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簿記入門氏の東方小ネタ-05

1


「はぁ、はぁ…くそっ」

俺、シン・アスカはいま必死に逃げていた。後ろからは札と陰陽玉がそこかしこ
に迫り余裕はない。

「待ちなさい!じっとしていれば痛くしないから」
「冗談じゃない!」

後ろから迫る巫女…博麗霊夢は怒り狂いながら猛追してくる。事の発端はあれだ、毎度お馴染みのラッキースケベ。
個人的には腋を丸出しにしてる霊夢も悪いと思うんだが、つまりは神社の掃除で転びそうになったところを助けたら
運悪く手が腋から入りさらにはさらしが緩んでいたから生パルマとなってしまったわけで。
まぁ、それからはいつものパターンだ。

「ぐっ、しかし避けるだけならば俺だって(ヒュンヒュンヒュンプスス!)…ぐっ!
 こ、これは!!」

シンの体に激痛が走った、よく見ると体に3,4本のくの字の針が刺さっていた。

「ま、まさか、これは」
「ご名答よ、針を曲げてブーメランのようになるように細工したのよ」
「くっ、なんて奴だ。しかし、なんだこの痛み…ただの痛みじゃ(プス!)ぐぁっ!」

さらに針が一本刺さり体が痺れるくらいの激痛がシンに走る、とうとうシンは逃げる事もできずにそのまま
倒れてしまった。

「く、(プス!)うがぁっ!」

さらにもう一本、針が刺さる。すると針が刺さった箇所からピュっと血が迸った。

「あ、あぁぁぁ、れ、霊夢…何を…」
「さそり座を描く様に順番に人体の痛点を刺激していくとね、次第に痛みが増して血も吹き出るように
 なるの」

手に何本も針を手にした霊夢はそういうとさらに一本シンへと投げつけた、その瞳はどこか光を失った眼をしている。

「常人ならこれくらいで発狂するんだけど…さすがシンね、どこまでもつのかな?
 それより、シンの血って綺麗ね。その眼みたい………」

くすくすと笑う霊夢にシンは思わず恐怖した。

「ほら、そのいやらしい手も動かないでしょ?でもそれでいいわよね、そのせいで色んな子に大変な目
 に合わされてるんだから」
「は、ぁぁぁ…」
「大丈夫よ、この針でここを突けば死んじゃうけど…妖怪には食べさせない、もちろん猫車にも持って行かせない。
 白玉楼にも彼岸だって渡らせない、私のところで奉ってあげるから…。シンはずっと私の、博麗の神社に居させてあげ…」

と、最後の針が刺される瞬間。背後で隙間が開き何者かの一撃で霊夢は気絶してしまった。

「………と真央点を突いたわ、これで出血は止まるはずよ」
「…か……ん」
「霊夢を悪く思わないでね、これはあなたにも責任があるんだから。霊夢だって良い子なんだけど
 色々溜めやすい子だから…。ともかく、あなたはもっと気をつけるべきだわ。
 さて、っと藍!藍!シンをよろしく頼むわ。私は上白沢のところでさっきの霊夢の記憶を消して
 もらいにいくから」
「はっ、承知しました」



2


「はぁっ、はぁっ、はぁっ」

シンは走っていた、ひたすら走っていた。行く先を知れぬ闇の中をひたすら走っていた。

「ここまでくれば…奴も」

そうシンは呟くと後ろをふり返った。よし、誰もいない。ようやく安堵のため息が漏れ休憩しようとした時。

|(・)。(・)|

「わぁっ!!」

『奴』が目の前にいた。

「ひ、ひぃっ!!」

思わずシンは後ずさる、するとトンと後ろから肩を叩かれた。そして後ろを振り返ると

|(・)。(・)|

「わぁぁっ!!」

|(・)。(・)| |(・)。(・)| |(・)。(・)|
|(・)。(・)| |(・)。(・)| |(・)。(・)|
|(・)。(・)| |(・)。(・)| |(・)。(・)|

「来るなっ!来るなっ!!」



「来るなっ!来るなっ!!くる「ちょっと!シン!」…はっ、れ、霊夢か…」
「ちょっと何したのよ、凄いうなされてたけど」
「あ、あぁ。悪い夢を見てたようだ…それにしても外、雨か。雷までなっ…」
「どうしたのよ、顔。青くして」

う、うそだ…さっき雷が光った時に見えたあの影は…ま、まさかな…

ゴロゴロゴロゴロッピカッ!

「ひぃっ!」
「きゃぁっ」

い、居る…『奴』だ、あそこに『奴』が…

「ちょっと、何よ。いきなり抱きついてきて今日は疲れたから…」
ピカッ!
「ひぃっ、や、『奴』だ!あそこに『奴』がいるんだぁ!」
「もう、何よ。誰もいないじゃないの。もう仕方ないわね」

そういうと霊夢はどこか慈しむ様な眼で怯えるシンの頭を撫でていた。



3


霊夢「(カラカラカラ)」
シン「れ、霊…夢」
魔理沙「お、おい…霊夢!」
霊夢「あ、シン。それに…魔理沙…きてたの」
シン「来てたのって…お前…お前…




  飯に困った時は頼れっていっただろう!」
魔理沙「ちょっと…家に行ってくるぜ。くっ!」



4


「あ、私の携帯」
「俺が取ってきてやる」
「シン!!」

平和だった生活も戦争という名の悪魔がそれを吹き飛ばした、自由の名を語るMSは
オーブを守ろうと必死に戦っているが、周囲の被害を試みない戦いからもはや今攻めて来ている
連合のMSと同じようにシンの眼に見えていた。そして…事件は起こる。
いつものようにマユが携帯を落とし、シンがそれを拾いに行く。シンの世界では変えられない運命
の一幕が行われようとしいていた、が。この時は少し状況が違っていた。
連邦の侵攻がいままでの世界よりほんの少し、ほんの少しではあるが早まったのである。
オーブ軍と連合の動きは他の世界とはまるで同じ、しかしそれだけに本来の歴史とは違った
運命がシンに待っていた。

シンが携帯を取りに行こうとした瞬間である、フリーダムの流れ弾がアスカ一家に降り注がれる。
もちろん、シンもまだその場から離れていない。こうしてアスカ一家は誰一人として生き残る事なく
C.Eから姿を消した…

3年後

「すっかり上達したわねー」

幻想郷は白玉楼、本来は亡霊の主と半霊の従者が一人とあとは亡霊達が住まう冥界ではあるが。
本来は居るはずもない半霊の従者が二人、増えていた。

「いえ、まだまだですよ。妖夢に比べたら俺なんて」
「でも筋はいいですよ、はぁ幽々子様もこれぐらい熱心にしてくれたら」
「はぁ、妖夢もマユちゃんくらい熱心にお稽古事に付き合ってくれたら」

稽古の様子を見に来た幽々子が妖夢の嫌味を軽くかわし、妖夢は少しはぁっとため息をついた。
するとふよふよと浮いていた霊魂が妖夢に同上するかのように妖夢の周りを回った。

シン達はC.Eから消し飛ばされたあの時、着弾のショックからか時空が歪み、この白玉楼へと転移
してきてしまった。本来は死ぬはずの身であったからかその身は半霊と化して。どうやら、転移してきたのは
シンとマユの二人だけであり、両親の方は幽々子の友人、八雲紫が言うには
『本来ならば、あなたたちも死ぬはずだった。ただ、おそらくはこちらにくる空間の歪みのせいで死ぬ前に転移
 してきてしまったため『死』そのものが曖昧になり半霊として生き残ってしまったのではないか』
という事であった。

「ふぅ、しかし汗たくさんかいたなぁ」
「お兄ちゃん、お姉ちゃん、お風呂沸いたよー」
「あ、はい。ありがとうマユ。それじゃ、先にはいらせてもらいますよ」
「おう」
「あ、私も………お兄ちゃん、覗かないでよ」
「ばっ!何言ってるんだ!」
「って言ってもシンはこの前妖夢の風呂上がりをばっちり見てるからねー」
「あれは!幽々子様が「あ、妖夢?入ってないわよ」なんていうから!!」

色々あったが、半霊になってもシン達が元気だ。



5


クロス第4スレ270辺りにて「リアルにシンにとってプラス傾向に働く女性キャラってどういう人だ?」という話題に対して

紫「という事は霊夢が適任って事ね、何者にも縛られないで生きる生き方を
  産まれてからずっとしてきてる側面とそれゆえの危うさをもっているあの娘が」

神奈子「それならうちの早苗が適任だね、責任感が強くて苦しくてもそれを中々言い出さない
    危うさが保護欲そそり、さらにそういう弱いところを知っているから優しくなれる。
    それにあの娘はまだ成長過程にある、肉体的にも精神的にも化けるよ。
    諏訪子?ああ、『それなら子供も産んで土着神な私は最適ね』とか言ってたもんだから
    蛇を使って亀甲しば…げふんげふんけしかけておいたよ」

魅魔「やれやれ、両方もってるから有利?馬鹿言っちゃいけない。
   うちの魔理沙なんかはそれはそれは守ってやりたくなるほど可愛いさ。 
   努力家なところなんか彼そっくりだ、でもあれで意外と寂しがりやだから
   案外彼も精神の拠り所になれるかもよ」

神綺『ちょっとアリスちゃんと彼を連れて魔界に帰ります』

三人「ちょっと待てやあのアホ毛神ーーーー!!」



6


咲夜「シン、買出しお願いね」
シン「はい、わかりました」

そんないつものやりとりが行われている紅魔館、しかし図書館…ひいてはパチュリー
の私室においては。

パチュリー「シン…薬の時間よ」
シン「………」

なぜか先ほど買出しに向かったはずのシンがパチュリーのベッドで横になっていた。
しかし、その目からは精気は感じられない。
そして、パチュリーはシンの元に行くと丸薬のようなものと水を口に入れ、
それをそのままシンへと口移しにした

パチュリー「ん…ふふ、もう少しねシン。あと少しであなたは私と同じ魔法使い
      になれる、咲夜のように老いる事もなくずっとずっと私と一緒。
      魔法使いになったら、きちんと魔法の使い方を教えてあげるわ。
      そうしたら一緒に………。
      あ、そういえばそろそろホムンクルスの寿命が近づいてきてるわね。
      ごめんね、でもすぐ気持ち良くしてあげるから」

そういうとパチュリーはベッドに上がりシンに覆いかぶさった。



7


幻想郷で鳴らした私達三月精は、パルマをかまされ紅魔館にただ働きされたが、屋敷
を脱出、すぐに御用になった。しかし、紅魔館でくすぶっているような私達じゃあない。
筋さえ通れば面白さ次第でなんでもやってのける命知らず、不可能を可能にし巨大な怠惰を
粉砕する、私達、特攻野郎三月精!

私は、リーダーサニーミルク。通称爽やかなエロ担当(三月精2巻妖精大戦争より)
奇襲戦法と戦略の名人。
私のような天才策略家でなければ百戦錬磨のつわものどものリーダーは務まらん。

私はルナチャイルド。通称わかりやすいエロ担当(同2巻玄武の沢前編より)
自慢の縦ロールに、妖精はみんなイチコロさ。
ハッタリかまして、物音から足音まで、何でも消してみせるぜ。

よおお待ちどう。私こそスターサファイア。通称慎ましいエロ担当(同2巻玄武の沢前・後編より)
キノコ栽培士としての腕は天下一品!
腹黒?一巻での着替えシーンハァハァ?だから何。

氷の妖精チルノ。通称⑨。
幻想郷さいきょーよ。神主でもブン殴ってみせらぁ。
でも大蛙だけはかんべんな。

私達は、道理の通らぬ世の中にあえて挑戦する。
頼りになる神出鬼没の、特攻野郎 三月精!
助けを借りたいときは、いつでも言ってくれ。



サニー「って、なんであんたがいるのよ!!」
チルノ「ちょっと絵本を借りにきたのよ、あたしってべんきょーかね」
スター「そういうところはきちんとみてもらわないと」
大妖精「私は止めようとしたんですけど目を離したすきに…」
ルナ「ちょっと、突っ込みどころはそこじゃなくてなんなのよこの分かりやすいエロ担当って!!
   2巻でいうなら下着姿さらしてたサニーの方があってるじゃない!」
スター「いや、今回は玄武の沢でのルナが一番エロかったわ(筆者談)」
ルナ「ちょっと、何よそれ!」
サニー「それよりいい、今回の私達はここに居る事になった元凶…あの紅目のラッキースケベを
    あっと言わせてやる事よ」
スター「実際はもう出ていいんだけど冬場はこっちの方が暖かいから居続けただけなんだけどね」
ルナ「そういうスターはなんかあの紅目とかなーり親しくなってたようだけど」
スター「ちょ、ちょっと何いってるのよ」
大妖精「なんか取り込んでるからいこっかチルノちゃん」
チルノ「うん、そろそろリリーも出てくる頃だね」

サニー「という訳でやってきました浴場に」
ルナ「今はあの紅目が入ってるのよね…ってほらスター早く!」
スター「あ、うう、だって」
サニー「もう、ぱっぱと紅目の服を隠しちゃいなさいよ、もうちょっとで美鈴さんが
    来るんだから!」
スター「ううう…///」

ルナ「よし、お風呂場も気付かれないてないっと」
サニー「わ、私達の能力を持ってすればわけないわね」
スター「(う、目、目の前にシンさんが…)」注:シンは湯船に浸かっております
ルナ「ちょっと二人とも何恥ずかしがってるの?ほら気ィ抜いたらバレ…」
サニー「だって、男の人の裸見るのって初め…」
ルナ「あ、き、「叫ぶな!」もぐもぐ…」
シン「ん?何だ?何か聞こえたけど…気のせいか」
サニー「ってそういったあんたが恥ずかしがってどうするのよ!」
ルナ「ご、ごめん」
スター「!!二人とも、来たわよ」

美鈴「~♪~♪」
サニー「よし、気付かれてない!」
スター「私達の能力で美鈴さんとシンさんの姿と音を消して、浴槽に辿り着いたところで解除
    する、恐ろしい作戦ね」
ルナ「それにしても凄い胸だなぁ、服を脱いでもさらに凄くなってる」
美鈴「さぁって、軽くお湯でもかけますかね~」
シン「そろそろ上がるかな~」
三月精「いまだ!!」

美鈴「って、あれ~シンく…」
シン「ん?美鈴さ…」
二人「………………」
美鈴「ひ、ひぃやぁぁぁぁぁ、な、何でシン君がお風呂に!!」
シン「に、肉まんが…いや、違うな…杏仁豆…腐!!(鼻血を噴出す)」

サニー「やりぃ!!大・成・功!!」
ルナ「ほら、スターさっさとずらかるわよ…スター?」
スター「シ、シンさんの…アロンダイトー」(顔を赤くして失神する)
ルナ「スター?スター?」
美鈴「ちょっと、あなた達ですか!こんな悪戯したのは!!」
サニー「ひぇぇ、ばれたぁっ!」
咲夜「ちょっと、どうしたの美…アロンダイト!」(スター同様に顔を赤くして失神)

この後騒ぎを聞きつけたスカーレット姉妹が駆けつけるも美鈴の「早く前を隠してください!」
シン「美鈴さんも隠してください!!」の冷静なやり取りでなんとか場を治めることができた。
結局三月精は仕置きとして+一月ただ働きが加えられた。
なお、コレを契機に咲夜とスターにアロンダイトとはなにかを聞くと顔を紅潮させ慌てふためく
様子から、文々。新聞には謎のアロンダイト事変の噂が面白おかしく掲載される事になった。

妖夢「噂では素晴らしい剣と名高いアロンダイト!ぜひ見せていただきたく!」
シン「い、いや、俺はそんなの」
咲夜「純真な子に何をしようとしてるかぁぁぁぁぁっ!!」

そう言われて俺は訳が分からないまま大量のナイフが俺に降り注いだ。



8


シンはいつものように人里へと買出しに出ていた。そして、その帰りの途中。

「げ、あんたは」
「げ、とはなんですか」

以前に超厄事スピンを喰らわされた相手、鍵山雛と出会ってしまった。

「まぁ、以前のことは謝りますよ。予想以上にあなたの抱えている厄が濃すぎたものですから」
「そう、ですか」

さすがにシンとて面を向かってあなたの厄は濃すぎだと言われると素直になれない気分になる。

「そうですね、お詫びとしてあなたの厄を少し吸い取ってあげましょう。許容範囲内なら大丈夫ですから」
「ん?そうか。あ、肩に糸くずが」

雛の着ている服はフリルがたくさんあしらわれたゴスロリだ、そんな服に糸くずがあるとしたら
それは大変目立つ、少しおせっかいなシンはそれを取ってあげようとした。
しかし、雛は厄神である。今日はたまたま厄が集まってないとはいえ、雛の周囲には染み込んだ厄が
まだある状態であった。それに加え、シンの厄を集めようとしたものだから悲劇は起こった。
シンが手に取った糸くずは雛が回転する度にするすると長くなっていった。しかし、雛はその事
に気付かずくるくると回りっていた。糸はいっこうに切れる気配をみせない。
そして、雛の厄集めが終わったその時。
はらり…
シンの厄が牙を剥いた。

「はい、集め終わり…きゃぁぁっ、ふ、服がぁ!!」

そう、何故か袖から何からが解れゴスロリ衣装が解体していったのである。あまりの出来事に雛は
服をはっしと抑えた。むき出しになった肩やちらりと見える臍はなんともいえない感じをかもし出していた。

「わわわ、な、何事か!」
「って、あなたも見てないでなんとかして下さい」
「あややや、これは大スクープですよ!!」
「そこの人!!雛さんに何をしているんですか!!」

ごすっとシンの頭にフルーツがあたり、思わずシンはもんどりうつ。地べたをのたまっているうち
顔をあげるとそこは射命丸の脚の真下、純白のショーツがシンの目の前に飛び込んでくる。

「~~~~~っ!!」
「大丈夫ですか、雛さん」
「こ、これは…おそるべきはあのお方の厄か…」

息をつかせぬまま次の瞬間に巨大な竜巻がシンを襲った。シンは竜巻に巻き込まれ天高く宙を舞った。
買出しの荷物を必死に守りながらシンは思った。
「俺、厄神と会ったら必ずと言っていいほど竜巻に巻き込まれているなぁ」と。



9


「はぁ…どうしたらあの色をだせるんだろう」

幻想郷の都会派魔法遣い、アリス・マーガトロイドは紅いビー球のような玉を転がしながら
ため息をついた。現在彼女は新たな人形作りをしているのだが、肝心の眼の部分が思うように
作れずにスランプに陥っていた。
良く見ると手元には同じような紅い、いや良く見ると細部が違う玉がいくつもある。
透き通りすぎる紅、濃すぎる紅、薄すぎる紅と様々な紅い玉が机に転がっている。

「紅いから紅魔館のパチュリーに相談したいところだけど…ダメね。魔理沙はこういうのは
 作り慣れてないし…」

はぁっとまた一つアリスからため息が一つ漏れた。

「シャンハーイ」
「あ、だめよ上海。おいたしちゃだめ」

と、不意に何かで遊んでいた上海にアリスは注意を呼びかけた。

「もう、考えがまとまらない時は寝るのが一番ね」

と、アリスは服を脱ぎ去り、キャミソール姿になるとベッドに向かった。

「必ず、あなたの人形を完成させてみせるからね。それじゃおやすみなさい。
 シン」

ぎしっとベッドが軋み、アリスはすでに人が寝ているベッドへと潜っていく。
アリスはまるで抱き枕であるかのように、その人に抱きつき眠りについた。
その抱き枕である人物とは………行方不明となっているはずのシンであった。

ドンドンドン
「アリスちゃん、ママよー。会いに来ちゃった」

後日、A・M容疑者の母であるS氏は
「まさか娘が外国でこんな事をしているとは、育て方が悪かったと痛感しています。
 被害にあった少年は、責任を持ってこちらで保護していきたい」
と述べ、紅魔館側と熾烈な争いを繰り広げている。
これに紅魔館側の司書であるK氏は
「私の出身地と同じ名前ですけど、あっちと私の出身地って別なんですよ。
 おかげでいらぬ誤解をうけて…、本当に迷惑な話しですよ」
と語っている。現在は人里の守護者、上白沢慧音氏と地獄の閻魔である山田映姫氏
が両者の間に入り調整をしている。なお、被害に合った少年は妖怪の山で責任を持って
療養させていく方針だ。
                                  文々。新聞



10


「なんてこった」

リリーホワイトがそこかしこに春を告げに来たのを契機に今日は宴会をやろうという事になった。
もちろん会場は博麗神社、なのでシンは手伝いから何からまでに駆り出され今に至るのであるが...
当然ながら人外魔境の幻想郷においてコーディネーターの身体能力はそう過信できない。
しかも、一般の人間と変わらない調整を受けているシンはさらにだ。
つまるところ、いつもは女しかいない状況の中でピチピチの若い男が入ればそれはそれは人気というわけで。
とりわけスキマ妖怪であったり妖怪の山の神社の神様であったりとかに酒を飲めやなんやと勧められ潰された。
この時、足元がふらついて白玉楼の亡霊をうっかり押し倒してしまったり、視界がぼんやりとして白狼天狗の
胸を揉みパルマしてしまったりとしたアクシデントがあった。もちろんシンの記憶にはないが翌日の文々。新聞
ではしっかりとその様子がパパラッチされているため二日酔いと罪悪感で翌日は使い物にならなくなるのは別の話である。

そんなわけでグロッキー状態から回復し、自分の周りを見渡してみると自分の膝を枕に妖怪の山の巫女と白玉楼の剣士
が顔を赤くして寝ていた。あたりでは酔ったレミリアが童心に返りフランやミスティアと行った連中と盛り上がり。その
様子を美鈴と永琳といった保護者達が微笑ましく見つめている。空では魔理沙と誰かが弾幕ごっこにあけくれている。
こっちではいつもの風景だが、シンには初めて見る光景だった。

「お酒の方はもういいのかしら?」
「あ、貴方は…たしか幽々子さん。でしたっけ」
「ええ、妖夢の主人ですの」

と、幽々子は寝ている妖夢の頭を優しく撫でた。

「死の匂いが張り付き、かといえば今は生きる事にも執着する…案外似たようなものなのかもね」
「ん?何ですか?それ」
「いえ、何でもないわ。それよりごめんなさいね妖夢が迷惑かけて」
「あ、いえ。迷惑なんかそんな」
「どうせだったら起きるまでそうしてもらえないかしら、起きた時が見ものだわ」
「って、え!?」

そして妖夢が目を覚ますと目の前にはシンの顔が飛び込んできて、困惑している様子を
主人はにやにや笑いで見ていたという。

そして、その奥では貪りがいのある獲物がきたと幽香はほくそ笑んだ。



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最終更新:2009年03月30日 11:11
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