なのはクロスの作品集-15


はやて編3話『争いは混沌の果てに・・・前編』

ついに穏健派と過激派、けっして交わらない二つの勢力の決着がつこうとしていた。
これまでも小規模な衝突があったものの、ここまで大規模な戦闘にはならなかった。
それはひとえにシンが居たからだろう。
基本的に彼は、人の争いが好きではない。それが自分を取り合って起る争いだとすれば、尚更だ。だからこそ、シンがいる前では誰もが表立って戦おうとはしなかった。
が、今回はシンはいない。おまけに勝った方には、別の世界に飛ばされて戻れなくなった彼を迎えにいけるという、ほぼこのスレのヒロイン確定の待遇を得られるのだ。過激派の中でこのシュチュエーションに燃えない(萌えない)女はいなかった。
(一部無理やり連れてこられたり、戦いを楽しむためにやってきた奴等もいるにはいますが・・・)
しかし、そんな身勝手を穏健派が黙って見過ごすはずがない。
本来戦闘向きではないにしても、彼らもまたシンの親友であり、恋人候補(自称)だ。
唯でさえ、シンが毎度毎度、過激派の暴走に頭を悩ませていることを苦々しく思っていたのに、過激派のこれ以上の暴虐は、いくら温和な彼女達にも見過ごせるレベルを超えていた。
今両陣営が対峙する中、次元世界の果てでシンの命運を巡る(本人不在)風船割ゲームが始まろうとしていた。

「それでは、第二回シンを迎えにいくのはだぁ~れだ? 穏健派vs過激派の風船割り大会レディーー・・・ゴォーーー!!!!」

まず最初に動いたのは過激派だった。前面にせり出していた部隊が、開始の合図と同時に怒涛の勢いで穏健派の陣に攻め込んでいく。
兵力に決定的な差があれば、下手な戦略を練るよりも一気に力攻めで叩き潰すのが兵法の基本だ。

その鬼気迫るすさまじい勢いに、穏健派陣営は浮き足立つ・・・わけが無かった。過激派の力攻めも、穏健派の計算通りだったからだ。

ティア「今よ! 転移魔方陣展開!!」

突如として足元に現れた転移魔方陣は、過激派の飛行できない兵士を次々と飲みこんでいった。
一旦勢いのついた群衆は急に止まることができない。過激派の勢いを逆に利用した見事なトラップだった。
星の裏側まで転移されたのでは、もはやこの戦いが終わる前に自力で戻ってくるのは無理だろう。
空を飛んで逃れた部隊も、地上からの砲撃に隙を突かれ、次々と戦線を離脱していく。
各部隊の被害が穏健派の予想より少なかったのは、指揮官がアティやライズなど歴戦の猛者だったおかげだ。

はやて「な!? 卑怯やで! 『事前の罠設置などの小細工は無し』ってルールにもちゃんと記載されとるやないか!!」
クロノ「『事前』のだろう。我々は即席で罠を張っただけだ。大体君がルールを語るな」
はやて「ぐぬぬっ、急いで転移先を調べてこちら側へ呼び戻すんや!」

なのは「今のでこちらの戦力は三十パーセントダウン・・・か」
アティ「やってくれましたね。これでは罠を警戒して迂闊に攻められません」
ライズ「だが、長期戦でも私達が有利なのは変わらないわ。むしろ、そうなって不利なのは穏健派のはずなのに・・・。」

  • 地上Sフィールド
マサキ「つまらん、貴様らでは完成したGゼオライマーの相手には役不足だ」
ジナ 「黙れぇー!!!」
ジナイーダはゼオライマーからのエネルギー砲撃を紙一重でかわしつつ、パルスライフルと肩のロケットを乱射した。
ジナイーダに続き、後方から援護に現われた大神も、両肩のキャノン砲を発射する。
マサキ「愚かな、弱いというのは罪だな」
 しかし、彼女達の懸命の攻撃は無情にもGゼオライマーの持つフィールドにあっけなく弾き飛ばされる。
その強さは、まさに冥王の名に相応しいものだった。
ジナ「くっ、馬鹿な! バリアだと!!」
マサキ「これも次元連結システムのちょっとした応用だ。貴様らガラクタがいくら集まったところで、傷一つ付けられはせん。」
大神「これほどの奴を本陣へ行かせるわけにはいかない!なんとしてもこの場で奴を仕留めなければ!」

シュウ「その役目は私に譲ってくれませんかねぇ?」
マサキ「ようやく来たか! 待ちわびたぞ」
 その巨体が次元の狭間から現われた瞬間、凄まじいまでの威圧感が戦場を包み込んだ。全身から冷たい汗が吹き出る。手足がすくみ心臓の鼓動が痛いほどに高鳴る。それはまさしく絶対的な恐怖だった。
大神(・・・つ、強さの次元が違い過ぎる)
ジナ(この私が・・・気圧されているだと! )
 ジナイーダと大神は無意識のうちに自分達の体が震えるのを感じていた。
ネオグランゾン・・・搭乗者が人知を超えた能力の持ち主ならば、1日で世界を壊滅に追い込むこともできる最凶クラスの人型兵器。
         それを大幅に強化した機体。
グレートゼオライマー・・・次元連結システムを積んだゼオライマーの能力に加え、全八卦ロボの全必殺技を持ち合わせた機体。

そんな化け物同士が一箇所に集まって潰しあおうというのだ。
彼らの反応はむしろまともな方だろう。普通の兵士なら威圧感だけで失禁するか気絶している。
シュウ「さて、オードブルはもういいでしょう。行きますよ、グラビトロンカノン!」
 ACや霊子甲冑など、当たるどころか、かすっただけで消滅しそうな一撃がGゼオライマーに向かっていく。
マサキ「ふっ、その程度の手が見抜けないとでも思ったか?」
 Gゼオライマーは普通なら確実に直撃コースの攻撃すら、転移して軽々とよけて見せた。
当てるべき的を見失ったグラビトロンカノンは、はるか彼方の山を丸まる一つ吹き飛ばす。
もはや、唯の人型兵器が介入できるレベルを超えていた。
マサキ「貴様は前から気に入らなかった。人のカキコにいちいち難癖付けやがって!この俺を誰だと思っているのだ!?」
シュウ「相手を気に入らない所は同感ですね。それに、その名前は私の嫌いな男に良く似ている。はっきり言って、目障りなんですよ。
    あなたにはここで消えてもらいます」

 ネオグランゾンが分身(?)して三体に増殖すると、対抗してGゼオライマーも二体に分身する。
ここまでくると、もはや手が付けられない。
シュウ「その性能、さすがですね。ここでは場所が狭すぎますし、上に行きませんか?
    どこまでネオグランゾンとやりあえるか試してあげましょう」
マサキ「ふん、宇宙空間でけりをつけようというのか。いいだろう、乗ってやる」
場を散々かき回した二体(五体?)は、音速をはるかに超えるスピードで空へ昇っていった。
この日、この次元世界から星が1つ、衛星が3つ崩壊したのが観測された。

第十中隊隊長 木原 マサキ 副隊長 氷室 美久
第七中隊隊長 シュウ・シラカワ        戦線離脱
それを追って、第七中隊副隊長 サフィーネ   戦線離脱   

デス子「(ピキ―ン)むっ、マスター!」
シン「どうした、デス子?」
デス子「この戦いが終わったら、私も銀河を滅ぼせるくらいにパワーアップしようと思うんです。」
シン「なに物騒なこと言ってるんだ。大体、それ死亡フラグだろうが。ほら、早く闇の書の中に行くぞ」
デス子「む~(いつか必ず・・・)」

シンの経験した死亡フラグの例
  • 俺はこの戦いが終わったら、議長の秘書をやろうと思っている。
  • 俺、この戦いが終わったら自分のCD出そうと思っているんだ

  • 地上前線本部
 怒涛の戦闘開始から、ようやく二時間三十分。
ティアナ達は、簡易テントで刻々と変わっていく戦況を分析していた。
ティア「一時はどうなることかと思ったけど、何とか持ちこたえてるわね」
ゼロ 「ああ、思ったより最初の罠を引きずってくれているようだな」
 あれには、敵の戦力減衰と士気低下だけでなく、さらなる罠があるのではないかと疑心暗鬼にさせ、
うかつに攻め込ませないようにする意味があったのだ。優秀な頭脳が少ない過激派はまんまとその狙いに引っ掛かってくれていた。
ゼロ「しかし、相変わらず戦力はあっちが上だ。ここままでは押し切られるぞ」
ティア「大丈夫よ。そのための策もクロノ提督がちゃんと・・・・」
 高音で鳴り響くサイレンに、ティアの言葉はかき消された。
ティア「どうしたの!」
ミルフィー「高速で接近する物体確認。迎撃部隊は・・・全滅!?そんな、こんなに早く!?」
 前線はテントより六キロ近く離れているはずだ。転移反応は確認されなかったから導かれる戦術はただひとつ

『エースの一点突破による司令部の殲滅』

相手は迎撃部隊すらも軽く葬る実力者だ。今のまま戦っても勝ち目は薄い。
即座にそう判断すると、ティアナは信頼している仲間に緊急時を伝える念話を送った。
ゼロ「真っ直ぐ突っ込んでくる! いかん、総員に退避命令を・・・」

???「遅いよ・・・スターライト・・・ブレイカー」

ゼロが命令を伝え終わる前に、桃色の魔法砲撃が中身ごとテントを粉々に吹き飛ばした。

なのは「へぇ、不意打ちだったのに避けきったんだ」
 テントの外に吹き飛ばされた三人を見て、なのはが感心したように呟いた。
避けたのではなくたまたま外れたのだが、目を逸らせば砲撃が飛んできそうなのに、わざわざ相手に突っ込む余裕などあるはずがない。
ティア「まさか、戦闘指揮官補佐が直接敵陣の中枢に突っ込んでくるなんて…悪い冗談だわ。ル・・ゼロ、あなたに指揮権を委譲します。
    ミルフィーの紋章機で第二指令部へ移動して!」
ゼロ「・・・どうやら因縁の相手らしいな。いいだろう、ここは任せたぞ! C.C、ガウェインを第二司令部へ回せ!」
ミルフィー「ティアさん、ご無事で! ル・・ゼロさん、行きますよ!」

 司令官が二人も乗った紋章機が飛び去っていくのを、なのはが黙って通すはずがない。
身構えるティアナだったが、意外にもなのはは一瞥しただけで何もしなかった。
ティア「・・・見逃してもいいんですか? ここに来た目的は指令系統の分断でしょう?」
なのは「あっちはいつでも落とせるからね。それに、どちらが上か、もう一度教えてあげないといけない教え子もいるし・・・」
ティア「言いますね。でも、その余裕もこれまでです」
 空に二本の橋が架かかり、聞きなれたホイールの音が近づいて来る。
なのは「へぇ、そういうこと・・・」

 突然の轟音に大地が揺らぐ。舞い上がる土煙の中から現われたのは、鋼の体を持つ二人の姉妹だった。
なのはにとっては厄介な、ティアナにとっては頼もしい二人の相棒が天空から舞い降りたのだ。
スバル「ごめん、ティア。少し遅れちゃった。」
ギンガ「スバル! ティアナ指揮官でしょ。まったくもう」
 襲われたときに念話で位置と状況を知らせておいたのだ。実力もあり、かって知ったる三人だからこそコンビネーションも容易に組める。
これがティアナの考えた、なのはに勝てる可能性のある唯一の組み合わせだった。
ティア「さあ、このメンバーなら引けを取らないわ。今日こそあなたに勝って、積年の恨みを晴らさせてもらうわよ!」

なのは「ふふふっ、そのくだらない幻想ごと、打ち砕いてあげるなの」
『二代目冥王』と言われた元少女は冷たい微笑を浮かべ、三人に杖の切っ先を向けた。

シン「・・・・・・」
マユ「どうしたの?」
シン「やっぱり俺こっちに居ようかな・・・」
マユ「え? え? なんで?」
シン「・・・俺の体がこれ以上は限界だって呟くんだ」
マユ「・・・・・・お兄ちゃん、いろんな意味で大丈夫?」

  • 地上Nフィールド
シグナム「お前とは一度、正々堂々一対一で戦ってみたかった」
ゼスト 「私も同じだ。折角の初立会いがこんなことになったのは皮肉な話だが、お互い守るものの在る身、贅沢は言うまい」
シグナム「ふっ、そうだな。だが、今このときだけは全てを忘れて楽しむとしよう」
 射撃戦の様相を見せる戦場で二人の剣士は導かれるように出会い、剣を構える。
その顔は、遠足に行くのを楽しみにしている子供のようだ。
シグナム「しかし、意外だった。まさかお前がこの戦いに参加しているとは・・・」
ゼスト 「うむ、彼には俺のあとを継いでもらわねばならんからな」
ゼストの言葉に愉快そうに微笑んでいたシグナムの眉がピクリと反応した。
シグナム「あとを・・・継ぐ・・・?」
ゼスト 「彼ほどの材逸は今後十年は現われないだろう。うまく育てれば俺とレジアスのあとを継ぐにふさわしい人間になるはずだ」
シグナム「彼は機動六課の中心人物として活躍(?)している。今のままでも十分だと思うぞ」
ゼスト「お前達になど任せられるか! この戦いが終わったら、彼には我々と共に地上本部に来てもらう」
 機動六課も強大な戦闘集団とはいえ、一介の地方公務員(?)である。
基本的に上からの命令には逆らえないのだ。(機動六課が異常なだけです)
レジアス中将まで絡んでいるのなら、シンが地上本部に移動になったときに止められる人間はまずいないだろう。
ならば、主はやてのためにも、自分達のためにも、この男はこの場で仕留めなければ・・・!
そう考えたシグナムは、闘志を燃え上がらせレヴァンティンを持つ手に力を込めた。

シグナム「・・・それは無理な話だ。お前の夢など知ったことではないが、シンはこの戦いが終わったら、八神家に来るのだからな」
ゼスト「ほう、いつも通り強引に拉致してか? 誰かに脅されない限り、彼ならきっと殺伐とした八神家より、我々と来ることを望むはずだ」
 シグナムから発せられる殺気を感じたゼストも槍状のデバイスを構えなおした。
先程までの、ゆったりした空気は何とやら・・・。あっという間に殺気渦巻く戦場に戻ってしまった。
比較的まともな人間でさえ暴走させるとは、この場所には得体の知れないウィルスでもいるのだろうか。それとも、このスレのリリカルなのはの世界には、まともな人間などいないのだろうか。筆者はどんなことがあろうと前者を全力で支持したい。
シグナム「いい加減にしろ!シンは主はやてと我らヴォルケンリッターの所に婿養子に来るんだ。既に私達はその手はずを整えている!」
ゼスト「黙れ! 私がいなくなったあと、ルーテシアとアギトとアルビノを任せられる男は彼以外にはおらん! 
    俺が生きてきた証を・・・私の志を継げる男は彼しかいないのだ!」

 シグナムが魔力カートリッジをリロードし、ゼストは自身のデバイスにフルドライブモードを命じた。
恐らく、次に交わす言葉を最後に、凄まじい戦いが始まる。
どの様な戦いになるかはわからないが、シリアスからは程遠いことだけは確かだ。
シグナム「シンは主はやてと我ら守護騎士の婿だぁー!!!」
ゼスト「ちがぁう! ルールー達の婿だぁー!!!」
 騎士と戦士、それぞれの意地が弾かれ、打ち込み、何度もぶつかり合った。

シン「俺はやっぱり馬鹿だ」
マユ「あ~、その、なんというか・・・」
シン「・・・?」
マユ「馬鹿でよかったと思うよ。むしろ鈍感じゃなかったら、とんでもないことになってた気がするし・・・」
シン(・・・・・・なんでだろ、だんだんそんな気がしてきた)
デス子(マスター、哀れです)

  • 同時刻 聖王協会

 はやての妄想が皆に感染している頃、聖王教会の騎士であり時空管理局理事官であるカリム・グラシアは、聖王教会に保存してある沢山の書物を調べていた。
シャッハ「騎士カリム! ああ、ここにいらしたのですか、騎士カリム。返事がなかったので何事かと思いましたよ」
カリム「ごめんなさい、シャッハ。少し調べ物をしていたの。ねえ、シャッハははやての部下のシン君のこと覚えてる? ほら、あの宝物庫を壊
    した・・・」
シャッハ「宝物庫?・・・・ああ、あの時の! 確か騎士はやてのお気に入りの子でしたね」
 もう何ヶ月前になるだろうか。まだ、ガジェットドローンが頻繁に出現していた頃のことだ。
はやてと今後の起動六課について話し合っている間に、どこから現われたのか十体近いガジェットドローンが聖王教会めがけて襲ってきた事件があった。完全な奇襲だったために民間人の避難が遅れ、あわや大惨事だったのだが、たまたまはやての護衛についていたシンのデスティニーが大暴れしたおかげで、襲い来るガジェットドローンから無事死傷者を出さずに、民間人を守ることができた。

デスティニーも無事だったのだが、戦闘中にロストロギアを保管してある宝物庫へ衝突。
80トンもの重量を受けて、頑丈だったはずの宝物庫は見るも無残に崩れ落ちていった。
このときばかりは、普段から冷静なクロノ提督も騎士カリムも青ざめた顔をしていたらしい。
もしも、一つでもロストロギアが損傷していたら始末書ではすまなくなっていただろう。

 珍しい光景を思い出し苦笑いしたのはシャッハ・ヌエラ。
聖王教会の修道女で、はやての友人の一人だ。
シャッハ「あの時、彼がいなければどうなっていたことか。思い返してもぞっとします」
どの道、違う意味でぞっとしたにはしたのだが・・・。
カリム「それでね。誰にもいってなかったけど、宝物庫にあったロストロギアがひとつなくなっていたのよ。
    使い方もわからなかったし、危険性も低かったから気にしなかったのだけれど・・・」
シャッハ「それは大問題だと思うんですけど」
 そうか、この人の素はこんな性格だったと、とシャッハはだんだん痛みが増してくる頭を抱えた。
カリム「調べてみたら意外なことがわかったの!ほら、この文献を見て」

  • ロストロギア『セイオウノツルギ』に関する報告書
本来は、強力であるものの製造に金のかかるユニゾンデバイスを量産するために、古代ベルカ領内で極秘に開発された魔道兵器。
どんな質量兵器でも手軽にユニゾンデバイス化し(強さは融合した質量兵器に依存)、
なおかつ使い手の力を最大限に引き出すことができるよう設計されている。
この魔道兵器を用いれば、強力なベルカの騎士を大量に増員できる予定だったのだが、
融合事故が多発に加え、燃費がとても悪く計画は頓挫。現在確認されているのは完成品が聖王教会に二つだけ(あとは所在不明)残っている。

カリム「・・・ね、興味がわいてきたでしょう?」
シャッハ「これって・・・デス子という名前のユニゾンデバイスが現れたのも確か・・・」
カリム「そう、あの事件すぐ後・・・。おそらくこれが原因ね。今更返してとは言えないし、時空管理局に譲渡したと思えば気にもならないけど、
    一応詳細は話しておこうと思って・・・」
シャッハ「すぐに連絡を取ってきます! 大人しく待っていてください」
とんでもないことになったと青天の霹靂を地でいく事態に慌てるシャッハ。
このことが上層部にばれれば左遷では済まなくなるだろう。
カリム「みんな今ごろ、何してるのかな」

まだこのときは誰一人気付いていなかった。
使い手の力を最大限に引き出す『セイオウノツルギ』を、『あの力』を持ったシンが使うことがどれほど危険であるか。
それは皮肉にも、カリム自身の予言に大きく関わっていくのだが、それはまだ先の話である。





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最終更新:2008年07月04日 00:58
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