第五話 種死はつらいよ
今日は楽しい夏祭り。露店が賑い人が沢山集まっている。
我等が主人公シン・アスカは一緒に来たヨウランとヴィーノとはぐれてブラリブラリと一人旅。
前後左右を見回してみても二人の姿や形は見えはしない。
「ちょいとそこの少年」
シンは誰かに呼び止められて、足を止めてゆっくりと振り向く。
見れば露店のおじさんが手招きをして呼んでいる。
「せっかくの祭りになぁにシケた顔をしてるんだい。
せっかくだからこちらの品を見ていきなさいよ。
このバックは高級デパートで買ったなら、坊ちゃんの小遣いじゃとても買えない品ですよ。
でも今日だけは出血大サービスだ。
先の戦争で赤字に苦しむオーブの老舗が泣くに泣いて手放したのがこの商品。
今なら坊ちゃんの小遣いで買える。
これを可愛いあの子にプレゼントして、あまったお釣で映画にも連れてってあげてご覧なさい。
甘いキッスの一つも貰える事請け合いだ」
流れる様に流暢な啖呵にシンはクスリと笑いがま口財布の開き、バックを買う。
なんだかんだ言っていつも面倒を見てくれるルナマリアにプレゼントするのも悪くない。
バックを持って鼻歌混じりで旅を続けると、黒山の人だかりの店が一つ。
割って中に入って見ると、バッチタイミングでルナマリアがいた。
しかし今日のルナマリアの格好はどうだろう。
紺地に大輪の花火の柄の浴衣でいつもよりは二割増しで美人に見える。
「シン、お金貸して」
見惚れているシンをルナマリアの言葉が現実に引き戻す。
話を聞くと、射的をやっていたらお金が無くなってしまったらしい。
浴衣姿でしなだれかかられ頼まれると、そこはやっぱり思春期の男子。
柔らかい二つの果実が腕に当たり、色っぽいうなじにちらりと覗く太股を見れば、自然と財布の紐も緩くなる。
しかも浴衣だからか下着の線も見えやしない。
顔を赤らめながら財布を渡すと彼女がニッコリ微笑みかえす。
一回、二回。ルナマリアのおねだりは何度も続いてとうとうシンは破産した。
本日の女難:キャッシングローンリボ払い
最終更新:2008年07月15日 16:48