※ここには漫画『ONE PIECE』の最新話の内容を含むネタバレ考察が書かれています。ネタバレが嫌いな方はここより下の内容を読まないでください。
マザーフレイムの力は「時間巻き戻し」「元に戻す」力だと考えます。
現在の最新話は第1116話〝葛藤〟。
1116話までに描かれたマザーフレイムの力と思われる描写は主に2点。
(1)第1060話〝ルフィの夢〟:ルルシア王国をレーザー状の光線群で消去
(2)第1114話〝イカロスの翼〟:サターン聖を牛鬼から人型に戻す
この2点の描写には、ある共通点があります。
それは「CERN(セルン/サーン):欧州原子核研究機構」です。
(1)第1060話〝ルフィの夢〟のラストで、ルルシア王国は空からの光線で球形の光に包まれ、て消滅します。
この「球形の光」はCERNの施設の形だと思います。
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CERN名物の科学と技術革新を表した地球 CERN Globe of Science and Innovation
Adam Nieman - Flickr, CC 表示-継承 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3699619による
ちなみにスイスフランの紙幣に描かれている地球は、このCERNの地球にそっくりです。
ルフィの夢がイム様と同じで、かつCERNに関係するなら、夢とはタイムトラベルかもしれませんね。
すべての時代をつなげる、とか。(『ONE PIECE』のパクリ作品と私の考える『進撃の巨人』では、これは「進撃の巨人の能力」になっている)
(2)第1114話〝イカロスの翼〟では、牛鬼に変身したサターン聖がベガパンクの暴露配信を止めようとして電伝虫を捜しているうちにマザーフレイムを見つけます。
するとマザーフレイムの光を浴びたサターン聖は、なぜか元の人間形態に戻ってしまいます。
そのマザーフレイムを格納している炉?は「レーザー核融合炉」や「CERNの大型ハドロン衝突型加速器」がモデルだと思われます。
ちなみに、レーザー核融合発電の図で、左側のレーザー装置と核融合燃料ペレットの図を見てください。
『ONE PIECE』タイトルロゴの「OにX」に似ていませんか?
私は「【ワンピース ネタバレ考察】マザーフレイムは胎児のメタファー?【ONE PIECE SPOILER】2024年5月12日」で、マザーフレイムが胎児の暗示だと見ました。
『新世紀エヴァンゲリオン』でも描かれましたが、母親には我が子を永遠に自分の子宮に閉じ込めておきたいという欲望があると言われています。
上記の考えと、(1)(2)から、私は「マザーフレイムは万物の母であり、我が子である万物を元の粒子に戻してしまう」のではないかと考えました。
時間を巻き戻す。
状態を巻き戻す。
生まれた我が子を胎児=原初の存在に戻す。
生まれる前の状態に戻す、すなわち「最初からこの世に存在しなかったことにする」。
私はもともと<『ONE PIECE』の世界は子宮ではないか>と考えていたので、自然にこの考えが浮かんだのです。
(第1055話〝新時代〟:シャンクス「そんなに恐いか?新時代が!!!」=胎児が出産で外界に出ることを恐れている。ワノ国の開国も破水・出産をイメージさせる)
私の仮説をまとめると、以下のようになります。
「この世界の万物はマザーフレイムから生まれた」
「マザーフレイムは万物の時間を巻き戻すか、万物を生まれる前の原初の状態に戻す力がある」
(1)第1060話〝ルフィの夢〟では、「ルルシア王国とその地下はマザーフレイムによって原初の状態に戻され、粒子に分解されて大気中に拡散した。そして分解された粒子が空中の水分子と結びつき、雨となって世界に降り注いだ結果、世界の水位が1m上昇した」
「マザーフレイムの力が時間巻き戻しであれば、1060話ラストの五老星の「━そんな国は…… 元々… ないではないか…」というセリフも、『ルルシア王国が生まれる前の状態に戻したから、最初からなかったことになった』という意味だと理解できる」
(2)第1114話〝イカロスの翼〟では、「マザーフレイムの光を浴びたサターン聖は、牛鬼に変身する前の状態、すなわち人間形態に強制的に戻された。長くマザーフレイムの光を浴び続けると、サターン聖でも粒子に分解されて実体を失うかもしれない。だからサターン聖は焦った」
1060話から1114話までは54話が経過しており、休載が無ければほぼ1年分の連載回数に匹敵します。
尾田栄一郎先生は、「初日の出は1年に一回」と考えて、一年ごとにマザーフレイムを登場させるよう構成したのではないでしょうか。