601 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/28(日) 02:13:51 ID:jrt3zNBr
「おじさん、正直言ってスネーク先生を甘く見てたよ…」
昼休み。お弁当タイムになって、いつものように机をくっつけて部活メンバー
で弁当のつつきあいを始めた時、魅音がしみじみつぶやいた。

「ありゃ大した勝負士だね。駆け引きの呼吸ってものをよーく分かってる。
 我が部活メンバーが総がかりでことごとく後手に回るなんてさ。
 いやー、まいったまいった!」
「わたくしもいい勉強をさせていただきましたわ。あのダンボール箱を使った陽動の
手腕もお見事でしたけど、何よりもゲーム終了のタイミングを左右する校長先生の
ベルを押さえるなんて、わたくしたちからは出ない発想でしてよ」

「みー、勝利の女神さまは戦いの流れを作る者に微笑むのです。にぱー」
「はぅ~、でも、とっても面白かったよお! ね、圭一くん!」
「ああ、それは認めるぜ! いつかの水鉄砲勝負と同じくらい血が熱くなったもんな!」
「みー、でも蛇さんも勝ったわけではないのですよ」
「優勝は岡村くん、だもんなあ… ありゃ誰も想像してなかった結末だ」
「ま、こーゆーどんでん返しがあるからゲームってのは面白いんだけどね…」

全員の首が回って、視線が岡村くんの席の方に向けられる。

602 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/28(日) 02:16:10 ID:jrt3zNBr
岡村くんの机の上にはお弁当の他に、小さな金属製のカゴが置かれていて、周りの
子供たちが興味深げにその中にいる生き物を覗き込んでいた。
「まあ岡村くんじゃ、俺たちの部活レベルの罰ゲームをスネークに要求できるような
度胸はさすがにないよなあ…」

「ふっふっふ、でもさ圭ちゃん… これで我が部活メンバーには課題が出来たわけだ!
スネーク先生を何としても攻略して、ものすごく恥ずかしい罰ゲームを食らってもらう!
こりゃ歯応えがある課題だ! おじさん燃えてきたよ! まずは罰ゲーム用の衣装、
Lサイズを用意しなきゃねえ! ブルマにセーラーにメイド服! おっと、エンゼルモート
の衣装にLサイズがあるのか、詩音に聞いておかなきゃ!」
「はぅ~! スネーク先生のメイド姿って… かわいいのかな? かな?」
「うーん、俺はあんまり見たくない気もするが… って、おい、どうした沙都子…?
 さっきからあっちばかり見て…」
「確か、岡村くんは、先生のお弁当を下さいって言ったはずですわよね? あれは
どう見ても何か生き物の入ったカゴに見えましてよ? しかも中にいるのは…」
「ヘ、ヘビだよね、魅ぃちゃん? それもちょっと形が普通じゃないかな? かな?」
「うん、おじさんもさっきからずーっと気になってたんだけど、あれってどう見ても、
ほら、ツチノコっているじゃない? あれにしか見えないんだよ… いやまさかね…」
「なんでツチノコがスネーク先生の鞄の中でお弁当になってんだよ?」
「みー、もしかすると本当にお弁当だったのかも知れませんです」

その時、教室のドアが開いて、知恵先生が顔を出した。いつものように彼女の愛してやまぬ
カレー弁当を食べていたのだろう。その手にはスプーンがまだ握られていた。
「北条さん… いま学校に電話があったんですけど、ちょっと気になる内容で…」
「なんでございますの? 知恵先生…」
「北条さんの叔父さんと名乗る方が、沙都子はなんで家にいないんだ? 学校には来ている
のか? 今日迎えにいくから待っていろって…」

急に静まり返った教室に、沙都子が取り落とした箸が床に転がる乾いた音が響いた…

603 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2007/01/28(日) 03:06:39 ID:vdKFv/Uo
おお、話が展開している!
頑張れ!!

604 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/28(日) 03:08:59 ID:tSu2dGeJ
キタ――(゚∀゚)――!!
頑張れ

605 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/28(日) 08:29:14 ID:CpWpbzPh
職人様GJです!!
俺も雷電で何か書こうかと思案しておりましたが、途中でスレ違いということに気づいて挫折しました・・・orz
これからの展開がすごく気になります!無理せずに頑張ってください。

606 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/28(日) 12:41:56 ID:kF/EV9Tn
職人さんGJ!
できれば降臨したときや、まとめ読みしやすいように
トリつけてもらえるとありがたいです。

607 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/28(日) 13:58:56 ID:1xFG+yWc
(・3・)

608 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/28(日) 18:21:03 ID:08CHx3rc
597
恐るべき子供達計画が1972年開始なんで、1983年ならスネークは10歳か11歳か?
それなら、部活メンバーに混じるのに何の不都合も無いな。

609 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2007/01/30(火) 17:59:55 ID:A7drTj7v
年代うんぬんはあれだ…オヤシロ様の力で…

それはそうと職人様GJであります。

610 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/30(火) 19:06:21 ID:KPE29roD
世界観が本当に合うよな

611 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2007/01/30(火) 20:38:11 ID:ZYs6JC0C
605
雷電は忍者で参戦じゃないのか?

612 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/31(水) 06:15:56 ID:B9xEHiDf
 昼休みから既に4時間が経過。
 古手神社の階段の下に数台の自転車が集結した。
「おい! どうだった、レナ? 沙都子はいたか? 村中駆けずり回ったんだが
 全然見つからねえ!」
「こっちも駄目だったよ、圭一くん! ダム工事現場にも谷河内の方にも、
 沙都子ちゃんは行ってない! 魅ぃちゃんはどう?」
「興宮に出た形跡はなかった! ばっちゃのところに出入りしてて顔なじみの
 土建屋さんが街への道をずっと工事してたんだけど、全然見てないって…
 梨花ちゃまの方は?」
「みー、神社にもぼくたちのお家にも沙都子はまだ戻ってないのです…」
 汗みずくのくたくたになって石段やら路傍のみかん箱に座り込む三人を、
 梨花ちゃんが「ご苦労さまなのです」となでなでしながら、冷えた麦茶の
 紙コップを配って労をねぎらう。
「はぅ… 喉からからだからおいしー… あれ、梨花ちゃん…
 そこの石段に置いてあるキムチの瓶はなにかな? かな?」
「みー、ぼけっとしてて沙都子を見失った間抜けへの罰なのです…」
 そこに息せき切ってまた一台のママチャリが飛び込んできた。
 ママチャリから飛び下りるなり駆け寄ってきた詩音は…
 パチン!
 音を立てて魅音の頬を打った。

613 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/31(水) 06:16:29 ID:B9xEHiDf
「どういう事です、お姉! 私は雛見沢に普段いないから、こういう時は
 お姉が沙都子の面倒を見てくれるはずじゃないですか!」
「ごめん、詩音… とにかく何も言わずにいきなり教室から飛び出してったんだ…
 私が声をかけるヒマなんかなかった…」
「お姉! そもそも沙都子も悟史くんも… こんな事になった責任の大部分は、
 私たち園崎の人間にあるんですよ?」
「やめろよ、詩音… 魅音はちゃんと分かってる」
「圭ちゃん…?」
「聞いたよ、魅音から全部… 魅音はその事をずいぶん前から気にしてたんだ…
 だから、この事で魅音と詩音がケンカする理由なんかないんだ…」
「そうだよ、詩ぃちゃん! 魅ぃちゃんはね、さっき圭一くんと一緒に、
 ご本家のおばあさまに直談判したんだよ? すごい剣幕で!」
「鬼婆に? 本当ですか、お姉!」
「うん… まあね… 怒鳴ってくれたのはほとんど圭ちゃんだったんだけどね。
 でもおかげで、園崎家の連絡網で青年団を動かす事が出来たよ。
 はは、後でケジメ、1・2枚やんなきゃなんないかもね…」
「お姉…」
「なに?」
「ごめん… それに… ありがとう… 圭ちゃんも…」
「いいって…」

614 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/31(水) 06:18:26 ID:B9xEHiDf
「あ、でも詩ぃちゃん… レナはケジメってどんなのかよく知らないけど、
 それがおばあさまからの罰なら… きっとないんじゃないかなって思うの」
「え?」
「後ろで見てて思ったの。おばあさま、魅ぃちゃんと圭ちゃんに強引に押し切られて、
 なんだかホッとしてるみたいだなって… でもその話は後にしよ?
 今は沙都子ちゃんが何処に行ったのか、見つけ出すのが先決だよ?」
「ああ、そうだ。沙都子が行きそうなところで、まだ探してないところはないか?」
「みぃ… 一カ所あるのです… でもそこは…」
「ちょ、ちょっと梨花ちゃま? まさかそこって…? あ・そ・こ!?
 無理! 絶っっっ対にあそこはおじさんたちじゃ無理!(;・3・)ノシ」
「そんな事言ってる場合ですか! 私がそこに乗り込んで沙都子を見つけて来ます!」
「詩ぃも魅ぃもあそこではくるくるのばたんきゅーしてしまうのです…」
「だったらその役目は俺に任せてもらおうか!」
「はぅ~っ!!!!!」
 レナは腰掛けていたものから飛び上がり、手足をばたばたさせ、圭一にすがりついて
ようやく転倒を免れた。
 振り返った一同は俺の姿を目にして、驚愕の声を上げた。
「「「スネーク先生!?」」」
「俺を案内してもらおうか? その「裏山」というところにな! 
 どうした? なぜみんな俺を変なものを見る目で見るんだ?」

「はぅ、レナがずっと座ってたダンボール箱…
 先生が入ってたのはどうしてかな…? かな…?」

615 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/31(水) 06:31:03 ID:B9xEHiDf
      楽園で神様が蛇をなじって言いました。
   「毒牙を持つお前は泥の中を這って生きるだろう」

     楽園の出口で神様が蛇を更になじりました。
    「毒牙を持つお前は人に踏まれて死ぬだろう」

    楽園を出たところで蛇が振り返って言いました。
  「でもあなたは私の毒牙を抜こうとはしないのですね?」


                  Frederica Bernkastel

616 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/31(水) 06:42:22 ID:B9xEHiDf
誤解させてたらゴメン。
601から長文書いてるけど、警ドロ編の長文さんじゃないです。
前はもっと短いのをコマゴマ書いてた人間です。
長いのが増えてきたんで嬉々として長いので参加してます。

617 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/31(水) 07:04:51 ID:4Z9cL1Tx
616
GJJJJJJ!!!!
長文の人じゃなかったんすね、ビックリしました、でも面白かったです!

618 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/31(水) 07:59:36 ID:O63WqK/Z
いいよいいよ、ぜひもっと書いてくれ

619 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/31(水) 10:05:34 ID:X5HXy4L6
TIPS 知恵先生のお昼ご飯

昼休みの始まりを告げる鐘が鳴り、生徒達は昼食を取ろうと机をあわせあう。
「さて、私もお昼に… あら、スネーク先生は?」
職員室を見回すが、スネークの姿は見当たらない。
「お弁当、用意してなかったのでしょうか… お弁当、少しなら分けてあげられたのですけど…」
目の前には大量のカレー弁当セット。
常人なら到底一人で食べられる量では無いのだが…
「折角、カレーの良さをアピール出来る機会でしたのに… まぁ、スネーク先生は何か手立てがあるのでしょうね。」
少しばかり残念そうな表情だが、すぐに元に戻り弁当を見つめる。
「それじゃあ、頂きますか♪」

数刻の後、知恵先生が弁当を七割ほど食べ終えた頃、電話が忙しく鳴り始めた…

620 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/31(水) 10:22:09 ID:X5HXy4L6
TIPS スネーク先生のお昼ご飯

戦いが終わり、空腹を感じたスネークは昼食の用意をする。
「朝捕獲した蛇以外には食料を用意してなかったな。 罰ゲームは予想外とは言え、不覚だ…」
しかし、辺りは山。
食べる物など探せば幾らでも手に入るだろう。
「武器、食料は現地調達。 戦場の基本だな…」
早速近場の山に潜入するスネーク。
朝見つけた奇特な形をした蛇は見つからなかったが、自生している果物を発見した。
「ふむ、これだけあれば十分だな。 よし、帰るか」
果物を入手し、学校へと急ぐスネーク。
もうすぐ職員室と言う所で、誰かが何かを話している事に気付く。
「電話、か…?」
壁に耳を当て、会話を伺う。
「…はい、沙都子さんは学校に居ますが。 ………。 はい、わかりました。 本人に伝えておきます。」
知恵先生が電話をしていたのだが、雰囲気が怪しい。
「これは、何かあるな…」
長年の感がそう告げたのか、その場を離れるスネーク。

沙都子が教室を飛び出したのは、そのすぐ後だった…

621 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/31(水) 10:29:02 ID:X5HXy4L6
本編書く程想像力は無いので、TIPSで初参戦させて頂いた。
一応話をつなげているつもりだが、少々矛盾点も見つけてしまった。
知恵先生はスネークの罰ゲームを知らないって脳内補完してくれ…

最後に、携帯厨でごめんなさいぃぃぃぃ………

622 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/01/31(水) 12:25:48 ID:WBmRX7bh
おおっ! 久しぶりにスレを覗いてみたら神展開が…。
職人様方GJ!

623 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/01(木) 04:32:43 ID:17TGTDP9
 日没までまだ二時間近くあるはずだが、「裏山」を覆う林の中は既に薄暗い。
 昼間うるさく鳴いていたセミの声はとうにやんで、俺には聞き慣れない虫の声が
林の中に満ちていた。
 レナが拾った棒っきれで、一見何も無さげに見える笹藪の陰を探る。
 一瞬で太い竹がしなって跳ね上がり、そばのニレの木の幹をムチのように打った。
 竹のあちこちに先を尖らせた小枝が紐できっちり結わえてある。そこらの防刃
ベストならたやすく貫通するだろう。明確な殺意をこめたトラップだ。

「はぅ! 圭一くん! 間違いないよ。沙都子ちゃんこの山にいるよ!」
「ああ! そこって先月、俺が踏んづけて宙吊りにされたワイヤートラップの場所だ。
 それが別のトラップに仕掛け直されてる! それも、もっとえげつないトラップにな」
「ひええ、参った… レナがそのトラップの場所を覚えてなかったら、おじさん、絶対に
かかってたよ…」
「はぅ… でもね、魅ぃちゃん… レナが覚えてるのはここだけなんだよ?
 沙都子ちゃんがこの山にどれだけトラップを仕掛けたかなんて分からないよ…」
「お姉、これじゃ、青年団をうかつに呼ぶわけにも行きませんよ?」

 俺の首筋の毛が逆立つ。北条沙都子のトラップ技術は間違いなくフォックス・ハウンドの
訓練教官に匹敵するレベルにあるのは明らかだった…

624 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/01(木) 04:38:05 ID:17TGTDP9
「スネーク… 話があるのです…」
 古手梨花がそっと俺の袖を引いた。
「沙都子はここ何日か、診療所に行くのをさぼったのです…
 いつものお注射をしてないのです…」
「あの薬か… 雛見沢症候群の発症を抑えるという…
 つまり、沙都子は精神的に追い詰められた状態にあるという事だな?
 誰も信じる事が出来ず、周りの全てが敵に見える状態…
 だから親友の君のところにも戻らなかった」
「みぃ…」
 梨花は他の連中に見えないように、注射器の納まった革ケースを俺に手渡した。
「分かった。預かろう。最優先で沙都子にこれを打つ」
「ありがとうなのです… でも… やっぱりスネークは行ってはいけないのです…」
「そうはいうがな、梨花ちゃん。沙都子は親友だろう?」
「前の世界… 前の前の世界… 何度も繰り返された悲劇の世界…
 スネークは本当に覚えてないのですか?」
「どういう事だ?」
「スネークとぼくたちは何度か敵同士として出会ってるのですよ?
 不幸にも何かのボタンのかけちがいが起こっていたのです…
 そしてスネークはこの山で… 何度も死んでいるのです…」

 俺が… この山で死んだ…? 

625 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/01(木) 04:39:52 ID:17TGTDP9
「じゃあこれは、最強部隊“ブカツ”の“ザ・トラップ”VSソリッド・スネーク。
 幾度目かのリターンマッチというわけか… 面白いな」
 俺が歯を剥いて笑うのを見て、古手梨花は露骨に不安を顔に浮かべた。
「よりによってこの時期に沙都子の叔父が帰ってくるなんて…
 サイコロが最悪の1の目を出したのです… ぼくはもう…」
「梨花… 前の世界がどうだったかなんて俺は知らん。俺はカチコチの軍人だ。
 その手の話は俺にはよく分からんし、分かろうとも思わん…
 だが一つだけはっきりしてるのは、俺は今、お前たちの“先生”だ。
 そんな世界、過去にあったか?」
 古手梨花はふるふると首を横に振った。
 俺はレナや圭一が踏み出せずにいる獣道の前に出て行った。
「だったら信じてみるんだな。意志の力でサイコロの目は変えられるって事を!」
 俺は教え子たちの視線を背中に受けながら、北条沙都子のトラップ結界と
化した「裏山」に力強く第一歩を踏み出し…

「はぅ… 先生、そこ落とし穴あったんだね… ロープいるかな? かな?」

626 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/01(木) 11:26:43 ID:AVvpVsY2
スネェェエエエエエエエエエエエエエエエエク!!!

627 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/01(木) 12:22:32 ID:2/KEJGqi
625
ちょwww かっこよくキメておいてそりゃないだろスネークwww

628 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/01(木) 12:47:32 ID:KttgLprn
スネークはクレイモアくらっても死なないから大丈夫

629 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/01(木) 16:45:23 ID:dCBbHH/w
何というお約束をかましてくれるんだろう、スネーク先生

630 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/01(木) 21:09:21 ID:dluOMLld
スネーク先生、からけ読みすぎだぜ…

竹槍が底に差してある落とし穴で、
ルパンばりにふんばるスネーク先生を想像しちまった


631 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/03(土) 09:52:57 ID:7aIhtFHb
( ´ω`)保守しておこうかな? かな?

632 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/03(土) 16:41:27 ID:gmiD4md5
ほす

633 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/03(土) 17:27:13 ID:EDketfi1
スネーク、これを使うんだ

つ『田代カメラ』

634 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/03(土) 21:45:32 ID:RTQkh7c/
MGシリーズに、ダメージ伴う落とし穴ってあったっけ?
いまいち記憶に無い。
だからこそ耐性が無かったのかも。

635 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/03(土) 21:54:01 ID:Cu0qqkBh
基本落ちたら即死じゃね

636 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/03(土) 22:07:43 ID:990sZUQz
MGS3のソクロヴィエロの森だっけ?ジ・エンドまでの通り道であったよね。草で覆われているやつ。
落ちるとゲームオーバー

MGS1の倉庫のあたりでも確か落とし穴あったな。落ちたらゲームオーバー

637 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/03(土) 22:44:17 ID:RTQkh7c/
635-636
サンクス。ってことは・・・

「梨花ちゃん、私が昔何度もこの山で死んだと言ってたね」
「みぃ?」
「もしかして、この落とし穴で死んだというケースも?」
「みー・・・・・・にぱー☆」

638 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/04(日) 00:44:59 ID:+duJvHw1
 土の上に這いつくばった俺の目の前にあるのは極細の釣り糸だ。
 歩いてここを通過する者が、足首をもろに引っかける事になる。
 釣り糸の先にあるのは…
 俺は光を反射しないよう艶消し黒に仕上げたナイフでそっと脇の低木の枝を持ちあげて
裏側を覗いた。釣り糸は細い樹の幹の根元で、たわめられた竹を押さえていた。糸が切れ
るや、竹がムチのように間抜けを打つというわけだ。
 こんな仕掛けは解除しておくに限る。俺はナイフで釣り糸を切ろうと考えたが、ある不吉な
考えが不意に浮かんで手を止めた。念の為に釣り糸を張ってある反対側もチェックする。
 背筋が寒くなった。釣り糸のもう一方は木の幹に結わえてあるように見せかけてあり、
実際には裏側を通って木の上に伸びていた。木の上には先を斜めに切った短い竹を何本も
荒縄でウニのように固めたものが仕掛けてあった。
 解除しようと釣り糸を切断した瞬間、それが落下してくる事になる。
 俺は解除をあきらめ、迂回しようとしたが、念の為に迂回ルートの地面にナイフを突き刺して
丹念にチェックした。思った通り落とし穴が見つかった。
 深さは俺が最初にかかったものほどではなかったが、内部に細く割った竹が無数に植えら
れていた。その先端に破傷風を誘う獣の糞を塗っておく知恵までは発揮されていない事に、
俺は胸を撫で下ろした。

639 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/04(日) 00:47:53 ID:+duJvHw1
 急斜面をなだれ落ちる丸太ん棒。獲物を宙に吊り上げるワイヤー。獲物を崖に叩き落とす
ハンマー。枯れ井戸を使った落とし穴。エトセトラ… エトセトラ…
 この一時間で俺が遭遇したトラップはどれも巧妙極まりないものばかりだった。
 圭一やレナたちに、絶対に追ってくるなと言い含めたのは正しい判断だった。
 今では俺がこの山で何度も死んだという話に説得力すら感じている。
 まったく、なんて技量だ…!
 沙都子のトラップの腕前はFOXHOUNDの訓練教官並みと評したのは訂正する。
 明らかにそれ以上だ。
 若い訓練生を手ひどいワナにかけ、評価表にマイナス点をつける事を至上の喜びとし、
全ての訓練生の呪詛対象となっていたサディストの教官の腕をあの小さな少女は凌駕している。
 俺は若い頃に訓練所で痛めつけられた訓練教官の酷薄な金壺眼を思い浮かべ、始めて彼
に感謝した。
 ありがとうよ、あんたにしごかれたおかげで、俺はいまだにこうして生きているってわけだ…

 不意に鈴を転がすような含み笑いが聞こえた。
 顔を上げると、そこは開けた草原で、そのちょうど真ん中あたりの大きな切り株の上に
少女が足を組んで腰掛けているのが見えた。
 俺のいる位置からは、少女は傾いた太陽を背負った逆光で、顔ははっきり見えなかったが、
何者かは明らかだ。沙都子だ。
 笑い声の響きから、彼女がどんな気分で俺を見ているのかが容易に想像がついた。
 巣にかかった獲物を見つめる毒蜘蛛のそれだ。
 なるほど、これが雛見沢症候群の発症者か…
 俺は背筋に冷たいもの感じながらその場に立ち上がり、沙都子に向き直り、声をかけた。

「待たせたな!!」

640 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/04(日) 01:26:19 ID:m9jMvQTy
キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━!!!!

641 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/04(日) 02:41:16 ID:RrBt9gVW
頑張れ超頑張れ

642 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/04(日) 07:50:30 ID:0d1Kq30Q
職人様GJ!!
これからがショータイムだ!

643 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/04(日) 15:03:55 ID:jNxknS63
サイコーっす!!

644 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 04:03:56 ID:IZ+AuexA
「をほほほ。まさか先生がこんなところまで辿り着くなんて思いもしませんでしたわ?」
「俺もさ。初めての家庭訪問がこんな場所になるなんて予想もしなかった」
 俺が沙都子に向かって足を踏み出そうとしたその時…
「ここは私のトラップフィールドでしてよ。私の最高傑作が設置されてますの」
 俺の足が止まる。
「どうなさいましたの? 私を捕まえたければ、あともう10歩くらいは歩く必要がございますわよ?」
 俺は唇を噛んで、俺の目の前に広がるさして広くもない草原を眺め回した。
 あの草むらはいかにも何か潜んでいそうだ…
 あの剥き出しの土も怪しい… なら切り株の上に逃れるか…? いや待て…
 全身からじわじわと嫌な汗が滴る。
 たった10歩…? なんて長い10歩だ。
 夕日を背負った影の中で、白い八重歯がちらりと見えた。
 沙都子が笑ったのだ。
「5歩ですわ。何事もなく5歩を無事に歩けたら、先生の勝利ということでいいですわよ」

 そうか… そういう事か…

 俺は歯を剥いて笑みを浮かべた。さぞかし沙都子には不敵な笑みに見えた事だろう。
「大したものだな、沙都子。恐れ入った。大抵の奴はパニクって思考を絡めとられる。
 お前に向かって5歩進まなければならないとな…」
「それはどういう意味でございますの?」
「こういう事さ!」
 ザッ 俺の足が動きだした。
 真後ろに向かって…

645 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 04:40:44 ID:IZ+AuexA
 1歩。

 2歩。

 3歩。

 4歩。

 そこで俺の足は止まった。
「これで5歩だぞ? この勝負、俺の勝ちというわけだ。さあ、降参しろ!」
「まだ4歩しか歩いていませんでしてよ?」
「何を言ってるんだ? 5歩だ」
「いいえ! 4歩でございますわよ!」
「確かに5歩歩いた! 往生際が悪いぞ、沙都子!」
「往生際が悪いのはどっちですの?! あと1歩、お歩きなさいませ!」
 夕日を背負った黒い影は切り株の上に立ち上がり、不意に押し黙った。
 俺の浮かべる笑みに嘲弄の色を見たのだろう。
 俺は足元から拳大の石を拾い上げ、ひょいと後に放った。
 5歩目に踏むはずだったトラップが作動する凄まじい音が聞こえた。
「…………ずるいですわよ…?」
「お褒めに預かって光栄だな」
「どうやら先生も相当なトラップ脳をお持ちのようですわね。
 手加減不要と分かって、これほど嬉しい事はございませんわ」
「沙都子… さっきから鳴いてるこの虫の名前、日本では何て言うんだ?」
「ひぐらしでございますわ」
「ひぐらし… なるほど、日暮れの虫か。このゲームの観客にはもってこいだと思わないか?」
「同感ですわ… さあ、行きますでございますわよ!」
「ショータイムだ!」
 ひぐらしの鳴き渡る落日(デイブレイク)の中、俺と沙都子は同時に走り出した。

646 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 05:22:07 ID:IZ+AuexA
 あぅあぅあぅ… 困った事になったのです!
 ボクはてっきりスネークが沙都子を説得するか、無理矢理押さえ込んでお注射を
するんだろうと思っていたのです!
 それがどうしてこうなったんだか、二人して林と広場の中を追いかけっこのトラップ
合戦をおっぱじめやがったのです! あぅあぅあぅ!

 あう~っ! 危ないのです! そこは沙都子自慢の三連コンボが…!

「私のトラップ、お楽しみあそばせ~ですわ!!」
「ふん! やるなッ!」

 あうあうっ! またそこにもトラップがああ~!

「これはいかがでございまして!」
「ふーっ! 間一髪だ!」

 間一髪なんかじゃないのです! なんかお尻に刺さってるのです!
 あうあうあうっ! やったです! スネークが沙都子を捕まえたです!

「捕まえたぞっ! 悪い子は尻を叩いておしおきだっ!」
「うわああ~~~~ん! 聞いてませんわよ~~~!」

 あう~っ! どうしてどうして沙都子をお尻ぺんぺんだけで解放するのですか~?

「それ! 次はどう来る!?」
「もう勘弁なりませんわ! 調子に乗り過ぎでございましてよ~っ!!」
「ぬぅおおお~っ!!! 」
「お~っほっほ! 愉快痛快奇々怪々でございますことよ~~!」

 あうあうあう! スネークがまたやられたのです!
 言わんこっちゃないのです! ここは沙都子のトラップフィールドなのですよ!
 あぅ~っ! これじゃ梨花のところに報告にゆく事も出来ないのです!

 しかし…
 ふと、我はこの光景に既視感を覚えた。
 いつか何処かでこれに似た光景を我は目にした事がある。
 あれは、いつ…?
 そうだ、あの時だ…
 レナが発症し、雛見沢分校にガソリンを撒いて籠城した時…
 分校の屋根の上で、圭一とレナが繰り広げた大立ち回り…
 このスネークという男、もしかして…?

647 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 07:36:41 ID:IZ+AuexA
勘違いだよ、俺。
デイブレイクは「夜明け」だよ、俺。
ちゃんと推敲しろよ、俺。

ひぐらしの鳴き渡る落日(デイブレイク)の中、俺と沙都子は同時に走り出した。

  ↓

俺と沙都子は同時に走り出した。
ともすれば黄昏(トワイライト)とも払暁(デイブレイク)ともつかぬ赤く眩い
光に照らされる、ひぐらしの声の響き渡る山の中を…

648 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 10:21:20 ID:/GQG5M43
647
アルェー?




649 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 11:36:37 ID:7Zt/2siu
647
激しくGJ!!! 脳内で普通に再生できるぜ!!

650 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 15:37:10 ID:89YDRSZD
GJ!!!

651 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 15:42:43 ID:O5IOFc7v
落とし穴は初代からあるぞ
突然出てくるの

652 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 17:45:13 ID:iBgbF1XH
確かにあったな
PCの時代からある

653 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/07(水) 08:06:01 ID:tWrsmJNx
俺の保守はレボリューションだ!!

654 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/08(木) 23:31:01 ID:FWQe6NpU
ほっしゅ、ほっしゅ

655 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/10(土) 04:35:52 ID:MLpNWb1u
 俺たちはわずかに開けたこの広場の真ん中に戻ってきていた。
「やりますでございますわね… 私のトラップをこれだけかいくぐって、
 笑って立っていた方は初めてでございますことよ…」
 肩で息をしながら沙都子が俺を見つめて不敵に笑う。
「でも、もうおしまいでございますわよ、スネーク先生! あなたは今まさに
 私の最高傑作のど真ん中に立っておりますのよ、おほほほほ!」
「そうか… ここから一歩でも動いたら… どか~んか? ばき~んか?」
「ぼす~ん! あるいは… ずばばば~ん! …かも知れませんことよ。
 それでもよろしければ… さあ、かかって来なさいませ!」
「やめた」
「へ?」
 俺はやれやれと腰を折って、その場にぺたんと座り込んだ。
 胸ポケットからタバコを一本取り出して火を点け、胸郭の奥深くまで紫煙を
吸い込んで吐き出す。とは言っても安タバコだ。
「な…! なんでやめるでございますの!? まだ決着はついておりませんわよ!」
「そうは言うがな、沙都子。俺はもう歳だ。お前みたいに底無しのスタミナがあるわけじゃない」
「タ…タバコなんて吸ってるから息切れするんでございますわよ!」
「そうかな? 子供には分からんだろうが、運動の後のタバコは体にいいんだぜ?」
「嘘をおつきあそばせ! 体力ゲージがじりじり短くなってるのがはっきり見えましてよ!
 すぐにおやめなさいませ!」
「沙都子… どうして俺を気遣う? 俺を殺そうとしていたんじゃないのか?」
 沙都子がハッと息を呑むのがありありと分かった。

656 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/10(土) 05:13:45 ID:MLpNWb1u
「さっきのお前の目にはありありと殺意がみなぎっていた。
 俺はさっきのお前と同じ目をした子供を知っている… たくさん知っている…
 大人を、世界を、誰も彼もを信じられなくなった子供の目だ… 世界を失った子供たちの目だ」

 ザンジバーランド… 戦争に魂を奪われた者たちの永遠の楽園…!
 俺の上官にして遺伝子の父。ビッグ・ボスと呼ばれた男が、世界中の紛争地からそこに
集めた、親を失った子供たちの目を俺は思い出していた。
 ビッグ・ボスはザンジバーランドを拠点に、戦争を誘発させ、犠牲となった子供たちを回収し、
救護、訓練して、新たな戦場にフィードバックさせる狂気じみたシステムを構築しようとしていた。
 ビッグ・ボス… 俺は今になって時々考えるんだ。
 あんたは本当は子供たちに、何かしてやりたかったんじゃないのか?
 世界を失った子供たちに世界を与えてやりたかったんじゃないのか?
 だがあんたが与えられる世界は「戦場」しかなかった。
 だが俺はちがう…! 親父! 俺はあんたとはちがうんだ…!

「沙都子、お前はまだ世界を失ったわけじゃない…
 知っているか? 梨花ちゃん、圭一、レナ、魅音、詩音… みんなお前を探したんだ。
 お前のために村中を走り回ったんだ… 何の見返りも求めずにだ…
 お前の兄さんの悟史… 彼もかつてお前のためにそうしたんだろう?」
「私はにーにーのために… 強くならなきゃいけませんの!
 一人で戦わなきゃいけませんの… もう甘えて泣く子供のままじゃいけませんの…!」
「それでこの「裏山」に一人でこもったか… 一人で戦うための戦場として…
 だから俺を見た時、あれだけ敵意のこもった目で睨んだんだ。
 お前をここから引きずり出しに来た敵として…」
 沙都子は答えない。
「どうする? その辺のトラップを起動させて俺を殺すか? お前にはまだ俺が敵に見えるか?
 やりたければやるがいい… 俺はそれを逃げずに受けてやる」

657 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/10(土) 12:20:31 ID:r7Zccty5



そしてGJ

658 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/10(土) 12:56:21 ID:JBvMLSSg
GJ!

659 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/10(土) 13:12:04 ID:LeQuOCZA
職人様GJ!
スネークがかっこよすぎます!

660 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2007/02/10(土) 23:33:05 ID:kCMsF9fb
涙がでてきたよ。GJ。

661 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 00:09:09 ID:6wzholFX
乙です。
部活メンバーが自由の息子達に成らないことを祈るばかりだw

662 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2007/02/11(日) 01:35:15 ID:Rl5X+FS8
やべ、泣いた

663 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 06:53:21 ID:gbtjE6IE
 出会い頭の沙都子の目に宿っていた狂気じみた殺意はほとんど消えていた。
「こんなに楽しいのは… 久しぶりでしたわ…」
「ほう、どれくらい久しぶりだ?」
「考えてみれば今日の4時間目の体育ぶりですわね…」
「なんだ、せいぜい半日ぶりって事じゃないか」
「でもその半日の間に… 私は何百年も一人きりだったような気がしましてよ…」
「俺も楽しかった… お前は尊敬出来る敵だ。どっちが勝つにしてもすぐに終わらせるのはもったいないぜ」
 その時…
「沙都子ォォーーッ!」
 出し抜け上がった叫びに、俺は驚いて振り返った。
 俺が昇ってきた山道から、這うようにして圭一が姿を現した。
 その後に魅音とレナ、詩音と梨花が続く。みんな泥だらけの傷だらけだ。
 俺の通った後からとはいえ、あのトラップゾーンをここまで這い上がって来たというのか?
「沙都子ぉ~ へっへっへ、残念だったね~ おじさんたちを山から締め出すにゃ、
 ちょいとばかりトラップにひねりがなさすぎだよ… 痛つつ…」
「はぅ… 魅ぃちゃん、強がっても、そんなによろよろしてたら説得力ないよぉ?」
「みぃ~☆ 魅ぃと圭一がトラップ引き受け係になってくれたので、ぼくたちは大丈夫だったのですよ」
「沙都子! もう良いのです! 圭ちゃんとお姉が全部終わらせてくれたんです!
 もう雛見沢も園崎家も沙都子を敵にはしないんです。沙都子に冷たくする人はもういないんですよ」
 詩音の言葉に沙都子が怒鳴り返す。
「そんなのって、信じられませんですわ!」
 梨花がまっすぐ進み出てきて言った。
「鉄平が現れたという知らせが入って、あなたが教室を飛び出した時、
 ボクは世界がまたどんどん悪い運命に呑み込まれるんだって思ったのです。
 でも、そうはならなかった… 圭一と魅音がみんなを引っ張ってその運命を引っ繰り返してくれたのです。
 お魎に直談判して、沙都子を救うために村会の連絡網を使わせたのですよ。
 そしてスネークが、この山にこもった沙都子までの道を切り開いてくれたのです」
「梨花…」

664 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 06:55:31 ID:gbtjE6IE
「もし鉄平が沙都子をどうにかしようとしても、ボクたちは…
 いいえ、雛見沢の全員が! 総力を上げて沙都子を守るのです!
 私たちはもうあなたの鼻先にまで救いの手を伸ばしているの。
 あなたがうなずくだけでも手が届くのです」
 沙都子はわななきながら後退ろうとする。
「私は…! 私は一人で…! にーにーと…!」
「なあ、沙都子…」
 俺は靴底にタバコの火を押しつけて消しながら言った。
「心強い仲間を手に入れるというのは、強さじゃないのか?」

 ひぐらしの声の響き渡る中、沙都子は言葉を失い立ち尽くし、友人たちを見つめ続けた。
 やがて、目の前に進み出た梨花の首を抱いてぼろぼろと涙をこぼすその目には、
 もう狂気のひとかけらすら残っていなかった…
 俺は梨花の足元に注射ケースを放って、「君が打ってやるんだ」とだけ言った。

 魅音が俺の前に進み出てきて言った。
「スネーク先生… えーっと、おじさん、なんて言っていいか分からない…
 へへ、言葉が見つからないんだよね… とにかくありがとう…
 あんたは私の大事な仲間を助けてくれたんだ…」
「約束したからな。俺が教師であるかぎり守って見せるって。さて、もう日暮れだ。
 早く山を降りるとしようじゃないか?」
 俺は立ち上がって彼らに向かって歩みだした。
 沙都子が振り返って「先生、そこ踏んじゃ駄目ですの!」と叫びを…

「はぅ~、先生… 何処まで飛んで行ったのかな? かな?」

665 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 09:40:15 ID:TFRXfSHh
GJ!! 神展開!! 感動した!!
…で、最後はお約束かwww

666 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 16:16:25 ID:6wzholFX
スネーク、GJだ。
後はオタコンが案内してくれる。帰還しろ。

・・・どうしたスネーク。スネェェェェエエク!

667 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 16:35:56 ID:mCqZzEQZ
こちらスネーク、現在診療所上空を滑空中だ

668 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2007/02/11(日) 20:02:19 ID:yahf32OM
偉大なるスネーク先生に敬礼!!

669 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 21:16:52 ID:yj/cPme7
スネーク!!状況を知らせろ!!!
スネーク!!スネーーーーーク!!!!!!

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最終更新:2007年04月06日 15:52