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「人生、何が起こるか分からない」と言うが、全くもってその通りだと言う事をツクヅク思い知らされた。
詳しい話は数週間前に遡る…
俺とレイは議長の護衛として、突如、繋がった異世界の代表の人間達との会談に行く事となる。
本来なら代表としては、あのアスハとピンクが行く事になっていたのだが、急遽、議長が赴く事となってしまった。
この時は、まさか、あのような事が待ち構えているとは予想も出来なかった。
「異世界と言っても見た感じはみんな俺達とあんまり変わらないな。」
「そうだな……見た目は違っても血が流れている事に変わりはない……」
血が通っているなら同じ人間か……
そうだよな、因みにその時、議長は俺達の視線の先で他の異世界の代表と思われる男達と話している。
見た目は心穏やかに話しているが、中では恐らく腹の探りあいでも、やっているのだろう…詳しい事は素人の俺には分からないが
相手は、2人いて、1人は明らかに鍛えてありそうな強靭な肉体をした男
そして、もう1人はそれとは対照的に飄々とした印象を持つ優男のような男である。
その2人の共通点を強いて言うなら、俺達よりも「耳が長い」としか言いようがなかった。
また、俺は会談を包む雰囲気に違和感を覚えていた。
「なんか、会談と言うよりもパーティって感じだな…」
「気にするな、俺は気にしていない。」
いつもと変わらないか、レイは……それにしても……
「なぁ、レイ。」
「今度は何だ?」
「代表に護衛がついているのって俺達だけじゃないのか?」
周りを見て、他の異世界の代表を見ても、護衛は付いておらず、護衛についているのは俺達だけであった。
そんなに警戒するよう必要もないと思った。
「シン、議長はこれからCEに失ってはならない人物だ、それを心に刻め。」
「…ごめん。」
「分かればそれでいい。」
そして、俺が視線を戻すと、ある1人の女性と目が合う。
女性の格好は、容姿は茶髪のショートカットに、綺麗なドレスを着ていて、思わず見惚れてしまう所であった。
美人かどうかと言われれば、(多分)美人の部類に入るだろう……年齢も恐らく自分達よりも幾つか上だと思う。
その女性は俺の姿を見るとまっすぐこちらに歩いて来て、レイもそれに気づく。
「シン、知り合いか?」
「いや、普通、異世界に知り合いなんて居るわけないだろ?」
「だが、確実にお前の方に来ているが?」
「多分、人違いだと思うけど……」
そして、女性が俺の前で突然、停止する。
俺とレイはお互いを見て、もう1度その女性を見る。
「あの…俺に何か?」
何か返答が帰ってくるかと思い、期待した第一声が……
「私と結婚してくれへん?」
「「……は?」」
今、なんと言ったこの人は…結婚してくれ……って、結婚?!
俺とレイは思わず声を揃えて、馬鹿らしい声を上げる。 その女性はお構いなしに続ける。
「ハネムーンはどこがええ?ちゃんと答えるで?」
寧ろ俺は、それ所ではなかった。
見ず知らずの女性にいきなり、プロポーズを受けたのだ……って今度はハネムーン?!何か、話が飛んでいないか?
落ち着いていられる筈がない…いや、落ち着ける筈がない!!
「3度の飯より君が食べたいんや!!」
「なっ…」
俺が呆然としている事をいいことにその女性は次々に爆弾発言を連発し出した。
こんな経験は無かったため、対応に困り、レイに助けを求めようと、隣を見ると……
「…………」
駄目だ、レイもレイで完全に硬直し、石化状態になってしまっている。 とりあえず、俺は女性の方を向く。
「あ……あの……」
「名前は?」
「はい?」
「名前を教えてくれへんか?」
先ほどの電波みたいな発言とは異なって名前を聞かれた。 そうだよな。告白だなんて、ただの幻聴だよな…
心からそう祈りたかったが、現実はそう甘くはなく、それから間もなく俺の願いは脆くにも崩れ去って行った。
「私は八神はやてや。」
「えっと……俺はシン、シン・アスカです。」
「シンか、かわええな…」
「なっ…かっ……」
可愛い?さっきから聞いていれば、何なんだ?この人は……ヤバイ……俺の中にある何かがヤバイと告げている。
「非常に危険な部類の人間だ」……そう直感した。
「あ…あの……や、八神さん?」
「はやてでええよ?」
と八神はやては笑顔で俺に微笑み、俺に触れようと手を伸ばして行った。
「これからは、八神シンt」
ガスッ!!!
と何かで殴られたような鈍い音を立てて、八神はやては倒れて行った。
な、何だ?!何が起きたんだ?
「全く、はやてちゃん、世話をやかさないでよ。」
「あ、君、大丈夫?」
すると金髪のロングヘアの女性と同じくらいの長さをした茶色っぽい髪を女性が現れる。
外見上の年齢は今、倒れた八神はやてと同じ位であろう。
「ごめんね?はやてちゃん、ちょっと疲れていて、疲れているとすぐに暴走しちゃう癖があって……(全く油断も隙も無いんだから。)」
「後でちゃんと言って置くから……(抜け駆けはさせないよ。)」
「あ、いえ…大丈夫です、お大事にと伝えて置いてください。」
するとその2人の女性は八神はやてを連れて立ち去って行った。 あ、名前を聞くの忘れたけど……まぁ、良いか。
それにしても、さっきの八神はやてが倒れた時のあの変な音は何だ?
さっきの小声で言っていた「油断も隙も無い」や「抜け駆けはさせない」とは一体どう言う意味なのだろうか……?
俺はその人達を見送って行った。
「でも、何だったんだ?あの人は……」
「危険な人」……それが俺の八神はやてに対する第一印象だ。
「変な集団の集まり」……そして、俺の機動第六課に対して持った第一印象だった。
最終更新:2008年08月01日 15:57