方で自分に利がある時だけ擦り寄って来る、いわば彼の人格では無く価値のみを求めるような人間を嫌っている為、ある程度仲の深まった人間にわざと弱みを見せ、その対応を試す癖がある。
そういう時に決して見捨てず、好意が目に見えるように接してやるとよく懐く非常にわかりやすい性格をしている。
総じて人に甘えたい、天性の誘い受け、構ってちゃんであり、他人にあしらわれたり無視されたりすると大きく凹む。

基本となる立ち居振る舞いは物静かで、優しく、穏やかな青年……なのだが、いたずら好きで感情豊かな面もあり、時折普段から想像できないほど活発で元気な姿を見せる事もある。
また、普段は意思決定を周りの人々に委ね、自分は見守っているだけ、という場合が多いが、本当に譲れない事柄についての話になると極めて強い意志と自己主張を伴って動く。

人の命と天秤にかけられる物品など存在しないという信念の持ち主で、敵であれ味方であれ、短い時間に於ける利害を重視せず、その人間が持つ人格の価値を最大限守ろうとする。
逆に言うとどれだけの時間を用意しても相容れない、目的としての悪人に対しては全く容赦がなく、冷徹に排除に向けて動く。
また彼個人を幾ら傷つける者であっても、他人に害為す存在で無い限り、彼がその人間を裏切る事は絶対に、絶対に、無い。

肉体面ではやや本職に劣りがちだが、技術と知性に優れた能力を持ち、豊富な知識と外交力を背景にパーティの指揮と後方支援を担う事が多い。
ただ人に先んじた発想と政治家的秘密主義が合わさって周りには突拍子も無い人間に見られる事がままある。
しかしその考え方が理解されにくいという事も自覚しており、最近は専ら人に考えを出させ、それを補弼するような態度を取ることも多い。

本来かなりスキンシップの激しい人間であるが、異性に気軽にそれをやると問題になるというような常識は当然有している為、女性が多い現在の旅仲間の中では自重気味。
また友人に対する好意の限界値が高過ぎるために常人にとっての恋愛感情の発露に見えかねないような事を平気で行い、傍目からは惚れっぽい人間に映りうる。

+ 真人となり――その生まれ
ファウスト、エルレインと上等な家々を渡り歩いてきた根っからの貴族であり、冒険の最中にも快適な生活を送るべく努力や出費は惜しまない、ある種世間離れした感覚を持つ。
先代のファウストが一代で吸血人を纏め上げ、国政にまで関与する力強い勢力を作った事に敬意を持っており、その事業を引き継ぐ傍ら、更に人の為となるべく日々研鑽を重ねている。
楽観的な思考をするのは彼の個性でもあるがそれは人間よりも優れた能力を持つ吸血人故という所も大きく、また彼のノブレスオブリージュを地で行く性格は貴族出身というよりもこの人間よりも優れた種族という出自が大きく寄与している。
また、離脱しているとはいえ吸血人の代表としての意識はあり、吸血人への認識を悪化させるような行為は決してしないように常に心がけている。
特に吸血人と言う種族がそもそも認知されておらず、悪魔としての吸血鬼と同一視され得る地方では吸血行為そのものを極度に自制した結果命の危機に陥ることもある。
そもそも貴族故の教養と、学問への興味から、吸血と言う行為が北方以外の地域でどれだけ忌避されるかを知ってしまえたが為に、特に自身の友人に亜人であると露見するのを嫌い、限界まで避けようとする。これは自らが危険になるからではなく、彼らに嫌われ、畏れられる事を危惧するためである。
人に寄生しなければ生きていくことが出来ない吸血人を呪われた種族としてあまり好んでおらず、これも吸血を可能な限り隠す事に繋がっているが、一方で吸血人である事を憐れむような態度を取られると激怒する。
彼にとって血は乞食にするように与える人間側が慈悲で恵む物ではなく、対等な個人同士が互いに尊厳を持ってやり取りするものであると考えている為、吸血人という特徴を嫌いつつも、憐れまれるような物ではないという誇りも持っているからである。

性格は血を減らしているときより快活で、積極的に人を引っ張っていくタイプに変化する、というより当然ながらこちらが本来の性格。
生存に必要な食糧の供給を本来の半分以下に減らしながら生きているという事を人間に当てはめればその異常性がわかるように、血を減らしている時の彼は常時身体に不調を起こしている。
関節は痛み、内臓は弱り、頭は靄がかかったように意識がぼやけ、眠りは長くなる。そのような状態を耐えながら生活しているため、常時十全に振る舞う余裕がなく、大人しい性格になっている。
ただ、不調を忘れるような感情を揺さぶられる出来事や、譲れない、譲ってはならない事に関してははなおそれを超えて素が出てくる、というのが性格の二面性の正体である。
ちなみにこの状態で日常を過ごすのは吸血人の中でも異端中の異端であり、人を支配して生きる吸血人のみならず人と共存する事を選んだ者達ですら、緊急時を除きここまでの飢餓状態になる事は避ける。

為政者である、という事は人を裁く者であるということであり、命を守る姿勢とは裏腹に、むしろその姿勢故にかなりの人間、罪人を死に至らしめている。
命に優る価値を持つ物が無いと思っているが故にこそ命同士を比べる事には狂気的なまでに冷静で、自身の価値観から導き出される答えに瞬時にたどり着き、迷うことはない。

食べ物の好みについてはひたすら美味しいもの、甘いものが好きで、苦味や渋味と言った負の味は基本的に嫌い。料理の中でそれらが意味のある物に昇華されていれば別だが。
甘味の中ではメープルシロップが好きで、良くワッフルを焼かせていた。また主な拠点では大体贔屓の菓子屋を作る。
また基本的に下戸。これは血を減らすことで身体能力だけでなく内臓機能も落ちているからで、万全の体調であれば問題なく飲める。と言ってもあまり強いものは好きではなく、蜂蜜を混ぜた甘いものや、グリューワインなど飲み物としての味で選ぶ。

+ 真人となり2――内面、及び北方市民からの認識
今救いを求める人間が居れば、例え手が届かないように見えても、取り敢えず手を伸ばす。未来なんて知ったことでは無く、ただ現在を、それが終わればまた次を、とひたすら休まず試みる事を今までも、そしてこれからも続けていく人間。
まず二重の意味に於いて、根本的に他人を全く信頼していない。
第一に、他人の能力を信頼していない。他人がどのような失敗をしたとしても自分が事態を収拾させられるように備えていなければと思っており、事態が自分の目の届かない所に行くのを嫌う。
第二に、他人の忠誠を信頼していない。厳密には、現在に於ける味方は信用するが、それが未来にまで続いていくとは全く思っておらず、そのためいつか裏切られて困るような事は教えず、弱みは見せず、他者への依存を極力避ける。
ただ、これらの不信を成立させるには四六時中活動し続ける必要があるが、そんな事は不可能なので自分の情報を隠す事でそれを補っている。つまり休んでいるように見えて活動し、活動しているように見せつつ休む。
その結果が、寄り集まる人を拒まず、側に居る内は常に元気に導き親身に接し、自分からは決して裏切らないが、何時でも彼らから離れ一人で歩いていけるよう備える彼の性格である。
自分は完璧であり続ける必要があり、最善を尽くそうと努力し続けるが、他人についてはそもそも全く頼っていないので、何も求めない。代わりに心も開かない。

そして人を守護する者として他人に心配をかけないよう、常に本心を隠して振る舞っている。
特に人命の懸かった事態に於いてはあらゆる私情を廃し、機械のように最適解を目指し続ける。
その為彼を英雄のように認識する人間は少なくない。

その実本人は割と臆病で、些細なことにもよく驚き、よく怖がり、そしてそれらを避けたいと誰より思っているし、失いたくない物も多い。長生きしている分むしろ普通の人間よりその手の感情は豊かである。
決して恐れを知らない英雄ではない。苦しいし、怖いし、出来る事ならばやりたくない。ただ、それを自分がしなければ他人が傷つくと知っているなら、知っているから、何だって手放せるし、どんなことだって出来る勇気と優しさの人。紛うことなき勇者。

ある種の共感性が極めて高く、他人の感情を自分のそれのように感じられる。ただしわかるのは感情と言う結果だけで、その原因、理由は往々にして読み取れない事が多い。自分に起因するものは特に。
その為人の恐怖や苦痛のような負の感情、負の感覚に良く気付き、それを取り払ってやりたいと望む。
自分が人にそれらを与えるなど以ての外で、あらゆる事柄に於いて相手に応じた手加減をしている。間違っても本気で脅迫などしない。
だが、常人が耐えられないような危機、苦難から平然と人々を救う姿を見せている以上、どうしても力の差を隠しきれない事は承知しており、人を守る為に人から怖れられる怪物にならねばならない矛盾に常に悩んでいる。
人から恐怖を取り払いたいと願うはずの彼自身が時折わざと人を怖がらせてみせるのは、彼の並々ならぬ献身故に、彼が本来怖れるべき怪物だという事を忘れて身を委ねてくる人間に対して離れた方が良いと諭す行為であり、同時にその上でなお怯えず身を任せてくれる人間を待つ行為である。

基本的に「選ぶ」という事をしない。正確には、まず他人に選択の機会を与え、自分はその余りしか考慮に入れない。
平時に於いては他人がどう生きるかを見るのが生きがいであるため、当然他人の選択の余地を狭めるような事はしない為に。
また命の天秤に於いては、他人は自分と違って守りたいと思う対象が定まっていると知っているので、まずそれを取らせ、自分は残りの全て、「選ばれるべきだった、選ばれなかった者」を守る為に。
決して欲が無いわけではない。むしろ年月によって、失われたものの多さによって人並み以上に積み重なった己の感情を、理性で抑えつけながら天秤に徹している。
そしてその生き様の果てに辛うじて得られた欠片ほどの自由と思い出を大切に大切に抱いて、それで満足だと強がっている。故にそれすらを奪おうとする人間に対して、ただ唯一私的な怒りを露わにする。


また、記憶力が非常に良い。一瞬で何でも記憶してしまうような性質のものではないが、特に人との交流の結果自分が受けた恩讐を、ずっとずっと反芻して記憶し続ける。要は異常に根に持つタイプ。
受けた恩は決して忘れず、必ず誠意を込めて返礼をするし、逆に受けた仇についても決して忘れることはない。
とは言えそもそも信頼していない分多少害を加えた程度では特に目立った対応の変化はしないが、風化による自然減が無いので気付かず積み重なれば必ず何処かで顕在化する。
短期的な利害を重視しない、という事は逆に彼が他人に険悪な姿勢で接する時はその結果生じる不仲や絶縁状態が生涯続いても構わないと判断している、という事になる。
ただ、どれだけ嫌いな人間だろうと他の人間と同じように救いはする。ただただ個人として嫌うだけ。

また、人の命、人格を最優先して動くが、その「人」とは「他人」であり、その定義に自分は含まれていない。勿論他の物品より扱いは上だが、他者とは明らかに一線を引き、扱いが確実に下。
自らが亜人であり、人を明らかに超えた能力を持ってはいるが、神の如き全能では無いので全てを救う事は出来ないし、永遠に生き、永遠に救い続ける事は出来ないとは知っている。しかしそれを持続可能にする為に今手を差し伸べるべき相手を見捨てるのは論外であるため、結局いつか破綻するとわかっていつつも歩みを止める事はない。


……ただ、上記の不信はもう一人の天才にだけは当てはまらない。彼女に対してだけは別格の信頼を置き、少なからず精神的な支柱に据えている節が有る。
常に機械的に不信で、機械的に救うべき人を選び、例え身内であってもその基準に当てはまらなければ容赦なく逆を選ぶ彼ではあるが、ただ一人、彼女の命を天秤にかけなければならない時、あるいはその鋼鉄の意志は揺らぐ……かもしれない。
少なくとも、他の全ての他人がいわば一時的な止まり木でしかない今の彼にとって唯一帰る価値のある場所が彼女であり、旅の果てにそれに並べる人間が見つからなかった時、彼がそこに帰ることだけは確かだろう。


本人が隠しているのもあって部下や臣民にその苦痛が正しく理解されては居ないが、少なくとも常人以上の苦労は幾分か伝わっており、本人が信頼していないのとは裏腹に、概ね受けている忠誠は厚い。
ヘリウスと同格の化物、完全な人外の力を持っていた先代ファウストの死後、彼が抑えつけていた内外の諸勢力から国の体制を守り切ったという事実は、その体制の下で生きる人々からすれば新たな屋台骨として支えていくべきだと考えるに値する出来事だったのだ。
また、その誠実な姿勢から、理性有る人、すなわち良識ある為政者との相性は非常に良いが、暴君やテロリストのような対話の通じない相手との相性は悪い。
逆に罪人であっても他に生きる術が無く仕方なく手を染めたような人間であれば逆にお膳立てして更生させてしまうぐらいは平気でしてしまう。
フェルスデンの暴君が倒れた後のファウスト領はもっぱら混沌を望む思想犯の脅威とその不信と誠実さによって戦い続けている日常なのである。

そもそも、吸血人が人間社会に、少なくとも一部の地域にしろ許容されているという事実そのものが本来異常である。
吸血人は食物連鎖に於ける人の上位種であり、その気になれば種族として人を支配することもでき、その数も人口に応じてもっともっと増える余地はある。
その気になれば世界全土にかなりの長期に渡って君臨し得る脅威であるのに、コンコルディア周辺の人類が彼らを攻撃しようと考えすらしない事そのものが彼の並々ならぬ努力、脅威を脅威と感じさせない振る舞いの賜物である。
当然ライル自身はこれを誰より承知しているし、当然出来る事ならば更に進み、脅威を脅威とはっきり認識した上で共存したいと思っている。

ただ、これは短期的に見た場合の評価である。彼が人々を信頼しないように、人々もその欲を抑える生き方を本質的には理解できない。
人々は「欲の無い人間」のように見える彼の存在をいずれ不気味に感じ始め、最終的には強烈な裏切りで応える可能性が高いだろう。


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最終更新:2020年02月18日 00:00