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【第一章 ひで&セイバー バーサーカー

本来所属するべき年数以上に留年したかのような頑強な肉体を持った小学生、ひで。
その外見を除けば平凡な小学生であったはずの彼は、気がつけば聖杯戦争という狂気の宴に巻き込まれてしまっていた。
果たせるかな、幼く――そして、あまりにも普通である聖杯戦争に関して理解しあぐねていた。

超人サイバーZは信じられる、だが、テレビ番組の中の物語だ。
先程遭遇した怪物は痛みという超現実を伴って現実にある狂気として顕現した、だが、自分がその物語の主役であるとは思わなかった。
目の前の男――セイバーは己の従者【サーヴァント】であるらしい、だが何かを隠している様相である。
勝ち残り願望機を手に入れよ――と、彼は言った。
だが、どこまで信じることが出来るだろう。
それに、正義のヒーローにはなりたいが、現実の痛みを伴ってまで叶えたい願いなど無い。

だが、運命は濁流のように――個人というちっぽけな存在を意に介さず、呑み込み、行き着く場所へと誘う。

――デデドン

音がした。

――デデドン

終末を呼ぶラッパの音と呼ぶ者もいる。

――デデドン

あるいはもっと単純に――死を目前にして、己の心音しか聞こえないのだ、という者もいる。

――デデドン

だが、如何なる表現をしようとも、その音が死の呼び水であることに変わりはない。
見よ、狂気呼ぶその形相を。
人智を超越し、人の理を破壊する魔の避貌を。



   「    い ち ま ん え ん く れ た ら

             し ゃ ぶ っ て あ げ る よ     」



「あああああああもうやだああああああ!!!!!(デスボイス)」
「……じゃあ」
狂気に陥ったひでを横目に、セイバーは刀を抜いた。
ひではバーサーカーのその避貌を直視してしまった、そしてひでが先にみたために――セイバーはバーサーカーの避貌を視ずに済んだ。
如何なる条件が故にひでが恐慌状態に陥ったのかはわからない、だが――その姿を認識したことが原因と仮定し、セイバーは目を閉じた。

心眼の太刀――

「オラオラ来いよオラァ!!」

            ――推して参る。


【第二章 平野源五郎&キャスター いつもの浮浪者のおっさん&アーチャー TDN&ライダー

――糞が腹の中で出口を求めて、ぐるぐるしている。

アーチャーの武器とは文字通りの糞である、ケツの穴より糞を射出するのだ。
そして――彼の心象風景たる岡山の県北により現実を塗り替える、固有結界を有するが――今は未だ、良いだろう。語るべき時ではない。

聖杯戦争に召喚されたアーチャーが求めるものは、聖杯そのものではなく、聖杯戦争という過程にある糞遊びだ。
ああ、恐るべきはアーチャーの胆力か。
傷口に糞を塗り合うような地獄の闘争――それを遊びと言い切ってみせた。

恐るるものはない、全ては歓喜へ至るバーレスク。

マスターであるいつもの浮浪者のおっさんも、協力者である土方の兄ちゃんもそれを求めている。

ああ――早く糞まみれになろうぜ。
糞まみれでやりたいサーヴァント、至急、殺気くれや。
土方姿のまま浣腸して、糞だらけで『疲れからか、不幸にも黒塗りの高級車に追突してしまう。後輩をかばいすべての責任を負ったアーチャーに対し、
車の主、暴力団員谷岡に言い渡された示談の条件とは……』

因果が捻れ曲がる。
アーチャーは決して車道には出ていなかった、だが――何故か、今己の身体は、黒塗りの高級車に衝突している。
何事か――何事か――何事か――否!大事なことはそれではない!

「――はよう糞まみれになろうぜ」

敵が目の前にいる。
ならば、己のすべきことは糞遊びである――と、アーチャーは鋼鉄製の糞を黒塗りの高級車に射出した。
糞は矢であり、弾であり、剣である。
アーチャーの望むままにその形状を取り、望むように動く。

糞が黒塗りの高級車の屋根を射ち、本来ならば運転手がいるであろう位置を『不幸にも黒塗りの高級車に追突してしまう。
後輩をかばいすべての責任を負ったアーチャーに対し、車の主、暴力団員谷岡に言い渡された示談の条件とは……』

因果が再び、ねじ曲がる。
本来ならば、運転手を殺していたであろう今の糞は――ただ、黒塗りの高級車に衝突するだけの結果で終わった。

そして――アーチャーの中に、今はっきりと忌まわしき感覚が沸き起こった。
この因果の蹂躙は、攻撃の回避を目的としているのでも、挑発を目的としているのでもない。
このまま続けば、己の肉体、己の精神、己の魂は敵の宝具に呑み込まれ――犬となる因果を辿ることに成るだろう。

宝具で、マスター及び、協力者である土方の兄ちゃんからは引き離されている。
ただ独りで――しかも宝具が発動できぬように、確実に殺さなければならない。

「ああ~~たまらねえぜ」

アーチャーは笑った。








「お゜も゜し゜ろ゜い゜こ゜と゜に゜な゜っ゜て゜ま゜す゜ね゜ぇ゜~~~」

全てを見ていた平野源五郎も嘲笑っていた。




【第四章 MUR&アサシン ALISON兄貴&定義不能】



しってるよ。君のこと。僕らはみんなともだち。⌒∇⌒

「そうだよ(便乗)」

MURはなんかALISON兄貴と偶然会ったゾ。

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最終更新:2016年03月21日 22:52