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67話「覚醒⑤」

治療室


刃「よぉ裕馬‼‼‼‼」

裕馬(10年後)「若月さん・・・10年前では失礼を・・・」

刃「いいって、それよりさぁ・・・外にいたんでしょ、何があった?」

裕馬「本部の命令でここへ向かっていた我らですが、強敵と遭遇、不覚にも負けまして・・・」

裕馬「そしたら突然地盤が隆起して来たんです、それで敵を何とか振り切れまして・・・」

坂城「もしかして・・・」

冴島「あのスイッチか・・・そんな意味があったんだな」

坂城「なるほど・・・」

裕馬「で、そこからBLOODの紋章が付いたボックスが出土しまして・・・」

影久「こいつだ、俺や裕馬じゃ開けられなかった」

レイン「お前で開かなかった?そんなボックスが存在したとは・・・」

裕馬「僕が思うに、血シリーズを使わないと開かない物かと」

坂城「ふむ・・・黒綱の言うゲームまであと二日、どんな物にしろ、使いこなすには時間が足りねえ」

刃「開けてみなきゃ分かんねえじゃん、貸してくれよ」

坂城「まあ確かにな・・・やってみるしかねえ」

冴島「おい・・・まさかここで開ける気じゃ・・・」

刃「さーて何が出て来るかな?」

坂城「イタズラじゃない事を祈るぜ」

ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン










五階


赤羽「・・・君か・・・何の用だい?」

進也「あの・・・黒綱って強いんですよね・・・」

赤羽「ま、10年後の君と星川玲斗、唯が束になってかかっても完敗だった相手だからね」

進也「このままじゃ勝てない・・・だから何か・・・とにかく強くならないといけなくて・・・相談に・・・」

赤羽「君の相談相手になる気は無いよ・・・なってくれるなら・・・エージェントじゃないかな?」

進也「レインが見つからなくて・・・」

赤羽「1人にしてくれってさっき言ってたけど・・・まあ僕も彼に用が出来た、ついてきなよ」

進也「は、はい‼」








雪希「黒綱・・・来てたんだ」

テイル「そーよ、あんたはいなくてよかったかも」

雪希「どうして?」

テイル「なかなか刺激が強かったからね・・・」

カチャ


赤羽「何だ・・・あんたか」

テイル「何よ実の姉に向かって‼‼」

雪希「・・・」

進也「あの・・・レイン知らない?」

テイル「レインなら影久に会いに行ったわよ、確か前に雪希が使ってた病室で・・・」

ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン


進也「うわ、何‼‼?」

雪希「爆発・・・?」

赤羽「ちょうどその病室みたいだね、行こうか」

テイル「私も行くわ」

赤羽「ふぅん・・・そう」

テイル「愛想無いわね・・・」








カチャ


進也「どうしたんです・・・か?」

坂城「ヒュー・・・こいつはとんでもなく生光持って行かれるな」

刃「あぁ、力入んないや・・・」

冴島「ったく馬鹿野郎が、何で病室でぶっ放すんだよ」

影久「一応・・・病人もいるんだけど・・・」

裕馬「凄いなぁ・・・さすがはお二人」

赤羽「・・・何してるんだい?」

坂城「げ、赤羽・・・」

赤羽「この基地の静寂を乱すとどうなるか・・・君達は知らないのかい?」

刃「悪い、次からちゃんと地下のトレーニングルームでやるから許してくれよ」

赤羽「・・・気を付けてよ」

進也「あの・・・赤羽さんもレインに話があるんじゃ・・・」

赤羽「もういい、僕は帰る」

レイン「赤羽も?じゃあお前もか」

進也「うん・・・もっと強くなりたいから・・・どうしたらいいかなって」

レイン「そーいや影久、シンのもあるのか?」

影久「勿論だ、ほれ」

進也「BLOODの紋章が入ってるボックス・・・これ貰っていいんですか?」

影久「そのボックスは血シリーズじゃないと開かないんだ、つまりお前以外には使えないわけよ」

進也「もしかして2人が今やってたのって・・・」

刃「おぉ、それと同じやつだぜ」

坂城「あと二日でこいつを使いこなせば凄い戦力になるぞ」

カチャ


月光「おい、なんださっきの爆発」

進也「月光さん・・・えっと・・・今のは・・・」

月光「ま、別にいい・・・来い神崎」

坂城「さて・・・俺もやってみるか」

冴島「若月、テメェも来い」

刃「了解♪」

カチャ


影久「あいつらを見てると・・・何だか勝てそうな気がして来るな」

裕馬「そう・・・でしょうか」

影久「ほぉ、どうした?」

裕馬「我らを倒した奴は黒綱『様』と言っていました、つまり黒綱の部下に過ぎない・・・」

裕馬「自分で言うのもあれですが我らもそれなりに強い部隊だと思います・・・」

裕馬「それなのに・・・10年前の彼らで相手は黒綱・・・勝負になるのでしょうか」

影久「あいつらは俺らより遥かに良質なアクセサリーを所持し、最も柔軟性のある成長期だ」

影久「才能ならお前も知ってるだろ?・・・俺はもしかしたらもしかすると思ってる」












数時間後


進也「2人はどう?」

刃「んー・・・やっぱ生光持ってかれちまうから長く使えないんだよな」

坂城「俺もだ、長く使うにはまだまだ時間が掛かる・・・シンは?」

進也「うぅん・・・まだ制御が出来ない・・・」

華凛「あ・・・」

坂城「おぉ、お前か」

刃「どーだそっちは?」

華凛「赤羽さんにボックス貰って、それ使う練習してる」

進也「調子はどう?」

華凛「・・・まあまあかな」

坂城「ふむ・・・そーいや赤羽も持ってんじゃねえの?BLOODのボックス」

華凛「さぁ、見た事無いよ」












翌朝


進也「モックの料理やっぱおいしいよ」

モック「そんな事言われると・・・照れる」

テイル「いいの?モニター見て無くて」

モック「敵は仕掛けて来ないと言って来てるし、僕以外にも監視くらいなら出来るさ」

レイン「確かにな」

坂城「ごちそうさま・・・うまかった」

刃「おい坂城、茶いらねえの・・・」

カチャ


刃「行っちゃったよ・・・」

進也「坂城君どうしたのかな?」

レイン「あのボックスの事で頭がいっぱいなんだろう、明日は本番だから今日中に完成させたいと思い、焦ってるわけだ」

刃「あー・・・なるほどね」

テイル「あんたはもう少し焦った方がいいわね」

進也「俺も行って来る」

レイン「俺は坂城のトコへ行く、お前は月光無しでの修業は許可されてんのか?」

進也「赤羽さんはいいって言ってたよ」










進也「あ・・・雪希」

雪希「ボス・・・」

進也「雪希は修業してるの?」

雪希「・・・・・・無理だよ・・・そんなの」

進也「どういうこと?」

雪希「だって・・・10年分強くなったボスと星川玲斗、唯君の3人が瞬殺だったんでしょ・・・」

雪希「たった数週間修業したみんなが・・・勝てるわけないじゃん・・・」

雪希「しかも当時の幹部を超える守護者っていう化け物までいる・・・どうするつもり?」

進也「でも・・・タイムワープもティールの仕業な可能性が高いし、俺らが何とかしないと・・・」

雪希「どうやって・・・どうやってやるわけ?だって勝てないなら過去に戻れない方が・・・」

赤羽「それは違うよ」

雪希「え・・・」

進也「赤羽さん・・・」

赤羽「まあ常識人なら君の様な考え方になるだろう、しかし彼を含む10代目チームは、はっきり言っていかれてる」

赤羽「10年経っても裏社会に全く興味の無いボスに周囲の迷惑など知らず変なとこにこだわり過ぎる赤幹部」

赤羽「裏社会の第一人者になっても修業内容の9割は剣道の藍幹部・・・どうだい?いかれているだろう?」

雪希「た・・・確かに・・・」

赤羽「男と戦えないのに裏社会に飛びこんだ黄幹部、他人に憑依しては犯罪を繰り返す幻術使いの変態特殊幹部・・・違うかい?」

進也「え・・・えらい言われようですね・・・俺ら」

赤羽「そんな奴らに常識で考えちゃいけないよ、ナンセンスだ」

赤羽「ティールは勝てば何とかなると知れば勝つ事以外考えようとしない・・・」

赤羽「負けた時や勝負にすらならなかった時は考えないのさ・・・決して君を責めてるわけじゃ無い、むしろ普通は正しいんだ」

雪希「じゃあ・・・どうすれば・・・」

赤羽「そこから先は自分で考えな・・・人に教わっても君の為にならないから意味が無い」







進也「あの・・・何で助けて・・・」

赤羽「助けて無いよ・・・彼女がやる気になればかなりの戦力になるだろ?」

赤羽「それに彼女の説得をするのは時間の無駄だ、君も急いで修業に向かいなよ」

雪希「ボス・・・ごめん」

進也「別に雪希は悪くないよ・・・むしろ正しいって赤羽さんも言ってたし・・・」

雪希「申し訳無いけど、私はまだみんなの事を100%信用しているわけじゃないの・・・いつ手の平返されてもいいようにしてる」

雪希「だからみんなとあまり一緒にいない様にしてる・・・でも今回はちゃんと協力させて欲しいの」

雪希「・・・やっぱ・・・ダメかな・・・」

進也「いいに決まってるじゃん、俺は雪希が心開いてくれるの待ってるからさ♪」

ヴォオオオオオオオオオオオオオ


雪希「何・・・これ」

?「ロートの血統らしいわね、彼」

雪希「誰‼‼?」

?「そんなに構えなくて結構、私はセン、ロートの幹部よ」

雪希「ロートって・・・初代BLOODの事?」

セン「そうよ、あなたも心に深い闇を抱えていそうね」

雪希「そういうあなただって・・・父親の」

セン「やはり観察能力では長けていそうね・・・本来きちんと継承する際に渡す力だけど・・・」

セン「他の幹部たちも先渡ししちゃってるみたいだし・・・私も渡しちゃおっと♪」

雪希「あの・・・何を・・・」

セン「こっちの話・・・とにかくあなたは10代目の幹部として適任ってわけ」

雪希「はぁ・・・」

セン「あなた自身がもっと彼らに心を開けばなお良いんだけどね・・・まああなたの過去がそうさせない様にしてるのも分かるけど」

雪希「・・・」

セン「それについてとやかく言う気はないわ、私もボス達を信用するまでかなり時間がかかったし・・・」

セン「でも人にとって『信用する』ってのは大事なことなのよ、それだけで楽しくなれるんだからさ♪」

雪希「でも・・・」

セン「トラウマってのはそう簡単には消えない、だからこそゆっくりでいいのよ」

ヒューーーーーーーーーー・・・


進也「大丈夫?」

雪希「・・・・・・うん・・・」

進也「今初代の人に会った?」

雪希「会ったよ・・・」

進也「どうかした?・・・何か・・・」

雪希「大丈夫だよ、私だって・・・今度こそ役に立つから・・・」

進也「でも・・・無理はしないでね」

雪希「分かった、何とかする」

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最終更新:2013年04月18日 09:39