メーカー : シンキングラビット 発売日 : 1983年 ジャンル : ADV
今は亡き推理ゲームの老舗「Thinking Rabbit」が送り出したコマンドカナ入力式推理ADV。「尋問」システムが特徴的。
閉ざされた扉の向こうで突如起こった銃声と悲鳴。 殺人予告を受けたこの館の主人、ウィルコック氏の依頼を受け、ロンドン警視庁から派遣されてきた探偵はすかさずドアの鍵穴から部屋の様子を覗いてみる。
そこには死体となったウィルコック氏が 横たわっていた。
部屋は密室で鍵もかかっている。 館にいたのは秘書、コック、メイド、使用人、そしてウィルコック氏の旧友だという滞在客の5名のみ。 館の中は閉ざされた部屋も多く、あなたは隅から隅までくまなく館を探索し、手がかりを見つけ、館の人間を尋問することによって真犯人を見つけなければならない。
そして・・・。 ようやく探し当てた殺人現場部屋の扉の鍵を見つけ、その扉を開けたときに事件はまったく思いもかけない展開を見せる・・。
国産でこれほどのクオリティを誇る推理ものは初めてではないでしょうか。 システム的にはミステリーハウスからの流れを汲む、館の中探索型ですが、ここに館の人間に対する尋問と言う要素が加わることによって、まさに「推理」することが必要となるのである。商業作品ではほとんど全滅したと言っても過言ではない、コマンド入力型のゲームの良さがここにある。選択肢がないからこそ、拾ったアイテムを誰に見せるべきなのか、自分で考えることとなる。当然、その過程で「なぜ」ということを考えることになるので必然的に推理することになります。これが、あっちこっち移動して、「サガス」「トル」だけのゲームなら、コマンド入力式は苦痛なのですが。 また、入手した証拠品リストが表示されているのは、コマンド入力式の場合かなり親切に感じられます。 なんにせよ、この時期のADVで「ストーリー」を感じた数少ない作品でした。 でも、正直言ってコマンドを探すのは大変です。 大体はありきたりな「ミル」「キク」「トル」といった言葉に名詞を組み合わせるだけなのだが、ふとんを「メクル」だとか思いつかないですよ。いや、その行為自体は思いつくのですが、その単語になかなか行き着かない。ふとんを「トル」とかにしちゃったりw 今のゲームしか知らない世代の人にはちときついか。 攻略本もなかったしねえ。
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