唯の病室
唯「・・・ごめんなさい・・・わざわざ来て頂いて・・・」
刃「別にいーぜ、どーせ散歩したかったし♪」
雪希「うん・・・刃君の部屋に来ていたついでだから」
進也「ごめんね、全然気付かなくて」
唯「こちらこそ申し訳ないです、敵の罠にかかるなんて」
坂城「気にするな、解決したんだ」
磯谷「んで・・・話って?」
唯「・・・僕の・・・話です」
雪希「まさか・・・」
磯谷「なーるほど」
刃「あれ・・・お前ら二人知ってんの?」
雪希「まあ・・・」
磯谷「おう、他言すんなって言われてたから・・・今驚いてる」
進也「で・・・何なの?」
唯「数年前にイタリアで起きた二つの殺人事件・・・その犯人はとある一家の母親と長女だったんです」
坂城「・・・あの事件か」
雪希「知ってたの?」
坂城「ヨーロッパじゃ知らない人間は少ないぞ」
唯「その一家は母親側は女性しか生まれない家系だったんです、娘がもう二人いた」
唯「当然その二人も危険人物として指名手配され、二女は逮捕された・・・磯谷さんの師の手で」
進也「瀬戸疾風さんだ・・・」
唯「その三女は・・・僕です」
坂城「‼‼‼‼‼‼‼‼‼」
刃「お前・・・女・・・だったのか・・・」
雪希「私は当時イタリアのマフィアの奴隷だったから・・・」
磯谷「俺はししょーに聞いたからな」
唯「2人が覚えていたのは・・・このペンダントですよね」
雪希「うん」
磯谷「あぁ」
進也「何なの?」
唯「うちの家系で付けていた物です・・・僕が生きて行くには・・・女では厳しかったんです」
唯「だから・・・男を名乗って来たんです・・・知っているのはみなさんと平和維持の方たちです」
進也「でもさぁ・・・なんで今教えてくれたの?」
唯「僕の事を助けてくれた方々には・・・言う事にしていたんです・・・だから・・・」
磯谷「平和維持とは・・・どんな関係だ?」
唯「なんとかイタリアを出てジャパンまで来ました・・・その時に拾って貰ったんです」
カチャ
赤羽「放っておけなかったんだ・・・必死に生きようとする女性はね」
唯「本当にすいません・・・今まで黙っていて」
磯谷「別に関係ねーんじゃねーの?」
刃「俺らの中じゃお前は男だし、俺らは何を聞いても仲間だ」
唯「皆さんに話したもう一つの理由は・・・このままじゃ何も変わらないと思ったからなんです」
坂城「・・・?」
唯「新しく進む為に・・・過去を忘れる為に・・・話したんです・・・僕の事どうしても構いません」
進也「さっきみんなが言った通りだよ・・・俺らは何も変わらない」
坂城「あぁ、お前が本当は女でも、お前は俺らの中では男だからな」
磯谷「そーだな、突然「唯ちゃん」なんて呼ぶ気はさらさら無い」
赤羽「・・・・・・へぇ」
唯「・・・ありがとうございます・・・みなさん」
再び刃の部屋
磯谷「お前ら知らなかったんだな」
坂城「まぁな」
雪希「唯君・・・すごいな」
刃「まぁ・・・そりゃすごいわ」
雪希「私も・・・そろそろ次に進まないといけないのかも・・・」
進也「焦らなくていいんじゃない?・・・あと半年で死ぬわけでもないんだし」
雪希「そうはいかないよ・・・今回も刃君を助けられなかったし・・・」
刃「悪いな・・・結局辛い思いさせちまって」
雪希「・・・」
磯谷「まーよく知らないけど・・・雪希ちゃんは何かを任せられるくらいは強いんだから充分さ」
進也「俺が雪希と会った頃・・・一回負けてるんだよね・・・だから充分強いんだよ」
雪希「・・・・・・うん・・・ありがとう」
翌朝、北の家
進也「へぇ・・・疾風さんはすごいんだね」
坂城「10年後で実際に会った時はただの軽いにーちゃんみたいな感じだったな」
磯谷「ししょーは抜群に軽いしな、俺が言うのもなんだけど♪」
プルルルルルルルルルルルルルルル
進也「・・・もしもし?」
レイン「よおシン、今誰といる?」
進也「坂城君とハル君だけど・・・どーかした?」
レイン「お前ら全員に聞いて欲しい、スピーカーにしてくれ」
進也「ほい・・・・・・やったよ」
坂城「お久しぶりです」
磯谷「修学旅行楽しかったぜ」
レイン「そりゃよかった・・・さて、お前ら俺の為に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
坂城「え・・・」
進也「・・・そりゃいいけど・・・どーして?」
磯谷「勿論協力するぜ」
レイン「・・・帰ったらちゃんと説明するよ」
磯谷「なら別に今話さなくてもよくね?」
レイン「・・・・・・確かにな・・・俺も気が動転していたらしい」
坂城「珍しいっすね・・・何をされても動じない鉄人と言われるお方が・・・」
磯谷「俺もししょーからそう聞いてるぜ、あの男が気を乱すことは無いって」
進也「確かに・・・本気で慌ててるの・・・見た事無い」
レイン「そうだな・・・俺も自分がおかしいよ・・・まあまたな」
プツッ
進也「珍しいね・・・向こうから切るなんて」
磯谷「Vの会合で何かあったんだろうな・・・」
坂城「だとすると・・・面白い事になるかもな・・・」
進也「面白い・・・こと?」
磯谷「Vといえばこの世で最強の七人・・・それに何かがあったとなると・・・」
坂城「動くぞ・・・世界が」
数日後、刃の病室
進也「え・・・もうすぐ退院‼‼‼?」
刃「おう、牛乳パワーで玲斗の臓器も傷も治っちまったぜ♪」
坂城「まだあの大怪我から一ヶ月経ってねえんだぞ・・・」
磯谷「どんだけ自己治癒能力高いんだよ♪」
刃「そりゃもうモリモリだぜ♪」
進也「いや・・・意味分かんないから・・・」
雪希「私も明日家に戻るから」
磯谷「そりゃ良かったぜ♪」
進也「うん、本当によかった・・・みんな無事で」
坂城「増殖も活性も自己治癒向きだしな」
刃「しっかし・・・エージェントどーだったんだ?」
磯谷「どーだったって・・・まあおかしかったのは間違いないけど」
坂城「あぁ・・・こりゃ面白い事になる・・・
BLOODの総戦力が見れるかもしんねーぞ」
刃「おい、シンはBLOODのボスになりたくないんだろ」
進也「・・・今は・・・前とは少し変わったかも」
雪希「どうしたの?」
進也「俺がBLOODのボス候補じゃなければまだダメダメライフ続行だっただろうし・・・」
進也「そりゃ痛いし辛いし・・・裏社会の世界は大変だけど、その中で楽しい事もあったんだ」
進也「だから・・・裏社会のボスになれば・・・もっと楽しい事もあるかなって思ってるんだ」
進也「とりあえず・・・裏社会も悪くないなって・・・修学旅行に行って・・・そう思えた気がするんだ」
最終更新:2013年06月16日 04:19