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270話「虎将」

国連本部、海軍基地


瓢河「・・・お」

カチャ


真愚魔「よぉ瓢河・・・威加槌もいるんか」

威加槌「別にいいだろ、修羅さんから例の条約は解除してもらったんだから」

真愚魔「今日用があるのはお前らじゃない、ニックや」

瓢河「ただで情報渡せと?」

真愚魔「こっちもそっちの為になる情報を持っている・・・威加槌、貴様は帰れ」

威加槌「お前らが聞きたがってた、俺が上野夏希にこだわるかを教えてやる」

瓢河「いいぜ、入れよニック」

カチャ


ニック「失礼します・・・いやぁ、大将3人を目の前にすると壮観ですな」

真愚魔「訳分からん事言うとらんでさっさと話せ」

ニック「私が会ったのはUS海賊団の鬼鮫、赤岡竜、若い忍と名乗る青年2名、少年剣士1名です」

威加槌「忍か・・・今まで何度か目撃情報があったものの、実際に戦ったと聞いたのは初めてだ」

ニック「忍術という特殊な戦闘でした、1人は格闘系、もう1人は電撃を使いこなしていた・・・」

威加槌「へぇ・・・俺のと違ったか?」

ニック「雷じゃないんで天から降って来たわけでもなかったですよ、その分威力はそこまで大きくなかった」

瓢河「少年剣士については?」

ニック「あの太刀筋は確か士天斗流、伊達蓮司が使っていた剣術かと」

真愚魔「US海賊団はSEAS直下の部隊であることはもはや疑いようもない、それと忍、伊達蓮司が繋がってるとなると大問題じゃ」

威加槌「忍と伊達蓮司が繋がっているのは間違いない、桜組だからな」

瓢河「クインテットが桜組とSEASの橋渡し役をしたに違いない、US海賊団との目撃情報がある以上な」

ニック「ただ感じたのは、赤岡竜1人とっても、1年もすれば国連そのものを脅かす存在になりかねませんよ」

瓢河「今回は戦闘任務じゃなかったから中将単独で行かせたが・・・案外危なかったか?」

ニック「えぇ、正直敵側が万全な状態だったら負けていたかもしれないです」

威加槌「なるほどな・・・じゃあ俺が話しようか」

真愚魔「上野夏希か」

威加槌「初めて奴を見かけたとき、黒いオーラを感じたんだ、禍々しい物だった」

真愚魔「・・・は?」

瓢河「俺も会った時に感じたよ」

威加槌「その時海軍のラットとたまたま一緒にいたんだが、そいつも同じ事を言っていたよ」

瓢河「殉職したばかりの海兵の名を出すとは中々舐めてんな」

威加槌「いいじゃないか、とにかく、奴の人を見る目は確かだろう?」

瓢河「まぁそうだな」

威加槌「だが、昨日殉職する直前に俺の元に連絡があってな・・・驚いたことに、上野夏希から黒いオーラが消えていたそうだ」

真愚魔「US海賊団の影響か?奴らの話を聞くとき、悪い事を話す人間はいない」

瓢河「いや、俺があったのはUS海賊団になってからだ、会ったっつっても遠目に見ただけだが」

威加槌「恐らくこの後真愚魔がする話に関わるんだろうが、俺はつい最近何かがあったと思っている」

真愚魔「・・・なぜ俺の話をしっている?」

ニック「威加槌さんは国連有数の情報通が右腕ですもんね」

真愚魔「あんの小娘かぁ・・・」

瓢河「話してもらおうじゃねえの」

真愚魔「2週間ほど前、脱獄の件でプリズムフォールに行ったんじゃが、その帰りに奇妙な海賊船に居合わせた」

瓢河「奇妙?」

真愚魔「世界有数の企業が集結していたんじゃ、BLOOD、光炎組、クインテット、N・B機関・・・」

真愚魔「確認できたのは聖盾ホート・モック、知将ダーグ・シュキ、BLOODの殺し屋磯谷春樹、天才数学者坂本彩香、鈴原ナギの側近土屋リキ」

威加槌「待てよ、もしそいつらが手を組んで何か事を起こそうとしてるとすると・・・」

瓢河「さっきの話にあったように、桜組もそれに加担する事になる」

真愚魔「・・・世界の4大勢力と同時に戦う事になるっちゅうことじゃ‼‼‼‼」

ニック「それに彼らの多くはまだ二十歳にも満たない青年です、伸びしろはいくらでもある」

瓢河「この事、修羅さんに早急に知らせねえとな」

真愚魔「上野夏希の件はどうする?」

威加槌「分からんな・・・もしそれが真愚魔が会った妙な連合軍と関係があるとすると、あまりいい予感はしない」

真愚魔「それと、SADが妙な事を言っとった、奴らがいなけりゃ今頃地球はぶっ壊れていたとか」

瓢河「奴らって・・・誰だよ」

真愚魔「名前を挙げたのは、10代目BLOOD候補、神崎進也・・・10代目SEAS、キャプテン、天野ミナト・・・」

真愚魔「US海賊団船長、赤足、本郷翔平・・・10代目N・B機関、鈴原ナギ・・・Vセッテ・・・それとニュートンの再来、ラビット」

瓢河「やはり新世代の連中には繋がりがある様だな・・・ラビットは?」

ニック「さぁ・・・」

真愚魔「最近新世代が目立ち過ぎじゃな・・・それ以外じゃ赤羽レンやクレイド・ルースか」

瓢河「その二人の決闘はまだ記憶に新しいな、やはりやばいのはBLOOD、SEAS、N・B機関」

威加槌「新将官には頑張ってもらわねえとな」

ニック「荷が重いな・・・もっと軽い気持ちで引き受けたってのに」

真愚魔「特にないならこれで帰る・・・しばらく会う事はないじゃろう」

瓢河「休養か?」

真愚魔「近く来る大きな大戦に向けての準備じゃ・・・テメェらもせいぜい用心するんじゃのぉ」

威加槌「そうだな・・・」

瓢河「テメェに言われなくても、いつでも準備出来てるってんだよ、陸軍と一緒にすんな」

真愚魔「軟弱な海軍が何をほざくか」

瓢河「テメェ‼‼‼‼‼」

威加槌「やめねえかみっともねえ、また三人で集まるの禁止になんぞ‼‼‼‼」

真愚魔「ち・・・」

瓢河「悪かったよ」

威加槌「ったく・・・敵は世界三大機関BLOOD、SEAS、N・B機関に桜組を加えた世界四大機関だぞ、一丸にならなきゃ相手にならねえよ」

瓢河「そうだな」












忍の国、病院屋上


夏希「あの・・・何でしょうか」

ルース「ちょっといい?気になることがあるんだけど」

夏希「はぁ・・・」

ルース「裏社会を生きて来たあんたは分かってるでしょ、この世界は裏切られても文句は言えないの」

夏希「そうですね」

ルース「でもあんたのトコは分かってない、1人でも裏切ったら致命的なそんな動きしてるでしょ」

夏希「そうかもしれませんね、私が黒砂に寝返った時にあの人たちは私を信じてくれました、私は一生あの人たちに付いて行きます」

ルース「他の連中は何で信用出来んのかね」

夏希「翔平さんは自分の勘と言ってましたね、竜さんとエレンさんはその翔平さんの勘を信じると」

ルース「勘か・・・あんた達の経験の薄さが分かるよ」

夏希「クロさんとレナは、今裏切るならもっと早く裏切った方が効率的でしょって言ってました」

ルース「それだって裏をかいてるだけかもしれない、要するに勘じゃん」

夏希「まぁ私たち異常かもしれませんね」

ルース「いくらあんた達が信用しあってても、上には上がいる、いずれ必ず死ぬよ」

夏希「あの人たちは私より遥かに強いんで、もし強い奴に会っても私の方が先に死ぬから大丈夫です」

ルース「なるほどね・・・‼‼‼‼‼」

クロ「よく気付いたな」

ルース「ずっと立ち聞きしてたの?趣味悪い」

クロ「よく言われるよ・・・そんなに俺らが心配ならお前も同行してくれよ」

ルース「どういうこと?」

クロ「うちの一味に入れって言ってんだ、翔平から誘うよう頼まれてな」

夏希「へぇ・・・」

ルース「何言ってんのあんた、私が入る訳ないでしょ」

クロ「どうかねぇ・・・翔平は一度言い出すと聞かないぜ?」

ルース「・・・入らないよ、私は一生仲間を持たないと決めてる」

夏希「私が言っても説得力ないかもしれないけど、この人たちは信用出来ます」

クロ「別に仲間にならなくてもいいさ、じゃあそうだなぁ・・・一緒に旅しようぜ、ミナトの許可も貰ってんだ」

ルース「一緒でしょ」

クロ「違うよ、ずっと一緒じゃなくていい、とりあえずしばらくな」

ルース「・・・・・・まぁ・・・どうせしばらくは1人じゃ行動出来ないしね・・・あんたらの面倒見てやってもいいけど」

クロ「交渉成立だな、で、どういう立ち位置って報告すりゃいいんだ?お目付け役?」

ルース「そうしといて、言っとくけど、ずっとじゃないからね」

夏希「はい♪」










翔平「うっそー、何でブロード兄弟がいるのさ」

フレイ「俺はいいだろ、師匠の弟子だぜ?」

ケイ「待てコラ、テメェBLOOD側だろ」

翔平「そういうお前は帰るんじゃなかったのかよ」

ケイ「兄貴にこれ以上差つけられるわけにはいかないからな」

海王「さてお前らに教えるのは虎将という現象についてだ、まず聞け」

フレイ「攻撃や技じゃなくて現象?」

海王「先に言っておく、虎将は起こそうと思って起こせるもんじゃない、むしろ一度でも発動すれば次回からの発動はより難しい」

翔平「で、虎将って何なのさ」

海王「豹真ほどじゃないが身体能力が強化され、かつ、行動の先が見える」

ケイ「理屈が分からねえな、頭が活性するとかそういうノリか?」

海王「理屈は俺も分からんな、これはフォース同様神からの授かりものだから」

フレイ「そーなのかぁ・・・どうやって使うの?」

海王「戦闘以外の雑念を全て捨てる事だ、そこまで集中すれば自ずと発動する」

ケイ「・・・それだけ?」

海王「簡単だと思うか?」

フレイ「ちょっと考えれば分かるだろ、戦闘以外の雑念を全て捨てれば自ずと発動するんだぞ」

海王「そう、そして虎将を一度でも発動した者は、他の人間が虎将を発動してれば例え地球の反対側にいようと気付ける」

翔平「へー」

海王「翔平が一度虎将を発動しているのも俺には分かるぜ」

翔平「あれがそれなのか・・・」

海王「さて、次に進もう、虎将は一度発動すると『虎将さえ発動すれば』という雑念に囚われ、次の発動が困難になる」

海王「だが修行で雑念を可能な限りコントロールする力を得ることは出来る、それをお前らに教える、いいな」

ケイ「うっす」

海王「虎将は発動時が集中力最大で時間経過で徐々に集中力を失っていく、そしてその失う速度を加速させるのがリベレイト」

フレイ「リベ・・・レイト・・・」

海王「解放・・・集中力を削ぐ代わりに得られる爆発的な攻撃さ」

ケイ「何つう凄さだよ虎将・・・何かデメリット無いのか?」

海王「さっきも言ったように、虎将は使えば世界中の虎将使いにバレる、後は・・・特にねえな」

翔平「それだけ・・・難しいんだな・・・発動すんの」

海王「そゆことだ、かなり厳しい修行になるが付いて来いよ」

フレイ「厳しいのはいつもだろ」

ケイ「ぜってー習得してやるよ・・・見てろよミナト」

翔平「そうだな・・・よろしく師匠‼‼‼‼」

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最終更新:2015年05月09日 17:42