じぇねし※ここには漫画『ONE PIECE』の最新話の内容を含むネタバレ考察が書かれています。ネタバレが嫌いな方はここより下の内容を読まないでください。
私は「Dの意味の一つは遊牧民の君主「ハン(可汗)」」だと考えます。
〇の半分(ハンぶん)だから「D」。
第1114話〝イカロスの翼〟のラスト、「原初の海賊」というキーワードからの考察です。
まず私は「原初の」という言葉に引っかかりました。
ベガパンクが「この海で初めて 〝海賊〟と呼ばれた男じゃ!!!」と言っているので差別化しただけとも取れますが、人間に対して「原初」という言葉は、たとえば「海で生まれた最初の生命=原初の生命体」のような大げさな印象を与えます。
(そういう意味かもしれませんが)
そこで私は、話を大げさにするために「ジョイボーイの棲む場所は、ほとんど or 全部が陸地だった」と考えました。
海が無いのかもしれません。
だから当時は陸軍しかなかった。
それが世界の多くが海に沈んだために「陸軍から海軍になった」のではないでしょうか。
今でも話題になることがあるコング「世界政府全軍総帥」の全軍とは、「かつての陸軍=今の海軍を含む」という意味かもしれません。
そう考えて、私はジョイボーイの棲んでいた場所は草原ではないかと想像しました。
「どこまでも続く草の海」です。
この言葉から、私は「モンゴル帝国」を想起しました。
そこでモンゴルを調べてみると興味深いことが分かりました。
モンゴルの皇族の中に、「カイドゥ」という者がいるのです。
実は、私は別の理由から「ワノ国はチャイナ」だと考えていました。
モンゴル帝国はチャイナを侵略して支配していた国であり、ワノ国と鬼ヶ島を武力で支配するカイドウに符合します。
さらにモンゴルの遊牧民はルフィ(ジョイボーイ?)にも合致します。
すなわち「自由」を尊ぶ気風です。
そのモンゴルにかつてあった国をご存じでしょうか?
その名を「満州国(まんしゅうこく)」と言います。
今、講談社が『満州アヘンスクワッド』というデタラメな漫画を連載しており、作中では日本人がまるで性格異常者のように描かれていますが、内モンゴルの人たち自身は「長いモンゴルの歴史で、モンゴル人が一番幸せに暮らせたのが満州国だ」と証言しています。
さらに内モンゴル人は「日本にもう一度満州国を作ってほしい」とまで言っています。
これは嘘ではなくて、モンゴル人はそのためのパンフレットまで作って売っています。
満州国は皇帝溥儀が当時の大日本帝国に庇護を依頼し、その結果として建国された国です。
満州国は日本が侵略したのではなく、溥儀を守護する必要からも大清帝国を”再建”した国であり、それが当時の多くの中国人の志向とも一致。
(新しい共和国より昔ながらの大清帝国のほうが良いよね、という当たり前の国民感情です)
調査に来たリットン調査団も「侵略ではない」「日本が面倒みるべき」と報告書で結論付けています。
たとえば前述の『満州アヘンスクワッド』では最近、「満州国の上は日本人ばかりだ」と日本を批判していました。
ですが、リットン調査団の報告書(wikipedia)には、「また特別憲兵隊は外国人の協力を得て組織し、満洲における唯一の武装団体とするため外国軍隊は全部撤退し、行政長官は外国人顧問を任命し、その大部分を日本人とすべきとした。」と書かれています。
満州国の上層部には満州人も多かったのですが、日本人が多かったのはリットン調査団の指示(あるいは満州国存続を認める条件)でもあったわけです。
ちなみに遊牧民は英語で「NOMAD」(仏:NOMADE)
ノマド、ノマード、ノーマッドなどと表記します。
重要ポイント。
日本のSEGAの家庭用ゲーム機「メガドライブ」は海外では「ジェネシス」という名前で販売されました。
ジェネシス(genesis)は「物事の始まりや起源」を意味すると同時に、「創世記」も意味します。
「世界が生まれたときの話、原初の世界のことを書いた本」ですね。
そして、海外でのみ販売された「携帯用ジェネシス」の名前が「ジェネシス・ノーマッド(遊牧民)」でした。
ですがファンの間では「メガドライブは、SEGAはNO MAD!(狂っていない!)」という言葉遊びに使われたとか。
wikipediaには次のように書かれています。
開発時のコードネームは「ProjectVenus」[2]。これは当時のセガがコードネームを惑星の名前からとっていたためである。
・・・イーザンバロン・V・ナス寿郎聖?
たしかに馬(馬骨)だし。
コードネームが惑星って、五老星っぽいし。
NOMADで有名と言えば、SF小説『虎よ、虎よ!』(アルフレッド・ベスター 1956年)で、人類がテレポートできる世界が舞台。
石ノ森章太郎先生の『サイボーグ009』で登場する加速装置は、この小説が元ネタです。
チャイナはモンゴルなど遊牧民からの侵略を防ぐため、万里の長城を築きます。
まるでレッドラインのようです。
そしてジョイボーイについても、一つだけ。
第1114話のラストで、ベガパンクがジョイボーイを説明する時の「この海で初めて」と言うセリフと、ルフィニカが泣いている絵がセットで描かれています。
私はすでに【ワンピース ネタバレ考察】ジョイボーイはカッパ?【ONE PIECE SPOILER】2024年5月22日で「ジョイボーイは泣き虫で寂しがり屋で子供のような河童」ではないかと書いておきました。
ジョイボーイはやはり泣き虫だったのではないでしょうか?
ベガパンクについても、一つだけ。
ラストのベガパンクの横顔、眉と鼻すじと団子っ鼻を見てください。
「♪(音符)」になっています。
加えて、最近の絵柄には坂口尚先生のタッチを取り入れていると感じます。
坂口尚先生は虫プロのアニメーターから漫画家になった人で、手塚治虫先生が特別扱いしたと言われる作家であり、尾田栄一郎先生に影響を与えたと思われるアニメ『100万年地球の旅 バンダーブック』『海底超特急マリンエクスプレス』『フウムーン』などの監督でもあります。
ちなみに、バンダーブックに出てくる悪役の一人は、宮崎駿監督の『ルパン三世 カリオストロの城』の悪役「カリオストロ伯爵」が最後の攻撃に使った”切り札”の元ネタだと、私は思っています。
とりあえず「原初の」からここまで話を広げました。
あとは時間を見て少しずつ・・・