“甘い”やつは甘いものがお好き?

やさしい人のことをよく“あいつは甘い”と評したりしますが,向社会的なパーソナリティと甘い食べ物を好むことの間に関係があることを示す研究が発表されました。


概念メタファーや身体化認知の観点に基づいて考えると,“甘いやつ”という表現と甘い食べ物の間に何らかの関係がありそうだ,というところから出発した研究のようです。
なので,甘い食べ物を好む体質などの身体的要因が想定されているのではなく,“甘い=やさしい”というメタファーが認知と行動の間の媒介になっていると考えた方がよさそうです。
そこで,甘いものを好む人はやさしそうだと判断し,甘いものが好きな自分は親切なはずだと考え,甘いものを食べたときにはより向社会的な行動を取ろうとする,ということになるようです。
ちなみに,実験で使われたボランティア活動の内容は,別の無関係な心理学の実験に無償で参加してくれるか,というものだったようです。

ソースは以下の論文と思われます。
印刷前の論文ですが,著者のページからプレプリントを見られます。

Meier, B. P., Moeller, S. K., Riemer-Peltz, M., & Robinson, M. D. (in press). Sweet taste preferences and experiences predict pro-social inferences, personalities, and behaviors. Journal of Personality and Social Psychology. 【Link to 著者ページ】

最終更新:2011年10月24日 (月) 14時34分00秒

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最終更新:2011年10月24日 14:34