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東方ネタ-06


今日も今日とて平和な紅魔館
その一室で、少し大きめのベットの中、眠りこける男が一人
我らが主人公(と書いてヒロインと読む)シン・アスカ君である
本日は彼の一日の始まりに迫ってみようと思う
ジリリリと旧式の目覚ましの音が部屋に鳴り響く
それに手を叩きつけ、目覚ましを止めることからシンの一日は始まる
寝ぼけ眼をこすり立ち上がると、まずは部屋に備え付けてある洗面所へと向かい、そこで顔を洗い、歯を磨く(歯磨き粉は無いのでつけない)

そうしてしっかりと目を覚ましてから、パジャマから支給の執事服へと着替えを始める
そして最後に姿見でおかしな所がないかチェックをし、ようやく部屋を出る
そんなおなじみの一連の動作を終え、今日もいつもと同じように姿見の前に立つシン
「うん、ようやく様になってきたな。」
シンの執事服姿、それはまるでませた子供が背伸びをしたような、なんとも不恰好な物だった
初めてこの服を着たとき、レミリアには爆笑された、咲夜は必死に笑いを堪えていた、パチュリーは常と変わらず無表情だった
そんな訳で、あまりこの服が好きではなかったシンだが、最近着慣れてきたせいか、少しはみれるようになってきたようだ
いつもよりも少しいい気分で、いつも通り部屋を出るシン
しかし待っていたのはいつも通りの日常ではなく、
「うぉわぁぁぁあぁぁぁぁぁあっぁあぁぁ!!!」
ぽっかりと床に開いた穴だった

そんな物があるとは露知らず、シンは開いた穴に見事に落ちていく
そして数秒の浮遊感の後、唐突に、そして綺麗に尻から着地した
「痛ッ!くっそ、一体なんだって言うんだ。」
盛大にうった尻をさすりつつ辺りを見回す
そこは一室の和室だった
広さにして6畳程度はあるだろうか、箪笥やコタツなどの様々な生活用品が綺麗に並べられている
しかし、シンは紅魔館の中においてこんな部屋を知らない
「どこだ……?ここは……?」
シンは確かに今まで紅魔館の自分の部屋にいたはずだった
しかし部屋を出ると何故か床に穴が開いており、落ちた先がこの和室
まったく持って意味がわからない状況に酷く困惑するシン
が、そんな状況の中でもある程度わかることはある

「やっぱり原因はあの穴なのか?だとしても一体なんであんなところに……」
状況から察するにこんな所にきてしまったのは、突然現れたあの穴のせいなのだろうとあたりをつけるシン
しかし、何故あんなところに、そして何よりも誰があんな穴を作ったのか、それがまったくわからない

「作った本人に聞くのが一番手っ取りばやいんだけど、そいつが分からないんじゃ探しようが無いしなぁ。」
冗談交じりに一人ごちるシン
しかしそんなシンの言葉に
『呼ばれて飛び出て~』と、反応する声があった
そしてその声共に、シンの目の前の空間に先ほどの穴が現れた
「んな……!」
驚愕するシン
それも仕方なく、突然目の前に騒ぎの根源たる物が現れたのだ。驚かない方がおかしい
その穴は縦に薄く開いていた
が、次の瞬間穴の向こうから人の手が飛び出し、ふちに手をかけると内側からゆっくりと穴を広げていく
そして穴が完全に開ききったとき、中から出てきたのは
「ハロ~♪」
なんとも軽い感じで挨拶をかましてくる、妙齢の女性であった

「……」
呆気にとられて開いた口が閉まらないシン
「あら、少し驚かせすぎたかしら?」
言いつつ女性は、手に持つ扇子を開いた穴をなぞるように動かす
するとなぞられた穴は、まるでそんな物なかったかのように綺麗さっぱり消え去ってしまった
その光景を見て、彼女が今回の騒ぎの元凶なのだろうとシンは思い当たった
「アンタ、何ものだ。」
惚けていた頭を瞬時に切り替え、警戒心をむき出しにしながら女性へと話しかける
「私は八雲 紫(やくも ゆかり)しがない隙間妖怪ですわ。」
そんなシンの質問に紫となのる女性はにこやかに答えた
しかしその程度で警戒を解くほどシンはお人良しではない

「あの穴はアンタが出したのか?」
「えぇそうです。」
「あの穴は一体どんなのもなんだ?」
「私の能力で空間と空間の境界にある隙間を開いたものです、ぶっちゃけて言っちゃえばどこでも○アね。」
「何であの穴を俺の部屋の前に作ったんだ?」
「もちろん、貴方をここにつれてくるためです。」
シンは淡々と紫に質問を繰り返す
そして紫はその全てに笑みを崩さぬまま答えた
ちなみにいつの間にか二人は、こたつに向かい合うように座って会話をしている
「どう?そろそろ満足したかしら?」
粗方の質問を終え、直も難しい顔をしているシンに
相も変わらずその顔に笑みを貼り付け、シンに話しかける紫

ここまで様々な質問をしてきたシンだが
その質問にすんなり答える辺り、紫の答えは全て真実なのだろうとは思う
しかし、あまりにも素直に答えてくるのと、その貼りついた笑顔のせいで今一紫を信用しきれないでいた

「最後の質問だ、何で俺をここにつれてきた。」
「あぁ、そのことね。」
ここで初めて紫は、その表情を困ったように変える
「それなんだけどね、私式神を一匹飼っているんだけど、その子が熱を出して倒れちゃってね
 いつも家事とかはその子に頼りっぱなしだったから、代わりにしてくれる子を探してたのよ。」
「それで、俺に白羽の矢を立てたと……」
なんだかあまりにもしょうもない理由に呆れてしまうシン
多少なりとも警戒していたのでその呆れ具合もひとしおだ

「で、どうかしら?今日一日だけでいいんだけど……?」
「断る、俺だって自分の仕事で忙しいんだ、悪いが他を当たってくれ。」
紫の頼みを冷ややかに断るシン
しょうもない理由のせいで、紫に対する警戒心はかなり薄まったが、それでも完全に消えたわけではない
なによりもいきなり人を拉致するような胡散臭い人物に手を貸そうとするほど、シンはお人よしではなかった

「そう……」
シンの答えに残念そうな顔をする紫
すると紫はコタツを抜け出し、シンの横へと座ると
「ねぇ本当に駄目?」
と、シンの顔を覗き込むように、上目遣いでもう一度尋ねた
あまり触れていなかったがこの紫、相当な美人である
元々女性の妖怪と言うのは、人を誑かす為に美人であることが多い
幻想郷に住む妖怪もその例に漏れず美人が多いのだが
紫はそんな中でも五指には入るのではないかと言う美貌の持ち主である

そんな相手に今のようにせめられて、異性間の事柄に対して初心なシンは酷く動揺して赤面してしまう
「だ、駄目だ、断るったら断る。」
動揺したのを悟られぬように、紫から顔をそらすシン
顔をそらされた紫は
「これだけ頼んでるのに?」
と言いつつ今度は、シンの片腕を、その両腕で抱き込む
ちなみに紫はスタイルもいい
少し下品な話ではあるが、胸もそれなり以上に大きい
そんな体で何かを抱けば、もちろん抱かれた物にはその豊満な胸が押し当てられるわけで

「……!」
自分の腕に柔らかい物が当たる感触を感じ、脳髄が溶けるような感覚とともに思考が鈍っていくシン
そんなシンに紫はダメ押しにと
「ねぇ、駄・目?」
と、耳元で艶かしく囁いた
その声、そして耳へとかかる吐息に、とうとうシンの頭がオーバーヒートする
「だぁぁ!!わかった!分かったから離せ!!」
言うやいなやシンは紫の腕を振りほどき、コタツを抜け出して壁際まで這うように後ずさった
「ウフフ、それじゃお願いするわね。」

そんなシンの様子に、開いた扇子を口に当てコロコロと笑う紫
「くそ、あんた性格相当悪いだろ」
「あら、それじゃ小正解ね、私の性格が悪いんじゃなくて、妖怪はみんな意地悪なのよ。」
悪態をつくシンに、どこまでも楽しそうに答える紫
「それじゃ、私も仕事があるしそろそろ行くわね。」
そういって紫は開いていた扇子を閉じると横へと一閃
その動きに合わせて空間が本当に切られたように開いた
「そうそう、うちの式神なんだけど、朝から寝込んでて何も食べてないからついでに何か作っておいてあげてね? それじ
 ゃ。」
そんな言葉を残し、紫は開いて隙間へと消えていった
「はぁ、、なんだってこんな面倒なことに……」
紫の消えて空間を見つつため息をつくシン
しかし受けたからにはどんな経緯であれしっかりとこなすのがシンである
よく言えば律儀だが、なんとも損な性格をしている
「さて、とりあえず掃除道具を探すか。」
気を入れ替えて、掃除道具を見つけるため家捜しを開始するシンであった


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最終更新:2008年06月25日 02:06
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