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アティ「はい、じゃあ今日の授業はここまでです」
シン「あー終わった終わった。レイ、帰りゲーセン寄ってこうぜ。女難戦士SHIN 穏健派VS強硬派のロケテやってるし」
レイ「……まあ、いいが。俺達二人で行っても回せないだろう。あと何人か連れて行くことを推奨する」
シン「んー……泉先輩はもう行っちゃってるだろうし、遠野とかかなぁ――」
アビー『一年三組のシン・アスカ君。至急生徒会室に来て下さい』
レイ「……お呼びだ、シン」
シン「あれ? 何かやったっけな……とりあえず行ってくるから、その間に誰か集めといてくれよ」
レイ「分かった。が、長くかかるようなら先に行っているぞ」
シン「オッケ。んじゃ行ってくる」
シン「ちーっす」
キラ「やあ、シン。いいタイミングだね。丁度僕もエロゲ作りが一段落したところさ」
シン「キラさん、確か去年の冬コミに出してましたよね……やたら人気あったみたいですけど」
キラ「ああ、〝女難大戦3~学園は燃えているか~〟かい? うん、売上好調で第三版が出たところさ」
アビー「……会長、盛り上がっているところ悪いのですが……」
キラ「ああ、そうそう。今日はシンに話があるんだった」
シン「話? 改まって何スか?」
キラ「うん。実は君、そろそろ退学になるよ」
シン「…………はい?」
キラ「いや、だから退学」
……………………………………
シン「はぁっ!? 何で!?」
キラ「アビー、例のデータ」
アビー「はい、会長」
キラ「まあ、百聞は一見にしかず。このデータを見てみるといいさ」
シン「……〝中華飯店・痔悪化:トイレ一式、カウンター、レンゲ七十三個etc.〟〝喫茶・砂漠の虎:コーヒーカップ五十三個、窓ガラス五枚
etc.〟……これは、ひょっとして……」
キラ「そ。今まで君に関わって被害を受けた人達からの請求書。困るんだよね、こういうものを学校側に出されても」
シン「じょ、冗談じゃない! これはあくまで八神先輩やらアティ先生やら
水銀燈やら委員長(朝倉)やら……とにかく、俺が壊したわけ
じゃないでしょう!?」
キラ「でも、原因は君だよね?」
シン「そ、そりゃあそうですけど、それとこれとは……」
キラ「君 だ よ ね ?」
シン「………………はい」
キラ「まあ、僕も鬼じゃない。わざわざ教員室のコンピューターをハッキングしてこのデータを入手したことには意味があるのさ」
シン「意味、ですか」
キラ「そう。実際のところ学校側としては君を退学処分にしてもメリットは何もない。この莫大な請求書をそれで片づけられる訳ないからね」
シン「はあ」
キラ「そこでだ、君が退学にならない方法がある」
シン「! く、kwsk!」
キラ「何、単純な話だよ。君がこの請求代金を全部支払ってくれればいい」
シン「無茶を言うな、あんたって人はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
シン「……と、いう訳なんだ」
レイ「……同情すべきかどうなのか、微妙に迷う事態だな」
志貴「まあ、大変だってことは良く分かったけど……」
ルルーシュ「……それで、これがその額か?……ふん、店だけでなく近隣住宅からの請求も酷いな。中には便乗して
『エクシアに俺のイナクト壊された。弁償しろ』などというものもある」
イスラ「何ともスペシャルで二千回で模擬戦な匂いのする請求だね」
シン「うう、どーしよう……俺、この歳で借金塗れになるのか……」
スザク「シンって、今はトダカ先生のところにいるんだっけ?」
シン「まーね……妹と一緒に。けど正直、これ以上先生には迷惑かけられないし……」
レイ「……とにかく、地道に稼いでいては追いつかん。短期間で大量の金を用意する必要がある」
シン「それができりゃ苦労はしないよ……何か案あるのか?」
レイ「ホストだ。お前にぴったりだろう?」
ルルーシュ「てっとり早さなら強盗だな。狙うは博物館行きのダイヤだ」
イスラ「無色の派閥が内臓を高く買い取ってるけど」
シン「アホかっ!」
スザク「そうだ! そんな間違ったやり方で得たお金に意味はないよ!」
志貴「いや、お金に意味はあると思うけどな……」
レイ「……正味な話、地道に稼いでいては決して追いつかないぞ?」
シン「分かってるよ……とにかく、今日からバイト探そう……悪い、レイ。ゲーセンはまた今度……」
レイ「ああ。分かった」
レイ「……さて。このまま見捨てるのも後味が悪い」
ルルーシュ「奴にはナナリーが世話になってもいるしな……」
イスラ「まあ、姉さんの矛先を逸らす対象がいなくなっても困るし」
志貴「琥珀さんに頼んで、マジカルアンバーで働かせてもらおうかな……」
スザク「そうだ! やっぱりお金は地道に稼がなきゃ!」
――そうして、男達の戦いが始まった――
~レストラン~
イスラ「いらっしゃいませ、三名様ですか? おタバコはお吸いになられます? ではこちらの喫煙席へ……」
~執事喫茶~
レイ「ようこそおいで下さいました、お嬢様。ではごゆるりとお楽しみ下さいませ……」
~貴族の屋敷~
貴族「では、一手三十秒だ」
ルルーシュ「十分」
~工事現場~
親方「おう、兄ちゃんよく働くねぇ! ウチでずっと働かねぇか?」
スザク「いえ、それはちょっと……」
~カラオケボックス・マジカルアンバー~
志貴「はい? OOのOPアニメーションが入っていない? 申し訳ありませんがお客様、こちらはまだ放映されたばかりでして……」
――そして時は流れ――
レイ「大分やつれたな、シン」
シン「ああ……バイト三つ掛け持ちしてるからな……」
レイ「そうか。ところでこれは俺達からのプレゼントだ」
シン「へ? これ……預金通帳か?」
レイ「開けてみろ」
シン「……うおっ!? 何だこの大金!?」
レイ「俺達が稼いだ。請求額全てを賄うことはできないが、足しにはなるだろう」
シン「……けど、こんな大金受け取れないよ。いくら何でも……」
レイ「俺達が勝手にやったことだ。それに、どうしても気にするというなら貸しにしておいてくれ。他の連中もそう思っている」
シン「レイ……! 俺は今、モーレツに感動している……!」
レイ「気にするな。俺達は気にしていない」
シン「ありがとう、レイ! この恩はいつか返す……っと、そろそろバイトの時間だ。バルトフェルドさんの所に行かなきゃ」
レイ「ああ……頑張れよ、シン」
虎「いやぁ、よく働くねぇシン君。僕以外にディアッカ君の店でも働いてるんだろう?」
シン「はい、あとメイメイさんのところに……まあ、キラさんの言うことにも一理ありますし。頑張って働きますよ」
虎「いや、感心関心。これは少し、請求額を減らさないといけないねぇ」
シン「え? でも……」
虎「構わんさ。そうやって働く君を見ているとこう、僕も若い頃を思い出すしね」
アイシャ「アンディ、アツクナラナイデ(売上的に)マケルワー」
虎「はっはっは……おっと、お客さんだ。シン君、出てくれたまえ」
シン「はい! いらっしゃいませ――って、げぇっ! 八神先輩!」
はやて「シン! 久し振りやな、最近忙しそうだったから寂しかったで!」
シン「は、ははは……そ、それではこちらに……ご注文は?」
はやて「シン・アスカ(16)で」
シン「ンなメニューは置いてませんよ! あんたって人は!」
はやて「おやぁ? シン、私は客やで? いいのかなぁ、お客にそんな態度取っても? お客様は神様やで?」
シン「うっ、ぐっ……!」
虎「シン君、真面目だねぇ……」
アイシャ「アツクナラナイデ(性的に)マケルワー」
はやて「さぁ、シン! 私としっぽりがっつり過ごそうやないか! ふふふ……お金は弾むでー?」
シン「うぐぐぐぐ…………!」
アティ「そこまでです! 不純異性交遊の現場、しっかり押さえましたからね!」
アズリア「うむ! 風紀委員会OBとして、不純異性交遊は認められん! まったくイザーク委員長などは何をしているんだ!」
虎「お、先生方。いらっしゃい」
はやて「先生、これは不純とちゃう! 純愛や!」
アティ「いえ、これはどう見ても不純です!」
アズリア「その通りだ! アティ、初めて意見が合ったな!」
シン「あの……とりあえず、俺の意見を……」
虎「おや、またお客だ」
朝倉「あら、シン君。中々面白そうな状況ね」
シン「分かってて来ただろ、あんた!」
アイシャ「アツクナラナイデ(口論的に)マケルワー」
はやて「ええい、こうなれば容赦せんで! シンを私のダーリンと認めさせたる!」
アティ「私は生徒を守ります! シン君と海辺でニャンニャンするのは私です!」
アズリア「この剣に誓って、不純異性交遊は認めん! シンは私の弟だ!」
朝倉「あら、私だって彼と一緒にいたいわ。永遠にね?」
シン「だから何ですぐ実力行使に出るんだあんたらはアッー!」
虎「やはり死んだ方がマシなのかねぇ……彼は」
アイシャ「アツクナラナイデ(色んな意味で)マケルワー」
――翌日――
キラ「シン。せっかく稼いでくれたところ悪いんだけど、また請求額が増えたよ」
シン「……キラさん……もう死にたいです……」
キラ「やめてよね。君に死なれると悲しみのあまり彼女たちが暴れるだろうから困るんだよね、正直」
最終更新:2008年08月01日 14:04