第121話「未来の記憶」 カルラは時をかける少女でカラス

 

121話「未来の記憶」でエレンの”母”カルラの重要性がいよいよ明らかになりました。

カルラの”「叫び」の力”」でも考察しましたが、カルラは他者に命令する力を持つと見られます。

そして、カルラの力はミカサのチャームと共通すると考えられ、「まだ誰も気づいていない伏線(2)ミカサの中にエレンの記憶 カルラ喰いとアニのエレン喰いの伏線」でも考察したように、カルラとミカサには特別の関係があると考えられます。

取りあえず、121話のポイントを思いつくままに列挙します。

 

(1)進撃の巨人の能力と、全ての時代のミカサ

121話で「進撃の巨人」が、未来の「進撃」継承者の記憶をも見ることができ、さらに過去にも干渉できることが判明しました。

これは私の「進撃の世界はエミュレーター説」にも合致します。

ゲーム説とほぼ同じですが、再現するだけのシミュレーターと違い、エミュレーターは外部の人間が全履歴をサーチし、世界に介入して変化を起こす事も可能です。

『ドラえもん のび太の創世日記』だと考えれば分かり易いでしょう。

のび太は「創世セット」でもうひとつの地球を作り、神として天地を創造し、生物を進化させ、あらゆる時代に入り込み、世界に介入できます。

新しく創った人類なのに、彼らは現実の人類と同じように行動し、同じような歴史をたどります。

創世セットで創った地球と人類は、現実の人類にとって、ちょうどのような存在です。

私は「ミカサの頭痛やおかしな言動は他の時代のミカサが時折ログインしているからであり、ミカサは全ての時代のミカサと記憶と精神がつながっている」と考えていました。

そしてミカサが大地の悪魔の子機であり、セパレート型の端末である可能性も含め、「誰かがミカサの脳を通じて世界を見ており、ミカサの脳に誰かがアクセスした時の負荷が頭痛の正体」ではないかと考えた訳です。

まだ情報不足ですから判断は保留しますが、エレンが「未来の記憶を見たはずなのに全部は知らない(ように見える)」のは、私の仮説のようにミカサと入れ替わっている可能性も残っています。

 

 

(2)第1話の「カルラの例外」の謎

すでに書いてきたように、第1話で周囲の人間がカルラの命令に従っている事から、私はカルラが特別な存在、かつ、上位者であると考えてきました。

たとえば人間と奉仕(胞子?)ロボット、女王(ハチ、アリ)と兵隊(ハチ、アリ)のような上下システムがあると考えたのです。

 

しかし、この説には問題がありました。

エレンとグリシャが、カルラの命令に従っていないのです。

 

エレンは主人公として、あるいはカルラの血を受け継いでいる事からも、カルラの命令に従わない理由が存在しても不思議ではありません。

しかし、グリシャは「エレンを説得して!!」と”命令”されているのに従っていません。

この点がずっと引っかかっていました。

 

しかし、今回の121話でその謎を説明できるようになりました。

実はグリシャはカルラの”命令”通り、エレンを説得していました。

ただし、説得していたのは「過去の記憶を覗き見している未来のエレン」の方だったのです。

グリシャは子どものエレンではなく、自分にだけ(?)見えている未来のエレンに「ほら、ちゃんと言ったぞ」とアピールしていたわけです。

 

たとえば小説では、「心の声やモノローグはウソではない」という不文律を逆手に取って、「実はその人物は多重人格でモノローグを言っていたのは別の人格でした」という叙述トリックを使用する事があります。

そばにもう一人いるのに、文章でいないかのように見せかけるトリックなども同じです。

ライナーの二重人格(?)のように、小説的な叙述トリックを映像化した点が、『進撃の巨人』の特徴の一つと言えるでしょう。

 

若干気になるのは、カルラ、ミカサ、エレンの立ち位置が第1話と異なる点です。

また、この世界が誰かの記憶をエミュレートしたものだとすると、フリーダがヒストリアにしていたように、121話の回想も「記憶=この世界」を誰かが改竄している可能性もあります。

 

 

(3)カルラの安否の記憶を見せないエレン

121話で、グリシャは壁が壊れた日や、カルラの安否をエレンが記憶で見せてくれないことをなじっています。

この点も「まだ誰も気づいていない伏線(2)ミカサの中にエレンの記憶 カルラ喰いとアニのエレン喰いの伏線」での考察につながる可能性があります。

この考察で、私は「カルラの死の瞬間を見たのはエレンだけ。ミカサは目を背けて見ていない」という点を指摘しました。

そこでこう考える事も出来ます。

今のエレンがミカサと入れ替わっているのなら、「ミカサがカルラの死の瞬間を見ていないのだから、そもそもいまのエレンの中にカルラが死ぬ時の記憶が存在しない」、あるいは「目を背けるほどだから、ミカサはカルラの死を思い出したくなくて記憶を封印している」などの解釈も出来なくはありません。

ただし、今のところそうした可能性は低いと考えています。

 

 

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最終更新:2019年09月23日 01:29