[[静岡シティトラム]]100形電車(しずおかしてぃとらむ100がたでんしゃ)は、
静岡シティトラムの路面電車車両。愛称は
estram(エストラム)。
本稿では
[[静岡シティトラム200形電車]]・
静岡鉄道2000・2500系についても記述する。
概要
静岡シティトラム
中央環状線・
みなみ環状線の開業と静岡鉄道
静岡清水線のライトレール化用として、
静岡シティトラムと
静岡鉄道が2009〜2010年度にかけて製造。静岡市(旧清水市域含む)では約41年ぶりとなる路面電車車両で、静岡鉄道の従来車(1000系)よりも車体が一回り小さい。
車両の製造はアルナ車両のほか、かつて鉄道車両の設計・製造実績のある静岡鉄道長沼工場が担当(車体そのものはアルナ車両が製造)している。各種機器・パーツ類も可能な限り静岡県内の企業から購入している点も特徴である。
意匠は、cdxの鉄道車両の数多くのデザインを手がけたひまわりデザイン研究所が担当している。
なお、静岡シティトラムの車両は全て静岡市の所有である。
仕様
基本構造
車体は連接構造であり、アルナ車両の「リトルダンサーA5」シリーズである。本系列の設計にあたり、鹿児島市交通局7000形(ユートラムII)と豊橋鉄道T1000形(ほっトラム)を参考にしている。
100形および2000系は5車体、200形および2500系は7車体で、以下の表の様に記号が割り振られている。
形式 |
所属 |
構造 |
編成 |
100形 |
静岡シティトラム |
5車体連接 |
100A - 100C - 100E - 100D - 100B 新清水→ |
200形 |
7車体連接 |
200A - 200C - 200E - 200G - 200F - 200D - 200B 新清水→ |
2000系 |
静岡鉄道 |
5車体連接 |
2000A - 2000C - 2000E - 2000D - 2000B 新清水→ |
2500系 |
7車体連接 |
2500A - 2500C - 2500E - 2500G - 2500F - 2500D - 2500B 新清水→ |
A・B車は電動車で、E・F車は付随車、C・D・G車は台車を持たないフローティング車体である。E・F車は郊外への路線延伸に伴う急勾配区間にも対応出来る様、電動車へ改造出来る構造となっている。
なお、書類上はどの系列も「5車体または7車体で1両」という扱いである。
車体
- 車体は前述の通りアルナ工機の「リトルダンサーA5」シリーズをベースにしており、車体は大きく分けて3タイプある。
- 客用扉はC・D・G車に設置。C車とD車は片開き式、G車は両開き式で、いずれもプラグドアである。静岡シティトラムでは信用乗車方式のワンマン運転を、静岡鉄道では都市型ワンマン運転を行うため、他社の様に入口・出口の区別は無い。
- 窓ガラスは固定式が基本だが、片側1箇所は開閉窓も設置している。運転席を除き全て熱線・UVカットガラスで、カーテンは無い。
- 行き先表示器を前面とE・F車側面に設置。路面電車では珍しいフルカラーLED式で、昼と夜で明るさを切り替える事が可能。
- A・B車にはバックミラー代わりのカメラを設置。撮影した画像は運転台に設置されたモニタに映し出される。
走行機器
- 制御方式はVVVFインバータ式で、静岡県内のJR以外の鉄道事業者では遠州鉄道2000系に続いて2番目に採用。C車・E車の屋根上に搭載している。
- サービス電源用のSIVはD車に搭載している。
- 当系列は圧空を一切使用しないため、コンプレッサは搭載していない。
- 台車はボルスタレス式で、全て車体に固定。A・B車は電動台車、E・F車は付随台車となっている。E・F車は将来登坂区間が開業した際の運用に備えて、モータが積める構造となっている。
- モータは古庄駅~県総合運動場駅間の急勾配に対応したものを使用。
- ブレーキは電気指令式である。
- 静岡清水線用のi-ATS車上子は、小型電車用に新設計したものをA・B車に設置。制御機器はB車に設置している。
客室
短距離輸送を前提に、通勤ラッシュにも対応出来る構造となっている。「落ち着いた雰囲気」をテーマにした、シンプルだが凝った意匠となっている。
- 各扉付近にチケットキャンセラー(刻印機)とICカード読み取り機を設置。車内精算機はA・B車の運転席背後に設置している。
- いわゆる都市型ワンマン運転に対応している。
- 混雑時の定員確保のため、座席は全てロングシートとしている。E・F車の車体中央部には台車の張り出しがあるため、この部分には座席の代わりに立席用のレストバーを設置している。
- 車椅子スペースはC・D車に1箇所ずつ設置。収納式座席も設置しており、通常は客席として使うことも可能である。
- 車内案内表示器は、LCD式のものを運転席背後に、LEDドットマトリクス式のものを各車両妻面に設置。
- 照明は国内の鉄道車両では初めてLED式照明を全面的に使用し、省エネ化を図っている。色は電球色で、落ち着いた雰囲気となっている。
- 床材は井川地方の杉を難燃処理を行った上で使用。杉の風合いを活かすため、クリアラッカー仕上げとしている。
- エアコンは各車両屋根上に設置。ただし、A・B車は設置スペースの関係で運転台背後に床置きしている。
カラーリング
- 車体 - ピュアホワイトを基調とし、腰部と幕板部に丸いドット模様のラインをあしらう。ラインの色は静岡シティトラム所属車がグリーン、静岡鉄道所属車はブライトブルー。
- 室内 - 白を基調としている。
データシート
形式 |
100形・2000系 |
200形・2500系 |
全長 |
20,200 mm |
29,100 mm |
全幅 |
2,400 mm |
全高 |
3,450 mm |
軌間 |
1,067 mm |
電気方式 |
直流 600V (架空電車線方式) |
主電動機 |
交流かご形三相誘導電動機(東洋電機製) |
制御方式 |
VVVFインバータ制御(IGBT素子・東洋電機製) |
駆動装置 |
WN並行カルダン駆動 |
ブレーキ方式 |
純電気ブレーキ |
保安装置 |
デッドマン・i-ATS(静岡清水線用) |
製造メーカ |
静岡鉄道長沼工場 |
所属・運用
100形・2000系
どちらも静岡シティトラム恩田原車両基地に常駐(2000系の所属は静岡鉄道長沼車庫所属)。2012年2月現在は100形は19両、2000系は4両在籍。
200形・2500系
どちらも静岡鉄道長沼車庫に常駐(200形の所属は静岡シティトラム恩田原車両基地)。2012年2月現在は200形は7両、2500系は14両在籍。
最終更新:2012年02月07日 06:31