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100話「新たな一歩」

唯の病室


唯「・・・ごめんなさい・・・わざわざ来て頂いて・・・」

刃「別にいーぜ、どーせ散歩したかったし♪」

雪希「うん・・・刃君の部屋に来ていたついでだから」

進也「ごめんね、全然気付かなくて」

唯「こちらこそ申し訳ないです、敵の罠にかかるなんて」

坂城「気にするな、解決したんだ」

磯谷「んで・・・話って?」

唯「・・・僕の・・・話です」

雪希「まさか・・・」

磯谷「なーるほど」

刃「あれ・・・お前ら二人知ってんの?」

雪希「まあ・・・」

磯谷「おう、他言すんなって言われてたから・・・今驚いてる」

進也「で・・・何なの?」

唯「数年前にイタリアで起きた二つの殺人事件・・・その犯人はとある一家の母親と長女だったんです」

坂城「・・・あの事件か」

雪希「知ってたの?」

坂城「ヨーロッパじゃ知らない人間は少ないぞ」

唯「その一家は母親側は女性しか生まれない家系だったんです、娘がもう二人いた」

唯「当然その二人も危険人物として指名手配され、二女は逮捕された・・・磯谷さんの師の手で」

進也「瀬戸疾風さんだ・・・」

唯「その三女は・・・僕です」

坂城「‼‼‼‼‼‼‼‼‼」

刃「お前・・・女・・・だったのか・・・」

雪希「私は当時イタリアのマフィアの奴隷だったから・・・」

磯谷「俺はししょーに聞いたからな」

唯「2人が覚えていたのは・・・このペンダントですよね」

雪希「うん」

磯谷「あぁ」

進也「何なの?」

唯「うちの家系で付けていた物です・・・僕が生きて行くには・・・女では厳しかったんです」

唯「だから・・・男を名乗って来たんです・・・知っているのはみなさんと平和維持の方たちです」

進也「でもさぁ・・・なんで今教えてくれたの?」

唯「僕の事を助けてくれた方々には・・・言う事にしていたんです・・・だから・・・」

磯谷「平和維持とは・・・どんな関係だ?」

唯「なんとかイタリアを出てジャパンまで来ました・・・その時に拾って貰ったんです」

カチャ


赤羽「放っておけなかったんだ・・・必死に生きようとする女性はね」

唯「本当にすいません・・・今まで黙っていて」

磯谷「別に関係ねーんじゃねーの?」

刃「俺らの中じゃお前は男だし、俺らは何を聞いても仲間だ」

唯「皆さんに話したもう一つの理由は・・・このままじゃ何も変わらないと思ったからなんです」

坂城「・・・?」

唯「新しく進む為に・・・過去を忘れる為に・・・話したんです・・・僕の事どうしても構いません」

進也「さっきみんなが言った通りだよ・・・俺らは何も変わらない」

坂城「あぁ、お前が本当は女でも、お前は俺らの中では男だからな」

磯谷「そーだな、突然「唯ちゃん」なんて呼ぶ気はさらさら無い」

赤羽「・・・・・・へぇ」

唯「・・・ありがとうございます・・・みなさん」












再び刃の部屋


磯谷「お前ら知らなかったんだな」

坂城「まぁな」

雪希「唯君・・・すごいな」

刃「まぁ・・・そりゃすごいわ」

雪希「私も・・・そろそろ次に進まないといけないのかも・・・」

進也「焦らなくていいんじゃない?・・・あと半年で死ぬわけでもないんだし」

雪希「そうはいかないよ・・・今回も刃君を助けられなかったし・・・」

刃「悪いな・・・結局辛い思いさせちまって」

雪希「・・・」

磯谷「まーよく知らないけど・・・雪希ちゃんは何かを任せられるくらいは強いんだから充分さ」

進也「俺が雪希と会った頃・・・一回負けてるんだよね・・・だから充分強いんだよ」

雪希「・・・・・・うん・・・ありがとう」










翌朝、北の家


進也「へぇ・・・疾風さんはすごいんだね」

坂城「10年後で実際に会った時はただの軽いにーちゃんみたいな感じだったな」

磯谷「ししょーは抜群に軽いしな、俺が言うのもなんだけど♪」

プルルルルルルルルルルルルルルル


進也「・・・もしもし?」



レイン「よおシン、今誰といる?」



進也「坂城君とハル君だけど・・・どーかした?」



レイン「お前ら全員に聞いて欲しい、スピーカーにしてくれ」



進也「ほい・・・・・・やったよ」

坂城「お久しぶりです」

磯谷「修学旅行楽しかったぜ」



レイン「そりゃよかった・・・さて、お前ら俺の為に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



坂城「え・・・」

進也「・・・そりゃいいけど・・・どーして?」

磯谷「勿論協力するぜ」



レイン「・・・帰ったらちゃんと説明するよ」



磯谷「なら別に今話さなくてもよくね?」



レイン「・・・・・・確かにな・・・俺も気が動転していたらしい」



坂城「珍しいっすね・・・何をされても動じない鉄人と言われるお方が・・・」

磯谷「俺もししょーからそう聞いてるぜ、あの男が気を乱すことは無いって」

進也「確かに・・・本気で慌ててるの・・・見た事無い」



レイン「そうだな・・・俺も自分がおかしいよ・・・まあまたな」

プツッ


進也「珍しいね・・・向こうから切るなんて」

磯谷「Vの会合で何かあったんだろうな・・・」

坂城「だとすると・・・面白い事になるかもな・・・」

進也「面白い・・・こと?」

磯谷「Vといえばこの世で最強の七人・・・それに何かがあったとなると・・・」

坂城「動くぞ・・・世界が」














数日後、刃の病室


進也「え・・・もうすぐ退院‼‼‼?」

刃「おう、牛乳パワーで玲斗の臓器も傷も治っちまったぜ♪」

坂城「まだあの大怪我から一ヶ月経ってねえんだぞ・・・」

磯谷「どんだけ自己治癒能力高いんだよ♪」

刃「そりゃもうモリモリだぜ♪」

進也「いや・・・意味分かんないから・・・」

雪希「私も明日家に戻るから」

磯谷「そりゃ良かったぜ♪」

進也「うん、本当によかった・・・みんな無事で」

坂城「増殖も活性も自己治癒向きだしな」

刃「しっかし・・・エージェントどーだったんだ?」

磯谷「どーだったって・・・まあおかしかったのは間違いないけど」

坂城「あぁ・・・こりゃ面白い事になる・・・BLOODの総戦力が見れるかもしんねーぞ」

刃「おい、シンはBLOODのボスになりたくないんだろ」

進也「・・・今は・・・前とは少し変わったかも」

雪希「どうしたの?」

進也「俺がBLOODのボス候補じゃなければまだダメダメライフ続行だっただろうし・・・」

進也「そりゃ痛いし辛いし・・・裏社会の世界は大変だけど、その中で楽しい事もあったんだ」

進也「だから・・・裏社会のボスになれば・・・もっと楽しい事もあるかなって思ってるんだ」

進也「とりあえず・・・裏社会も悪くないなって・・・修学旅行に行って・・・そう思えた気がするんだ」

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最終更新:2013年06月16日 04:19