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261話「1人の忍」

忍の国


ケイ「よし、入っていいぞ」

千鶴「ヒロ‼‼‼‼」

ケイ「あーストップストップ、静かにな」

千鶴「あ、はい・・・あれ、あんたこの病院の職員?」

ケイ「SEASのブロード・ケイだ、よろしく」

クロ「で、2人の容体は?」

ケイ「竜は体に銃弾みたいなのが埋め込まれてたんだ、それ取り除いただけだからあいつなら一晩寝れば回復だろう、これこれ」

純「裂衝弾だな・・・もしくは手刀」

ケイ「忍の彼は腹部にかなりの衝撃を受けている、骨を数本ふっとばされてる、普通の物理攻撃じゃあり得ないやられ方だ」

茂木「敵は間違いなく忍か忍の能力を持つ者だ、じゃなければとっくに気付いていた筈だ」

クロ「それはそうだろうな」

竜「・・・鷹田とか言ってたぜ」

翔平「おー竜‼‼‼もう起きたかー‼‼‼‼」

竜「寝てられるか、抜け忍って聞いたぜ」

夜一「鷹田重信・・・それが本当なら奴はまた何か企んでいると考えられるな」

翼「どっちみちヒロ君のがやられたんだし相手が誰でもやるっきゃないでしょ」

クロ「レナとエレンはどうした?」

竜「鳥なんとかって忍と戦ってた筈だ、まだ戻ってねえのか」

ケイ「あぁ・・・で、島なんとかって心当たり無いの?」

純「奇襲の時に行方不明になった鳥里茂だろう、その2人は忍についてどこまで知ってんだ?」

クロ「何も知らねえだろ、忍術って言葉すら初耳なんじゃねえか?」

夜一「厳しいな・・・鳥里は体術は並以下だが忍術だけで班長を務めていた奴だ、それだけ忍術は上手かったってことだろう」

翔平「何で忍がいたんだよ、半蔵が連れてってたんだろ?」

夜一「全員じゃないのさ、唯一残っていた数名の内の1人だ」

純「で、うちのバカはどこいった?」

ケイ「奥で夏希ちゃんが治療してる、相当酷いぞ」

カチャ


半蔵「すまない、遅くなった」

茂木「どうするんだ?」

半蔵「・・・野放しには出来ない、恐らく君らは放っておいても向かうんだろ?」

翔平「ああ、レナやエレンも心配だしな」

半蔵「各班長を集めて会議を行う、イチも来い」

夜一「はい」

半蔵「君らも少し待ってもらえるか?」

クロ「もちろんだ」










闘技場


半蔵「全員注目‼‼‼‼‼」

純「・・・してるわ」

半蔵「これより第9班にUS海賊団と共同で鷹田重信討伐を行ってもらう、その間諸君にはこの国の護衛任務についてもらう」

半蔵「いつ奴らがこっちに攻めて来るか分からないんでな、以上だ、解散」

忍「国王‼‼‼‼‼お待ちを‼‼‼‼‼」

半蔵「何だ?」

忍「相手は鷹田です‼‼‼9班の1人は重傷だと聞いていますし、彼らだけでは少々心もとないかと‼‼‼」

半蔵「卒業実技での実力は君らも知っているだろう、US海賊団と9班を足せば、残りの班の戦力と釣り合うと考えての決定だ」

忍「数値ではそうでしょうが、彼らは外の世界を知りません‼‼‼その・・・」

半蔵「言い辛そうだな、言いたい事があるなら言ってみろ‼‼‼」

忍「父として、叔父として、少々判断を誤っているかと」

半蔵「なるほど・・・俺が純の父で薫の叔父だから過大評価していると言いたいわけか」

純「ち・・・」

薫「・・・」

忍「はい、そう思います」

半蔵「命をかけてこの国を守る事を第一に考えられなければ忍にはなるなと全員に言った筈だ、それは2人を含む9班も同様」

半蔵「その上で2人は忍になる事を選んだ、ならば俺も彼らを身内というより1人の忍として見ると決めた」

半蔵「何より、もはや俺が守ってやれるほど2人は弱くない、これは身内の色眼鏡ではなく客観的な意見だ‼‼‼‼‼」

純「アホか・・・当然だろ」

薫「・・・」

半蔵「他に今回の決定に異論のある者はいるか‼‼‼‼?」

千鶴「ヒロがいて初めて第9班です・・・それでも5人で出るんですか?」

半蔵「出発は明朝と決まった、その時の容体が良ければ連れて行ってもいいが、医師の話ではありえないとの事だ、分かってくれ」

千鶴「はーい」





宿舎


クロ「なかなか良い演説だったな、感動したよ」

純「からかうな、本人目の前にあんなこと言うなんてどうかしてる」

薫「悪かったね・・・さっきは急に攻撃して」

クロ「いいぜ、それでお前の気が晴れるならいくらでも相手するよ」

薫「何なのそれ、ドライに見えて実は放っておけないタイプ?」

クロ「昔はもっとドライだったよ、誰かさんの船に乗ったせいで性格変わったのかな」

翔平「何で明日にしたんだよー、今行けばいいじゃーん」

ルース「あんた敵の位置分かるの?師匠が一晩あれば十分探知できるっていうから待ってるのよ」

翔平「あ、そーいうことね・・・てかレナいなくて航海大丈夫かな」

ルース「私も乗船するわ、最低限の航行知識は持ってる、戦いには参加しないから」

純「しかし・・・航海士以外は航海術一切持ってないとは驚いたな、海賊ってそんなもんなのか?」

クロ「どうだろうな、うちが異常だと思うけど」

カチャ


ケイ「ういーっす」

夏希「帰りました」

クロ「もういいのか?」

ケイ「いや、とりあえず夏希ちゃん送りに来ただけ、俺は戻るよ」

夏希「翔平さん、私も連れてってください‼‼‼」

翔平「んまぁ別にいいけど・・・大丈夫?」

夏希「戦うのは無理かもしれないですけど、ルースさんも師匠も回復の魔法は弱いのしか使えないらしいんです」

夏希「一応魔法は出てるので、明日の朝までに使えるようにしておきます、だから船に乗せて下さい‼‼‼」

夜一「やめておいた方がいいんじゃないか?戦えない人間が船に何人もいると狙われるぞ」

千鶴「忍術には回復技無いからね・・・魔法と忍術って似てるようで違うのかも」

ルース「元々は同じ戦闘法だったらしいよ」

薫「まぁ回復要員は必要でしょ、敵討ちするのにこっちに死人が出ちゃまずいし」

翔平「よし分かった、一緒に行こうぜ、いざとなったら俺が守ってやるから心配すんな♪」

夏希「はい♪」

翼「で、どういう作戦にするの?何も考えず突っ込むわけにはいかないでしょ」

夜一「俺とクロ君で考えたんだが数人組で行動するのがいいと思う、敵の基地が分からない以上全員で行って共倒れになるのは避けたいからな」

純「単独行動は論外だしな」

夜一「どの口が言ってるんだか・・・」

クロ「とにかくお前と薫だっけ?お前らと翔平は前科があるからお前ら中心に3人のチームを組む事にした」

純「はぁ・・・面倒くせぇ・・・足でまといになるなよ」

翔平「まぁ俺は自由にするけどな」

薫「で、誰が組むの?」

クロ「お前は俺とイチだ」

夜一「純は千鶴と竜君な」

翔平「じゃあ俺はケイと翼って事だな」

クロ「そういう事だ、翼頼んだぞ」

翼「はい♪」





翌朝、アンドロット島沿岸


茂木「ふむ、南に50kmあたりだな、大きな気配の塊を感じ取れた」

クロ「化け物だなあんた」

竜「そりゃ剣帝の参謀だしな」

茂木「徹夜で眠いんでしばらく寝させてもらうよ」

ルース「航海の指示は私が行う、とにかく早く行くよ、乗って」

翼「船って生まれて初めてー‼‼‼」

千鶴「みんなそうだよ、この島から出た事ないもん」

夜一「浮かれてる場合じゃないよ」

ケイ「準備は完了だ、いつでも出せるぞ」

ルース「よし、船出すよ‼‼‼」

翔平「出航ー‼‼‼」





海上


ルース「帆張って‼‼‼」

純「船旅って結構大変だな・・・」

千鶴「あの人が厳し過ぎるんでしょ」

ルース「んな事ない」

クロ「レナのスパルタっぷり見ると多分引くぜ?」

カチャ


ヒロ「いやいやいや・・・揺れる揺れる」

ケイ「お、お前・・・」

純「お前何でこの船に‼‼‼‼‼?」

ヒロ「俺を仲間はずれにしようとしたってそーはいかねーよ」

翼「体大丈夫なんですか?」

ヒロ「大丈夫じゃねえけど翔平の、あ、忍の翔平の仇だからな」

夜一「まぁあの頃はお前と翔平でずっと騒いでたし気持ちは分かるけど大丈夫か?」

ケイ「な訳ねえだろうが、昨日まで意識も無かったんだぞ」

夏希「夜忘れ物取りに病院に行った時に少しでも回復の魔法かけてくれって頼まれまして、レベル4の回復魔法を使ったんですけど・・・」

ヒロ「あれ効いたよー、お陰でもう立てる」

薫「どうするの?いくら立てても戦えないでしょ」

ヒロ「2分半ならいけると思うんだよね」

夜一「2分半って・・・まさかあれ使う気か‼‼?」

純「卒業試験の準決勝で俺相手にそれ使ってどうなったか忘れたか‼‼?」

ヒロ「3日くらい寝込んだんだろ、大丈夫♪」

千鶴「あの時は体調万全の状態で使って3日間昏睡状態だったんだよ‼‼‼」

ヒロ「だいじょーぶだってー」

翼「彼女の献身的な介護で良くなったんだよヒロ君」

翔平「へぇ、ラブラブじゃーん、紹介してくれればよかったのにー」

ヒロ「じゃー紹介するけど、元カノの千鶴ちゃんでーす」

竜「お前ら付き合ってたのか」

千鶴「うん、忍同士で付き合うの禁止だから元ね・・・あの時熱とか筋肉痛とかめちゃめちゃ大変だったんだよ‼‼‼」

クロ「ちなみにあれって身体活性術か?」

ヒロ「おぅ、禁術なんだけどさ、2分半の間は体がめっちゃ活性すんだよね、まぁ後遺症半端ないけど」

ケイ「医者としては動くのは禁止だ、だがお前を無理やり押さえつける権限はない、忠告だ」

ヒロ「嫌だ、俺は行く‼‼‼」

夜一「こうなるとこいつは聞かないぞ」

クロ「うちにも似たのがいるから分かるよ、お前は一番重要なタイミングで投入する、指示はこっちから出すって事でどうだ?」

ヒロ「それで指示出す前に決着とか無しだかんな」

クロ「分かってるよ、そこまで甘く見てないし」

夜一「見えたぜ・・・島」

ルース「なるほど、南に55km、ここね」

千鶴「あの人凄いね」

純「敵は恐らくどでかい組織だ、潜入で行くぞ」

翼「学校ではめっちゃ練習したけど、実践は初めてだね♪」

クロ「少人数で動いた方が気配も探知されにくい、上陸する瞬間から分かれるぞ」

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最終更新:2015年01月24日 10:33