チーム・ティーチングとは、複数の教師が協働(team=チーム)で
学習指導(teaching=ティーチング)にあたる指導形態のことであり、1955年にアメリカハーバード大学の
ケッペルにより提唱された。この指導法は、主に2つのメリットがあると考えられる。1つ目は、子ども一人ひとりの要求にきめ細やかに対応することで、興味・関心や理解度の違いに応じた指導が可能になるということ、2つ目は、各々の教師の専門知識を活かせるということである。
私事になるが、
小学校時代に週に2回ほど“T・T”(チーム・ティーチングの略)という授業を経験した。これは、週に2回担任の他にも教員が来て、教えてくれるというものであった。一クラスに30人近く生徒がいて、ましてや、小学低・中学年の頃何事にも興味関心が強い時期でもある。そのため、生徒一人ひとりに対して十分な授業は、とても担任一人では手が回らないものだと思う。授業中問題を解く時間になった時も、いつも先生は回っていたが、時間の関係もあり、とても全員には確認はできなかった。また、生徒からしても、『少しわからないから聞きたいけど、まったくわからない子がやっぱり優先だし、私まで聞くとまた時間がとられちゃって授業が進まなくなるから……いいや。』という質問することへの“諦め”みたいなものがあった。そのため、教師が増えるということで、生徒としては、少しでもわからないとことがあった時に質問しやすくなった気がする。また、生徒が教師と話す時間が増える分濃厚な授業を受けられるとも思う。
しかし、学習者の意識やまなざしを集中することが難しく、複数の教師が上手くコラボレートした授業計画を相当念入りに立てておかないと、学習の方向性も分散しやすく、学習者の掌握にも困難がでる場合があり、学習マナーや教室のルールづくりなどの面においても、つねに複数の教師が教室にいる状況は難しいという問題点もある。
具体的な例をあげると、一人の教師が全体に話しかけていても、何人かの学習者はもう一人の先生に意識を向けていたり話しかけていたりする状況があげられる。
これはつまり、
一斉学習と班学習など分散型の学習との連続性が確保しにくく、もう一人の先生の位置づけをよほど考慮しておかないとよく起こることである。
だがこれに関しては、計画の段階である程度解決できる問題でもあるし、また当事者である教師同士の打ち合わせが十分なされていればこういった現象は起こらなくなる可能性が高い。 それ以上に、例えば異なる教科の教師や専科の異なる教師がコラボレートすることで学習が多角的に増幅される効果や、教師の力量形成に非常に役立つ点などを優先すべきだと考える。また、同じ学年を担当する教師でTTを行ったりすることで、学習者を観察する目を養うことも可能である。という意見も強い。
このようなことからも、日本国内でも平成5年度よりチーム・ティーチングのための加配が認められるようになり、従来の学校のままで、教師が複数のティームを組んで授業を行う形態が増えている。
(www.jle-labo.com/100-45.html より一部引用、参考資料www.city.arakawa.tokyo.jp/kugikai/gijinaiyo/13_3_yogo_team.htm magokoro.hoikuen.to/cgi/dic/log/eid1051.html)
りえ
最終更新:2007年02月24日 01:08