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東方ネタ 簿記入門氏-04

春を告げる妖精、リリー・ホワイトがそこかしこを飛び回り幻想郷にも春が訪れた。
すっかり暖かくなってきなぁ、と庭の手入れをしていたシンが中庭の方に目をやると見慣れない人妖
が一匹。黒い羽根にミニスカート、首からカメラを下げたいつぞやのゴッシプ好きの新聞天狗の射命丸
文だ。そのとなりには咲夜をはじめ、美鈴、、レミリア、フラン、パチュリー、小悪魔と紅魔館のフル
メンバーが並んでいた。

「皆さんお揃いで何してんですか?」
「あぁ、シン。いいところにきたわね、ちょっと今貴方の話をしていたのよ」
「はぁ、俺の・・・ですか」
「そうなんですよ!ちょっとお話いいですか?」

シンの質問に咲夜が答え、射命丸が畳みかける。それにしてもこの天狗、やたらハイテンションである。

「仕事はとりあえず終わりましたから・・・いいですけど」
「かまわないわ」
「ありがとうございます、それじゃあ。シン、君はこの中で一体誰が好きなんですか?」
「へ?」
「でーすーかーら、この中で好きな人ですよ。ぶっちゃけていうと嫁にしたい人」
「え?あ?よ、嫁?」

一体何を言い出すのやらと思ったらどうやら紅魔館の色恋事情について聞いていたらしい。
紅魔館はシンを除きすべて女性で構成されている為(というか幻想郷における妖の大勢力は天狗達の住
まう妖怪の山以外は全員女性で占められている)、シンというイレギュラーはどうしても興味をひきざ
るをえない。ましてや現在思春期真っ只中の少年だ、こういった話は気になったのだろう。
まぁ、この天狗の事なのでトップ記事になりえる話に飛びついただけなのかもしれないが。

「って俺、そんな事考えた事も・・・」
「はっ、まさか本当に香霖堂さんのとこと・・・」
「いや、それはない」

以前に香霖堂店主、森近霖之助とアッーな関係にされかけた事があった。もちろん、それは事実ではないの
で速攻否定する。

「じゃあ、誰ですか?」
「あーもう、そんなのいませ・・・」
「あら?シン、私達じゃ何か不満でも?」

なんとかこの話題を終わらせようとするも、レミリアの一言でそれは却下される。よくみるとレミリア
の口元はにやりとし、嫌な笑みを浮かべている。

「(こ、こいつは・・・)」

この時、シンは自分から罠に飛び込んだのだと理解した。そう、なにも取材をやるのに主要人物が一同に
それも吸血鬼が苦手とする日光が照っている午後のひと時に外にいる必要もないのである。つまり、ここに
紅魔館フルメンバーを集めたのは外で庭を手入れしているシンの目を引き、誘い出す罠だったのである。

「ねぇ、どうなの?シン」

今度は咲夜がにやにや笑いを浮かべながらシンに話しかける、パチュリーも『面白くなってきた』という目
で見つめ、美鈴は純粋にわくわくし、小悪魔は哀れな視線を投げかける。フランはよく理解していない。

「まさか・・・」
「いないってゆう味気のない答えは出さないわよね」
「『みんな好きですから』なんていう白ける答えもアウトね」
「(こ、こいつら・・・)」

さぁっとこれに射命丸も加わりシンにプレッシャーを与える。

「(こ、これは・・・よく考えて答えなければ大変な事になる・・・!)」

すでに逃げ場はない、シンは覚悟を決めた。しかし、ここはよく考えなければいけない。
まず順当に考えれば、この世界に来ておろおろ(?)しているところを拾ってくれ職場まで与えてくれたレミ
リアであろう。が、よく考えていただきたい。500歳という年齢とカリスマを持ち合わせた紅い悪魔、しか
してその外見は幼女だ。選べば即ロリコン、ペドフィリアの称号を得る事になるだろう。彼女の妹であるフラ
ンも同様の理由で却下だ。

「何?お嬢様と妹様を交互に見つめて。は?まさかこれを機に取り込んで思春期特有の抑えきれない青い性を
 お嬢様達にぶちまけようと・・・」
「何をいってるんだぁぁぁ!っていうか咲夜さん、俺の事そういう風に見てたんすか!」
「シン君、しょうがないよ。思春期だもの」
「ち、中国さんまで!!」
「というか周りに相応に育ったお姉さん達がいるのに、そっちを選ぶと性的嗜好に問題があるわね」
「人の胸を散々揉みしだいておいて特になにかあるかと思ったらそうでもなかったのはそういう意味が!」
「散々とか言うな!一回だけだ!」

以前に紅魔館に突撃取材に訪れた際に射命丸にパルマをかました事があった。なお、その際はスペカによって
天高く舞ったというのは言うまでもないだろう。

「もしかして・・・、私達じゃなくてメイド達・・・?」
「え?だとしたらさらに不味いわね、何も知らない純粋無垢な妖精メイドを思春期特有の抑えきれない青い性
 の衝動で自分色にそめあげ・・・」
「あーもういいかげん思春期特有の抑え切れない青い性の衝動から離れろ!あと、俺にロリコン趣味はない!」
「ということは私やフランではないのね・・・、シン。今月は覚悟しておきなさい」
「あああ、給料明細にマイナスがぁぁぁぁ」

あーいえばこーなる、八方塞がりである。

「という事は残るは私、咲夜、中国、小悪魔になるわね」
「パチュリー様と仮定すると・・・うん、病弱っ娘属性ね。これに弱い男性は多いと聞くわ」
「とすると・・・はっ、弱っている私に思春期特有の抑え切れない青い性の衝動を押し付けてあーんな事やこん
 な事を!!」
「もうそれはいいだろ!つーか、んな事考えた事もなければそもそもその前に色々されるのこっちだろ!実験とか
 実験とか実験とかで!」
「貴方も言うようになったわねぇ」
「やっぱり、咲夜さんじゃないですか?唯一の人間ですし、年も近いし」
「はっ」
「うわ、鼻で笑われたよ。まぁ確かに前の職場の上官と比べると何倍も尊敬してるけど、そういった事は・・・」
「やはり中国さんじゃないでしょうか?やはり男性の方は胸が大きい方が・・・」
「い、いやー。中国さんはどっちかっていうと面倒見のいい姉さん?的な感じでそういった感情は・・・」
「でしょうねぇ、中国と話してる時のシンって犬の目してるもの」
「い、犬の目って・・・」
「となると、残るのは・・・」
「「「「「小悪魔」」」」」
「へ?」


消去法で消していき、たどりついた結論に一斉に視線が集まる。当の小悪魔はきょとんとしていた。

「え?はぁ?あ、あの、シンさん」
「い、いや、小悪魔さんは違うかなぁ。いやぁ、良くはしてくれてるので嫌いではないですけど・・・」
「「「「「結局いないんじゃん!!」」」」」

フランと小悪魔、中国を以外の少女達が声を同じくして高らかに叫んだ。

「シン君、きちんと考えて下さいよ!記事にならないじゃないですか!」
「もう勘弁してくださいよぉ、こっちは咲夜さんのナイフやら弾幕ごっこ(しかも一方的な)やらでそんな
 事考える暇もないんですよぉ」

とうとう、シンに泣きが入った。確かにこの職場、仕事で手を抜くと咲夜のナイフが飛び、パルマをうっかり
しようものなら弾幕ごっこへと発展する。ある意味某機動六課に比べると気を張っていなければいけない職場
ではある。(ただしそっちでは私生活の方でのストーキングによる神経を使わなければいけない可能性もあるが)

「あ、泣かした」
「シン君、ほら。泣き止んで下さい、ね。」
「「「「なーかした、なーかした、慧音先生にいってやろー」」」」
「ちぃぃっ!!あなた方もその一因でしょうに!!」

まるで小学生のような言い方で射命丸を責める紅魔館’S、ちなみに言っているのはレミリア、フラン、咲夜
パチュリーだ。

「あぁっ!!もういいですよ!!ウワァァァァンモウコネェヨォォォォッ!!」

バササっと羽を広げて射命丸は飛び去っていった。でもまた来るんだろうなぁ。
そして、そんな一騒動が空けた日の夜の事。

「ちょっと、シン。大丈夫かしら?」
「え?ああ、大丈夫ですけど、なんでしょうか?咲夜さん」
「今日の事だけどね、あまり気にしないでね。別にここの人達は貴方のそうは思ってないから」
「は、はい。まぁそうですよね」
「ああ、気を悪くしたのなら謝るわ。あくまでも色恋沙汰っていう意味でよ。」
「わかっていますって」
「どうだかね、ふふ。それにしても、貴方もう少し力を抜きなさいな」
「え?」
「心に余裕を持ちなさいって事よ、別に色恋沙汰について考えろとは言わないまでも若さを楽しみなさい。
 元いたとこに戻りたいのもわかるけど、ここを楽しむのは悪い事でもないはずよ」
「う、そ、そうみえましたか」
「私がこういう性質なだけで、ここで働いている子達は楽に生きているでしょう?まぁ中国みたいに居眠りされ
 てはさすがにあれだけども。ま、それをいいにきたの、じゃあ。」
「あ、ありがとう・・・ございます・・・」

言い終えると咲夜は能力でも使ったのか、消えたようにいなくなっていた。
(もっと楽しめ・・・か。確かに、そうだよな)
この日、シンはよく眠れたという。

『文々。(ぶんぶんまる)新聞、号外!!紅魔の執事の激務に迫る!』
近頃、幻想郷入りした人間の少年が紅魔館で働いている事は先日お伝えした通りだが、今回は紅魔館でどの
ような扱いをされているかの突撃取材を試みた。結果、どうやらメイド長のナイフと住人との弾幕ごっこに
苦しめられているようだ。彼と比較的親しい魔理沙さんの証言によると
「ああ、あいつか。でも、固さでいえば私のマスパの直撃を耐えるくらいの固さもってるから逆にあそこで
 もやっていけると思うぜ。並の弾幕だとくるくる回って回避もされるし」
と語っている。かくいう筆者もある経緯で彼に弾幕をかました事があるのだが、直撃をうけてもなお突っ込
みができる余裕があった。果たして人間なのか、正直疑わざるを得ないが飛べないし弾幕も張れないので
6:4の割合で人間だろう。今後も彼の動向には気になるところだ。
(見出しの写真に泣き顔のシンのドアップ写真)

「まぁ、その、なんだ。言ってくれればこっちでの生活の用意はしてやるからな」
「慰めありがとうよ、慧音・・・」

なお、この後里に買出しに行くとガチで慧音に心配されたり。帰りがけに再度チルノの襲撃をうけたりしたらしい。





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最終更新:2009年02月08日 12:39
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