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名無しさんの学園小ネタ-06

「お兄ちゃんのラッキースケベ」
「どこで覚えたそんな言葉!?」

ヨウランさんから、と可愛らしく言うマユにシンは密かに誓った。
「やろう、ぶっころしてやる!」と。

シンとマユの二人は下駄箱を抜け、廊下を歩いている。 どうせ遅刻だから開き直ってのんびり行こう、という考えである。
スバルとティアナの二人はナタルに案内され、高校舎の職員室へと先に行っている。

「何色だったの?」
「……言えるかよ」

やっぱり見たんだ、と愉快そうに笑うマユ。 自分の失言に気付き、シンは顔をしかめる。

「……そもそも、不可抗力だ」
「あれ、お兄ちゃんが悪いんじゃないの?」

何故か喧嘩に発展し、最後には漫才になっていたあの責任の奪い合いを指摘され、さらに顔を歪めるシン。

「あれはぶつかった事に対してで……」
「あーあ、あんな所で時間潰してなかったら遅刻しなかったのになぁ」
「ぐ……」

妙に突っかかってくるマユに、シンはさらに眉をひそめる。マユだけに。

「そ、そもそも、マユが駄々こねたから……」
「あーあ、皆勤狙ってたのになぁ」

「…………」
「…………」

「……言いふらしてやる」
「クレープでどうだ?」
「わーい☆」

財布 の 軽くなる!(予定)
シン は 頭が痛くなった!
「じゃ、またお昼にね」
「はいはい……」

元気に自分の校舎へと走るマユを見送りながら、シンは深くため息を吐いた。
財布の中身を憂いて。

「……行くか」

肩を落としてトボトボ歩き出すその背中は煤けていた。

と言うわけで教室の前。
他の教室は静かなのにがやがやと騒がしい自分の教室の様子にシンは疑問を抱いた。
今はHRの筈だ、と。
ならば聞こえてくるのは担任であるアティの声だけの筈である。

「(騒いで先生を困らせるようなヤツは……多分、いないし……)」

わざと困らせて涙目になった先生に悶えるクラスメートを思い出しながら、シンは考えるのをやめた。
中に入ればどうなっているのかわかる、という結論を出したからだ。
そうと決まれば話は早い、と言わんばかりにシンは教室の扉を開ける。
並行世界ではシンを屠ろうと団結していた男集がいたりもしたが、ここの世界は基本平和なのでそんなことはない。

HR中の筈の教室は騒がしく、生徒達は思い思いに歩き回り、談笑している。
扉を開けたシンに対し視線が集中したものの、各々の挨拶と共にすぐに散っていった。
結局どうしてこんなに騒がしいのか、という疑問を抱くシンだが、教卓のほうへ視線を移すことですぐに解決した。
そこにいる筈のアティがいないのである。
先生という監視者のいない教室など、大抵はただの無法地帯だ。(騒音的な意味で)

自分の席へ到着したシンを待っていたのは、親友で幼馴染達のレイ・ザ・バレル、ヴィーノ・デュプレ、ルルーシュ・ランペルージの三人だった。

「遅かったな、シン」

ヨウラン「おい、聞いたかシン! ウチのクラスに教育実習生が来るらしいぞ!」
シン「へー。で?」
ヨウラン「何だよ反応薄いなオイ!」
シン「いや、俺としちゃ何でお前がそんなにハイテンションなのかが分からないんだけどな……他の男子も何かそわそわしてるし……」
ヨウラン「ハイテンションにもなるぜ! どんないい女なのか今からwktkなんだぜ!」
シン(こいつらの頭の中には『男かもしんない』って選択肢がないのか……?)
アティ「はーい、皆さん席についてください。ホームルームを始めまーす」
ヨウラン「おっと、先生が来たか……そんじゃな、シン! 今度は抜け駆けなしだぞ!」
シン「なんだよ抜け駆けって……大体『今度は』ってのは何なんだ……」

アティ「えー、今日は教育実習生がクラスに来ます。しばらくは私の代わりに授業を担当してもらいますから、
     皆さんちゃんと挨拶してくださいね?」
シン(……男子のそわそわ度が増してるな……けどルルとかは寝てるし、レイやイスラは興味なしって感じだし……
    刹那は……何考えてるか分からない……)
アティ「実は彼女、私の同期なんですけど……それじゃ、入ってきてください」
???「はい」
シン「ん?……あれって、カスールさん家の……」
ラクウェル「本日から教育実習生としてお世話になるラクウェル・カスールです。皆さん、宜しくお願いします」
男子(ヨウラン含む)「キタ――――――――! おっぱい! おっぱい! おっp(ry」
シン(おっぱいコールなんかすんなドアホ共ォォォォォォォォッ! しかもヨウランの『ほれ見ろ』とでもいわんばかりの目がムカつく!
    非常に!)
ラクウェル「あらあら。皆さん、すごい元気ね?」
アティ「…………すみません。何か、こんなクラスで…………」
ラクウェル「いえ、気にしていませんよ」
シン(すげェ! 大物の予感……!)

ヨウラン「ほれ見ろシン! 俺の言った通りのおっぱいだったろ!」
シン「お前、一言もおっぱいなんて言ってないだろ……」
レイ「しかし、只者ではなさそうだったな」
シン「ほら、カスールさん家の。お前、知らない?」
イスラ「……それってひょっとして、カスール武具店のことかい?」
シン「うん、そう。シャノン先輩が剣道部のOBとして時々来るし、スザクなんか詳しいんじゃないか?」
スザク「ああ、シャノン先輩の双子のお姉さんでしょ? 知ってるよ」
ヨウラン「な、何ィ!? お前、既にラクウェル先生とのファーストコンタクトを経ていたのか!?」
シン「ファーストコンタクトってお前……まるで人を宇宙人か何かのよーに……」
ヨウラン「人生って不公平だ! ちくしょォォォォォォォォォッ!」
シン「ヨウラン!?……行っちまった……」
ルル「……zzz……」

~二日後・廊下~
シン「何だかんだ言って、ラクウェル先生も授業上手いよなぁ……アティ先生も上手かったけど。
    そういやあの二人って同期なんだっけ。どんな学生生活だったんだろ……」
???「知りたいか?」
シン「うォォ!? ってアズリア先生……驚かさないで下さいよ」
アズリア「別に気配を消していた訳ではないだろ、このくらいで驚くようでは鍛練が足りないぞ?」
シン「いえ、その……考え事をしていましたので……」
アズリア「あいつらの学園生活について、か?」
シン「はい……あ、そっか。アズリア先生も二人と同期なんですよね?」

アズリア「……ああ。人生の歯車が狂った時期だったような気もする……」
シン「そ、そこまで……? いえ、まあ普段のアティ先生を見ていれば何となく分かる気もしますけど……」
アズリア「だが、ラクウェルはある意味アティ以上に凶悪な相手だぞ」
シン「は?」
アズリア「まあ、理由の一つとしてはあいつの酒癖が……いや、この話は別として……」
シン(……ちょっと興味あるけど、明らかに触れられたくないオーラが漂っているのでやめておこう……)
アズリア「問題はだ……お前、ラクウェルを見ていてどう思う? 率直に、だ」
シン「どう……と言われても。まあ、何か不思議な人ですよね。こう、見ているだけで幸せオーラが感染するよーな……」
アズリア「……感染、か。言い得て妙かもしれんな」
シン「は?」
アズリア「……少し昔の話をするか。あれはまだ、私達が学生時代の話だ」
シン「それじゃ結構昔……って痛ッ!? 何で蹴るんですかッ!?」
アズリア「黙れ。……詳しくは省くが、あれはアティとラクウェルが何度目かの問題を起こした時だ。
      何故か連帯責任という事で私も呼び出され、三人揃って指導室に呼び出された」
シン「…………それで?」
アズリア「三分だ」
シン「は?」
アズリア「たった三分で十二人の堅物教師が骨抜きにされた。同期の中ではあまりにも有名な事件だ……」
シン「…………何となく凄いのは分かりましたけど、それが?」
アズリア「お前も鈍い奴だな。今、お前の教室にはその危険なコンビが常駐しているんだぞ?
      恐らく、クラス全員が骨抜きにされるのに三日とかかるまい……」
シン(……そもそも骨あんのか、あのクラス?)
アズリア「とにかく、気を付けることだ。特にお前はな」
シン「どういう意味ですか?」
アズリア「そういう意味だ」
シン(信用ないなぁ……)

アティ「あらー、つかささんどうしたんですか?」(ぽや~ん)
ラクウェル「わからないところがあったんですか?」(ぽや~ん)
つかさ「えへへ、おもちうにょーん」(ぽやぽや~ん)

シン「なんか、色々どうでもいいって気になってくるな」
ルルーシュ「もうゼロなんて変態仮面業やめようかな」
イスラ「健康に生きよう」
ヨウラン「なぁ、別に彼女いなくてもよくね」
ヴィーノ「男同士の友情ってよくね?」

~三日後・教室~
シン「大体アズリア先生も心配症なんだよなー。元々骨なんてあってないようなクラスなんだから、今更抜かれたところで……」
ヨウラン「おーっす、シン」
シン「ああ、ヨウラン。昨日は急にどっか行っちまったけど……」
ヨウラン「いやぁ、あれから色々考えたんだけどさー。やっぱ俺、彼女なんてどーでも良くなっちゃってさー」
シン「…………何だって?」
ヨウラン「ヴィーノとかもさー、もうどーでも良いって」
シン「そ……そんな……何よりも彼女に飢えていたお前らが……? はッ! ルルッ!?」
ルル「正直……もう父親とか母親とかどうでも良くなってきた……」
シン「こ……これはッ! まさかッ!」
イスラ「病弱なんでいつ死んでもいいや。そう思っていた時期が僕にもありました」
シン「こ……これがアズリア先生の言っていた……なんて威力だ、たった三日で四十人のクラスメイトを骨抜きにしたッ!」
レイ「シン……」

シン「れ、レイ! お前は、お前は大丈夫だよな!?」
レイ「……お前も疲れたろ。もういいじゃないか、ラッキースケベでも」
シン「れ、レイッ!? まさかお前までッ!?」
ラクウェル「はーい、それじゃあ皆、ホームルームを始めまーす」
シン「ら、ラクウェル先生にアティ先生……まずいッ! このままではッ!」
レイ「さあ……シン、楽になるんだ。お前も……」
シン「ヌウウ! なめんじゃあねえ! おれの精神テンションは今! 本編で言うアーモリーワン時代に戻っているッ!
    ガンダム三機が強奪されたあの当時にだッ! 熱血! 主役! その俺が抵抗するぜッ!」

~三分後~
シン「正直……もう八神先輩でもいい気がしてきた……」
はやて「その言葉を待ってたで、シン!」

すぐに正気に戻ったシンははやてに説明するのに苦労し、はやてははやてで授業に乱入してきたことでこってり怒られたとか何とか。





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最終更新:2008年08月01日 14:56
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