ロールシャッハ・テスト (Rorshach test)
スイスの精神科医ロールシャッハ,H.(Rorshach,H.)が考案した
投影法人格検査。
クライエントの病理を
無意識レベルから査定することに有用である。
初めはインクブロット・テストと呼ばれていたことからもわかるように、検査刺激はインクのしみである。無色のもの、赤と黒二色のもの、複数の色彩を用いたものがあり、合計10枚の図版を使用する。
まず、被験者は各カードのしみが何に見えるかを口頭でのべ(自由反応段階)、
次に検査者が、どのような刺激・特徴がそう見えたのかについて一つずつ質疑を行う(質疑段階)。
そして、得られた反応内容、決定因、形式水準を記号化し、形式分析、内容分析、系列分析を用いることで、被験者のもつ本来の性格、思考様式、感情状態、自己認知といったパーソナリティの構造を捉えることができる。
長所・短所は以下の通りである。
長所
①被験者が自由に反応できる
②被験者に
テストの意図がわかりにくく、
回答に対する意識的な操作が起こりにくい
③無意識的な特徴を捉えることができる
④検査の実施自体が治療的な役割を果たすことがある
短所
①検査者の専門的な知識と熟練した技術が不可欠である
②テストの実施と解釈に時間を要する
③分析において検査者の主観が入りがちになる
④統計的基準を作成することが困難である
saya
最終更新:2008年03月11日 22:57